2014年 02月 26日
【日 付】 2014年2月26日(水) 【天 候】 晴れ後曇り 【山 域】 奥美濃 【メンバー】kitayama-walk(単独行) 【コース】 池太沢夜叉トンネル西口(駐車場)-原谷・太郎橋東詰-鉄塔№6-鉄塔№5-植林尾根出合-P816-P990-鏡山-▲上谷山(1082.9m)-ミノマタ分岐-▲ミノマタ(1100.9m)-P984-P656-▲西杉原(630.4m)-鉄塔№9-R417-池太沢夜叉トンネル西口(駐車場) 2/1に実施されたスノー衆パート2(ミノマタ)には仕事のため参加することができなかった。後から聞けば、天気も眺望もよく、素晴らしい山行だったそうである。こうなると遅ればせながら登って見たいという思いがわき上がってきた。どうせ歩くなら、山日和さんが2010/2/14に歩いたというミノマタ・上谷山・鏡山の三山周回をやってみようという気になった。ただ、原谷左岸尾根の末端の着地で苦労したというので、原谷左岸尾根から取り付くという逆コース(時計の反対回り)で歩こうと決めた。2/22に実施されたスノー衆パート3(縫ヶ原山)のときにクロオさんから、前日(2/21)に原谷左岸尾根から三山周回して原谷右岸尾根を下ったという話を聞いたので余計にその気になった。 問題はいつ登るかである。思案していたところ、ちょうど仕事を休むことができる日が2/26であり、この日は午前中晴れで午後からは雲が広がってくるという予報で、翌日からは天気が下り坂で週末は天気がよくない。となると、この日に決行するしかない。ただ、心配だったことは、このところ降雪もなく、気温が高いことであった。雪が固く締まっていない状態で果たして完遂することができるかという心配であった。 朝5時に起きて車を飛ばして京都東ICから高速に乗った。北陸道木ノ本ICで降り、R303から八草トンネルを越えて美濃に入った。川上、広瀬、坂本の集落を抜け、横山ダムのところからR417に入った。R417は揖斐川に沿って徳山ダムに向かっている。池太沢夜叉トンネル手前に駐車スペースがあったので、ここに駐車させてもらうことにした。今日は平日なので徳山ダムに出勤する車がどんどん通過していく。このトンネル(880m)の中を歩いて出たところに原谷にかかる太郎橋がある。橋手前の右岸沿いに林道がある。また橋の上から下を眺めると左岸沿いにも舗装道路が見えた。ここでどこから取りつくか思案したが、橋を渡ったところから原谷左岸尾根に取りつくのが最もよいと思った。問題はヤブこぎがあるかどうかだ。しかし、中電の送電線が見えたので、この尾根には鉄塔があるはずだ。ならば巡視路があるはずだ。こうした推理のもとで橋の東端から尾根に取りついた(8:00)。傾斜はそう急ではない。しばらく登るとテープと踏み跡があった。さらに進むとプラスチック階段が出てきた。予測がズバリ的中した。 階段を使って尾根に出るとまだ雪はない。すぐに最初の鉄塔№6に到着(8:18)。ここからは、原谷右岸尾根にあるP984、ミノマタ、そして鏡山が見える。さらになだらかな尾根を進むと2番目の鉄塔№5に到着(8:24)。このあたりから雪が出てきたが、まだスノーシューを履くような雪ではない。行く手の尾根を見ると、右側は伐採されているが、左側は自然林だ。しかし、尾根芯はヤブっぽい。案の定ヤブこぎを強いられることとなった。ヤブがひどいところでは尾根芯を左側に外れるなどしながら進むと、何やら踏み跡っぽいところがあるが、かなり急登になっている部分もあって苦労する。木の根や枝につかまりながらよじ登っていく。やがて、左手が黒くなってきたが、これは植林だ。植林と自然林との境界線が尾根に向かって延びているのだった。この境界線が尾根に達したところにやってくると、スノーシューの2本のトレースが左手から上がってきて、尾根に続いていた。