2014年 07月 26日
【日 付】 2014年7月26日(土) 【天 候】 晴れ 【山 域】 越前大野 【メンバー】kitayama-walk(単独行) 【コース】 下山登山口(駐車地)-第1休憩所-第2休憩所-東陵出合-P1312-▲荒島岳-シャクナゲ平-小荒島岳-林道(廃道)出合-佐開登山口-シャクナゲ平-リフト跡-勝原登山口 百名山の選者である深田久弥の出身地は石川県大聖寺であるが、母親の出身地が隣の福井県である(ちなみに深田は福井中学に通っている)。その福井県の百名山が荒島岳(1523m)である。荒島岳には、これまで積雪期を含めて3回登っているが、いずれも勝原(かどはら)コースである。このコースは、素晴らしいブナ林を堪能できることから、荒島岳登山コースの中では最も人気のある登山道である。しかし、2012年に新下山コースが拓かれたというので、今度はこの新コースを辿ってみたくなった。登り4時間と結構ハードな上級者コースとされている。あと、従来からある中出(なかんで)コースと最短の佐開(さびらき)コースがある。どうせなら、この4コースを一度に全部歩いてやろうと思うようになった。しかし、なかなか機会に恵まれなかったところ、ようやく巡ってきたのが7/26だ。天気予報では快晴で酷暑になるという。少々ためらいもしたが、行ってみることにした。 登山口と下山口が異なる。登山口を下山登山口とし、下山口を勝原スキー場跡とすると、車を勝原に置いて、JR越美北線の勝原駅まで歩き、5:45発九頭竜湖行きに乗り、越前下山駅で下車する予定であった。しかし、少し寝坊してしまったため始発電車に間に合わなかった。やむなく予定変更して逆に勝原スキー場跡に自転車をデポすることにしたが、まだ6時前だというのに10台ほどの車が駐まっていた。自転車デポ後、車で越前下山駅に向かった。駅前に数台駐車できるスペースがあり、登山案内図もあった。ここの標高は400mだから1100m余りの登りとなる。身支度を整えていると、石川№の車がやってきた。単独行の60代男性だ。新下山コースは下ったことがあるが、登るのは初めてだという。写真を撮りながらのんびりと登るというので、先に行くことにした。 6:30下山登山口スタート。登山口は少し分かりにくいが、お堂のような建物の前に「荒島岳登山口」の標識がつけてある。建物の左手から登山道が始まる。このコースは山頂まで4.6㎞の一本道なので迷うようなことはない。登山開始後間もなくブナ林に突入すると、山頂まであと4㎞の表示があった。しばらくブナ林の中の登るとガスってきた。低いところに雲がある模様。下草が濡れていている。P598の手前に第1休憩所(展望所)の案内板があり(6:50)、これから登る東陵線と荒島岳山頂が見えるようだが、ガスで見えなかった。P598からはしばらく平坦な登りとなるが、700mくらいから急登になり、予告どおりロープや真新しいクサリが出てきた。ロープやクサリに頼らなくても登ることができるが、今日の闘いは暑さとの勝負だ。湿気をたっぷりと含んだ熱気に汗だくだくとなる。それも想定内で今日は水分2.7ℓ持参している。やがて標高1070mの第2休憩所(展望所)にやってきた(8:00)。ここからは大日ヶ岳、平家岳、能郷白山が見えると書かれている。もうガスはなくなり、景色はよく見えるが、朝から太陽が照りつけてくる。東陵線までまだ200m近くある。ちょっと小休止して熱中症にならないように水分補給する。 スタートから約2時間でようやく東陵尾根(1240m)に出た(8:30)。ここからは傾斜は緩やかになったが、アップダウンを繰り返しながら300mを登っていくことになる。前方にピークが見えるが、これが荒島岳山頂ではないことはわかっている。これからニセピークが3つほど現れることになる。やがて樹林がなくなって笹原に変わってきたが、山頂方向はガスに覆われているのでテンションが下がってくる。そのうち晴れてくるだろうと気を取り直して先を急ぐ。すると、前方を覆っていたガスが流れて青空が見えてきた。急にテンションが上がり足取りも軽くなってきた。