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山好き的日々@京都北山

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2008年 07月 26日

岩の殿堂・剱岳(別山尾根ルート)初日

 前々から登りたいと思っていた岩の殿堂・剱岳(2999m)。06年立山三山をめぐったときに、別山から眺めた剱岳は迫力満点そのもの。なかなかチャンスがなかったのですが、今年は何とかやりくりをつけ、1泊2日で登ってくることにしました。

 初日は、アルペンルートを辿り、室堂平まで行き、雷鳥沢を登り、別山乗越を経て、剣山荘まで行きました(泊)。2日目に、剱岳にアタックし、カニのタテバイなどの岩の難所を通過し、無事剱岳山頂に立ち、40分の山頂滞在の後、下山しました。天候は、雲が多かったものの、青空も見え、剱岳山頂での滞在時間は晴れていました。下山時の別山乗越あたりから雷雨になり、雷鳥坂を駆け下りましたが、その途中で雷鳥に遭遇することができました。まさに「かみなりどり」の雷鳥であると痛く感銘しました。
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 別山乗越から剣山荘に向かうルートにて剱岳を望む



 7:38京都駅発→(サンダーバード1号)→10:24富山駅着-10:40発(富山地方鉄道)→11:36立山駅着-11:40発(立山ケーブルカー)→11:47美女平着-12:00発(立山高原バス)→12:50室堂ターミナル着。
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 昼ごはんは、立山に向かう電車の中で鱒寿司を食べましたが、ちょっとお腹に足りないので、室堂ターミナルにある立ち食いそば(立山そば)を食べて、腹ごしらえは十分。ターミナルの屋上広場に出ると、「立山」と刻まれた大きな石碑が目につきます。しかし、天候は曇り、立山(雄山)もガスに覆われて見えません。すぐそばに名水百選の「立山玉殿の湧水」があるので、出発前にのどを潤しました。
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 名水百選の「立山玉殿の湧水」

 まずは、みくりが池をめざします。15分ほどでみくりが池に着きます。池の周辺にはまだ残雪があり、今年は雪が多かったことを物語ります。
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 周囲に残雪が残るみくりが池

 池の西側を通過すると、帰りに立ち寄る予定のみくりが池温泉があります。ここから雷鳥平には2つのコースがありますが、往路は、りんどう池-血の池-雷鳥荘を経由するコースを進みました。
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 向こうに雷鳥荘、手前にりんどう池が見えます
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 右手に血の池が見えてきました

 雷鳥荘の前からは雷鳥平のテント場を見下ろすことができ、カラフルなテントがありました。坂を下り、雷鳥平のキャンプ場の中を横切り、左手に下ると浄土沢に架かった橋を渡ります。
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 雷鳥平を見下ろしています
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 雷鳥平のキャンプ地
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 浄土沢に架かる橋を渡ります

 橋を渡ると左に折れ、少し行くと、新室堂乗越への分岐がありますが、右の雷鳥坂への道をとります。ハイマツやナナカマドの茂る中を抜けると、広々とした雪渓地に出てきました。ここからしばらく雪渓の上を登って行きます。別山乗越まで500mほどの登りとなります。
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 雪渓を登っていきます
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 雪渓の終わりから振り返ります

 雷鳥沢の雪渓から離れて右の小尾根に取り付き、これを越えて右側に出て、ガレた道を登っていきます。道脇には、ハクサンイチゲ、チングルマ、コイワカガミ、アカモノ、ミヤマキンバイなどの花がたくさん咲いています。
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 小尾根の右側のガレた道を登ります

 やがて、再び尾根を越えて、雷鳥沢の側に登山道が移り、傾斜が急になってきます。岩屑が散乱した登山道は登りにくい。振り返ると、箱庭のような浄土平、雷鳥平、右には大日岳に続く稜線も見えています。
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 小尾根の雷鳥沢側のガレた道を登ります
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 振り返ると浄土平、雷鳥平などが見渡せます

 しんどい急登も、ジグザグ道となっていて、一歩一歩登っていくと、やがて前方に別山乗越の剱御前小舎の石垣が見えてきました。前方は青空で晴れているようです。
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 剱御前小舎の石垣が見えてきました

 小屋の前で小休止していると、突然バリバリというけたたましい音が聞こえてきました。山小屋に物資を運搬するヘリが飛んできました。どうやら剱御前小舎を越えて、剱沢小屋や剣山荘に向かうようです。
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 剱御前小舎です
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 物資運搬のヘリがやってきました

 別山乗越に到着したときには、別山は晴れていて見えたものの、剱岳にはまだガスがかかっていて、その姿を見ることができませんでした。
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 別山の方向は晴れていました

 別山乗越から剣山荘に向かうには、剱沢小屋を経由するコースもありますが、これは復路に使うことにして、往路は山腹をトラバースして、剣山荘に向かうルートをとることしました。いきなり雪渓歩きになり、その後も、少し地道を歩いては雪渓を歩くという繰り返しをしました。
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 日を浴びて輝く雪渓

右手には、剱沢とキャンプ地が見えています。
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 剱沢を見下ろしています
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 剱沢のキャンプ地と剱沢小屋

 剣山荘に近づくに連れて、ガスが取れてきて剱岳の威容が眼前に現れてきました。堂々たる巖山であり、右側の鋸歯のような岩峰スカイラインを従えた様は、まさに岩の殿堂にふさわしい姿でした。
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 雪渓の道を下って行きます
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 堂々たる威容の剱岳が見えてきました

 登山道は、間もなく下りとなり、剣山荘の姿を見ながら、どんどんと下っていきます。やがて、剣山荘の手前にある地塘の側を通過して、16:20剣山荘に到着しました。
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 眼前に剱岳を見ながら剣山荘をめざします
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 剣山荘の手前から剱岳を望む

 剣山荘の宿泊の受付を済ませると、まずは生ビール(800円)です。小屋前にあるベンチで、西日を浴びる別山や剱沢を眺めながら、2杯飲み干しました。ああ、これだから山は、ビールはやめられません。すると、物資運搬のヘリが飛んできて、物凄い風圧でした。
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 剣山荘から夕日を浴びる別山、剱沢を眺める
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 物資運搬のヘリがやってきました

 5時半からの夕食を済ませた後、まだ夕日が沈んでいないので、くろゆりのコルまで登ってみました。ちょうど夕日が沈むところでした。また、北には、明日登る剱岳が残光の中に屹立していました。
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 明日登る剱岳は見えています
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 くろゆりのコルから夕日が沈むのを見る
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<コースタイム>080726晴れ時々曇り
1300室堂ターミナル 1315みくりが池 1335雷鳥荘 1350雷鳥平 1520別山乗越(剱御前小舎)1530発 1620剣山荘(泊)


by kitayama-walk | 2008-07-26 23:29 | 日本百名山


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