なるほど、これらが2/16と2/21にクロオさんが歩いた跡だ。ここでスノーシューを装着することにした(9:10)。 しばらくは、左側植林、右側自然林の尾根を歩くことになる。大きくはないが、ブナ林が続いている。歩きやすくなった尾根を快適に登っていく。やがて前方に人工物が見えてきたが、水資源機構の一里岩中継所と書かれた電波塔である(9:18)。ここで初めて白い山が見えた。能郷白山である。眼下には徳山ダム湖が見える。ダム湖にかかる橋は五平能舞橋だ。空も青い。テンションが一気に上がってきた。ここから進む尾根には、少々ヤブっぽいところもあったが、おおむね快適に歩くことできる。ただ、ちょっと今日は気温が高いため、午前9時台で雪面が柔らかくなってきた。これから高度を上げていくのだが、早くも雪が重く感じられる。尾根の左側には、これから辿るP816、P990、鏡山、そして原谷右岸尾根が見える。やがてP816の小ピークに到着した(9:38)。灌木のため展望がよくないが、樹間から北方向にピラミダルな山が見える。多分若丸山(1286m)であろう。その右に磯倉(イソクラ)と能郷白山(1617m)白く光っている。その右にどでっとした平たいのが越山(1129m)であろう。さらになだからな尾根を登っていくと、やがてP990に達した(10:40)。 P990のピークは平坦で広がりがあり、少し西に進むと眺望が開け、これから登る鏡山が大きく見えてきて、その左にはミノマタの山頂も見える。ここからは一旦急降下して鞍部から登り返すことになる。ひとつ小ピークを越えると、なだらかな登りとなる。右手の樹間からピラミダルな山が二つ見える。ひとつは先ほど見えていた若丸山であり、もう一つは冠山(1257m)であろう。やがて鏡山直下は急登になる。雪が柔らかくなってきているので、スノーシューが滑って踏ん張りが効かない。樹木につかまりながら少しずつ登っていく。尾根の左端に近いところを登ると展望がよく、鏡山山頂直前で振り返ると、P990の向こうには雷倉(1169m)、その右には花房山(1190m)が大きく鎮座しており、そのさらに右には小津権現山(1158m)がある。かなり体力を消耗しながらも、ようやく鏡山に到着した(11:40)。山頂にはブナがあって、なかなかいい雰囲気のところだ。古い山名プレートが1枚かかっていた。この時刻なら目標にしていた上谷山に正午到着が可能であるので先に進むことにした。 鏡山からは北西方向に下っていく。クロオさんのトレースが残っているので、その後追いをしている感じだ。少し下ってからは、ブナ林の中を気持ちよく登り返していくが、行く手には上谷山が見えている。右には能郷白山、左には冠山の姿が見ている。上谷山への尾根の途中で、左手=西側の眺望を見ようと尾根芯を少し外れてみた。おお、尖ったコブのような山が2つ見える。蕎麦粒山(1297m)と小蕎麦粒だ。その右に見えるのは五蛇池山(1148m)だ。その手前のラインには先日登った黒津山(1193.5m)も見える。さらに右奥には越美の山-高丸(1316.3m)、烏帽子山(1242.2m)、三周ヶ岳(1292m)のトリオも顔を出している。なかなか素晴らしい眺望だ。しんどい思いをしても、ここまで登ってきた甲斐があった。尾根芯に戻って少し進むと、右手が開けた場所があり、灌木に1枚のプレートが架かっていた。薄いながらも「上谷山」と読める。GPSで確認すると、ここが上谷山(1082.9m)の山頂であった。ちょうど正午だ。ここまでは予定時間どおりの到達だ。まだ青空がたくさんある。灌木があるため360度眺望が楽しめるというわけではないが、それでも能郷白山、雷倉、眼下には徳山ダム湖が見える。樹間越しには、若丸山、冠山も見える。一通り眺望を確認した後、ランチタイムにした。今日のメニューは、豚肉、天ぷら、野菜入りのカレーうどんにおにぎり2個。