最後のピークを過ぎると登山道が平坦となり、山頂の祠が見えてきて、見覚えのある山頂に到着した(9:40)。新しいものと言えば、2年前に設置された方位盤があった。 山頂に到着したときは、登山者は3名だけだったが、時間が経つに連れてどんどんと登ってくる。あれだけ暑かった登りだったが、山頂は風が吹いていて、日影がなくとも過ごせたのが助かった。ここで早いランチタイムを迎え、登ってきた登山者と山談義をいろいろとして1時間余り過ごした。水分のうち0.7ℓは缶ビール2本だったのだ。白山があまりよく見えなかったのが心残りだが、今日の計画ではこれからシャクナゲ平まで下り、中出コースで小荒島岳に行くのだ。11:10に山頂をあとにして急な坂を下るが、登ってくる登山者とまだまだすれ違う。前方には小荒島岳が見えている。シャクナゲ平の手前で佐開コースの合流点を左に見送るとすぐにシャクナゲ平に到着した(11:40)。ここでは休憩せず、そのまま中出コースを直進する。緩い下りとなりブナ林の中を進む。やがて右分岐があり、小荒島岳の案内標識があった。2分ほどで展望が開けた小荒島岳(1186m)に到着した(12:00)。ここから見る荒島岳は雄大に見える。 小荒島岳で小休止した後(12:15)、登山道に戻り、中出コースを下る。途中「とやのおとし」「ひえ畑」「向坂」という標識があった。今回は、中出登山口まで下るのではなく、途中で出合う林道を利用して佐開コースの登山口に移動する予定だ。出合った林道はまさに廃道であった(12:35)。背丈ほどの草が茫茫としている。ほぼ傾斜のない林道跡なのだが、マムシを踏みはしないかと心配だった。途中、前方に荒島岳が大きく見えてきたのは新鮮であった。30分ほどで佐開コースの登山口(鬼林林道)に着いた(13:00)。ここで15分ほど休憩し水分補給をした。ここからはジグザグを切りながら、シャクナゲ平までの急登になる。しかし、急に足が進まなくなった。山頂から下り再び暑さが戻ってきたことから熱中症になったのだろうか。何度も小休止を繰り返しながらようやくシャクナゲ平に到着した(14:10)。コースタイムで50分のところ1時間近くもかかってしまった。 シャクナゲ平で小休止した後(14:15)、勝原コースで下山を開始した。このコースはこれまで歩いたことがあるので心丈夫ではある。これからしばらくは素晴らしいブナ林の中の急坂下っていく。ブナが素晴らしいので何度も立ち止まっては写真を撮ることになった。途中の白山展望ベンチではようやく白山の姿を見ることができた(14:45)。また「トトロの木」と呼ばれる奇形ブナにも出会った(15:00)。どんどん下っていき、リフト終点跡までやってきた(15:20)。あとは石がごろごろした歩きにくい道を勝原登山口まで下った(15:45)。しかし、今日はこれで終わりではない。デポしておいた自転車を漕いで越前下山駅(標高差50m)まで10㎞ほど走らなければならないのだった。下界はやはり暑い。特に今日はこの夏一番の猛暑日だった。疲れた身体に鞭打ちながら何とか車まで辿り着いたのは16:40になっていた。 帰りに立ち寄ったお風呂「あっ宝んど」では、いつものようにサウナ10分3セット入ることができず、露天風呂にあったビーチチェアで寝てしまった。帰途に着いたのはもう20時を過ぎていた。もっと涼しい日であればよかったのだが、今日は本当に疲れた。 <コースタイム> 6:30下山登山口-6:50第1展望所-8:00第2展望所-8:30東陵尾根-8:50P1312-9:40▲荒島岳11:10-11:40シャクナゲ平-12:00小荒島岳12:15-12:35林道出合-13:00佐開登山口13:15-14:10シャクナゲ平-14:45白山ベンチ-15:00トトロの木-15:20リフト跡-15:45勝原登山口
by kitayama-walk
| 2014-07-26 22:58
| 日本百名山
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