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山好き的日々@京都北山

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2007年 10月 15日

廃村八丁を訪ねました

 今回は、京都北山では結構有名な「廃村八丁」を訪ね、八丁の裏山にあたる品谷山にも登るという山行を紹介します。山歩きの好きな人なら、京都北山の廃村八丁のことは、一度は聞いたことがあるでしょう。かつて、八丁の村は、由良川源流のひとつである八丁川に沿って小さな集落を形成し、明治期には5戸が広大な山林を所有し、ひっそりと暮らしていました。ところが、昭和9年積雪3mを超える豪雪が八丁の村を襲い、村人たちは大雪に閉じ込められ、食料は欠乏し、病人の治療もできないという悲惨な経験をしました。こうした生活に絶望した村人たちは次々と村を捨て、最後の1戸も昭和16年に村を去り、ついに廃村となりました。

 時は流れ、かつての生活の場であった家屋は土に還り、古い石垣、墓石、朽ち果てた八幡宮や作業所跡などがかろうじて名残をとどめています。かつて人の営みが行われた廃村は、今も豊かな八丁川の水と緑に包まれており、いにしえの面影は訪問者の心を慰めてくれます。昭和50年代までは、当時を偲ぶ名物の土蔵が残っていて、訪れた人を楽しませてくれましたが、現在はその土蔵も崩壊して、何もかもが昔に帰ってしまったようです。
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 廃村八丁の集落跡にあるピラミッド状の建物

by kitayama-walk | 2007-10-15 22:49 | 京都北山


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