もちろん缶ビール(ロング)は欠かせない。ちょっぴり贅沢して、スーパードライのプレミアムだ。天気も眺望もいいから、自然とビールもうまい!食欲が進む。のんびり1時間のランチタイムとした。 午後1時ランチタイム終了。さて後半戦に突入する。上谷山山頂からはミノマタ分岐まで引き返す。鏡山から下った一つ目の小ピークが分岐点だ。これは往路で確認済みである。この分岐点からミノマタへスノーシューのトレースがある。やはりクロオさんが歩いているのだ。分岐点からの下りは広尾根になっている。前方にはミノマタの山頂が見えているが、山頂へと続く稜線には2つの小ピークがある。見た目では結構登らなくてはならないように見えるが、実際には80mほど下り、120mほどの登り返しだ。このミノマタへの稜線は左側に雪庇が出ているが、雪が少ないせいか、それほど大きいものではない。しかし、午後になり気温もさらに上昇し、雪面がかなり緩んできていて、スノーシューを蹴る足が重く、食後ということもあってかなり疲れる。しかも、午前中はよく晴れていた青空がなくなり、予報どおり雲が広がってきてテンションが下がる。稜線上で何度か休憩しながら重い足取りでミノマタをめざした。もう一息で山頂に到達するというところで振り返ると、上谷山と鏡山が並んでおり、その間に能郷白山が見えるといういいアングルだ。右手には雷倉と花房山が揃い踏みしている。そうしてようやくミノマタ山頂に到着(14:00)。雪庇の出っ張りの上という感じで、あまり山頂らしくない。プレートもなかったのでGPSで山頂と確認した。 ミノマタの山頂は細長くなっていて灌木が少しあった。しかし、少し端によれば素晴らしい眺望が得られる。五蛇池山、蕎麦粒山、高丸、烏帽子山、三周ヶ岳、冠山、若丸山、イソクラ、能郷白山、さらに雷倉、花房山、小津権現山等々。ただすでに雲が広がっていて青空がなくなっていたのが残念だ。最初にミノマタに登ればよかったかと少々後悔した。ここで当初の予定どおり西前の谷右岸尾根に回り込むかどうか迷った。先日のスノー衆パート2が歩いてきたコースを逆向きに歩くかどうかだ。トレースはしっかりと残っている。しかし、重い雪のため足が疲れてきたのだ。無理をすれば歩けないことはないだろう。重雪というプレッシャーに負けてしまい、ここで予定変更して原谷右岸尾根を下ることにした。これはスノー衆が下ったコースなのでトレースもまだある。安全策というわけだ。 地形図を見ると、原谷右岸尾根は下り一方になっており、最後に西杉原(630.4m三角点峰)のところでちょっとした登り返しがあるだけだ。これなら楽に下れると判断した。また西杉原からR417への下りも道がついているという情報なので、これまた安心だ。山頂からの最初の下りが急降下になっている。それを越えるとブナが出てきた。右に曲がる地点からはブナ林の中に突入し、P984も通過し、どんどんと下っていく。Ca880くらいで少し右に寄って再び急降下になったので、ここでスノーシューを外した。雪が柔らかいのでツボ足の方が下りやすい。P656はいつの間にか通り過ぎ鞍部に出た。ここから西杉原まで70mほどの登り返しだ。途中に小ピークがひとつあるが、雪はあまりなく、スムーズに西杉原に到着した(15:45)。ここからは少し右に振って尾根を下ることになる。もう雪は全くないが、踏み跡が明瞭の残っていて、所々にテープがある。どんどん下っていくと、やがて鉄塔№9が見えてくると眼下には藤橋城が見える。鉄塔から巡視路に従って左手にUターン気味に下りR417沿いに歩くと、最後は国道に降り立った。着地点から歩くとすぐにトンネル手前の駐車地に無事戻ることができた(16:15)。
by kitayama-walk
| 2014-02-26 23:43
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