2013年 01月 04日
【日 付】 2013年1月4日(金) 【天 候】 雪後曇り 【山 域】 比良 【メンバー】 単独行 【コース】 坊村登山口-P846-(冬季登山道)-御殿山-ワサビ峠-(西南稜)-武奈ヶ岳-(西南稜)-ワサビ峠-御殿山-坊村登山口 1月4日は今年2回目の山行である。今シーズンの鈴鹿はまだ雪が少ないことから、朝明からイブネに登ることにしていた。予定どおり午前5時に京都を出発し、京都東ICから名神に乗ったところ、八日市IC~米原JCTまで20キロ渋滞、新名神も土山IC~亀山JCTまで6キロの渋滞という情報がアナウンスされている。昨夜からの降雪の影響としか考えられない。出発時、京都市内の空は星も出ていて明らかに晴れていた。それが滋賀県に入るとにわかに曇ってきて、新名神に入ると降雪してきた。甲南PAあたりから鈴鹿山脈を見ると黒雲に覆われている。これは雪を降らせている雲に違いない。これから雪がどんどん降ってくることであろう。ここでテンションが急降下してしまい、イブネを断念し、土山ICで高速を降り、R1で京都に戻ることにした。 ところが、京都に戻る途中から、比良山系の景色が見えてきたが、朝日を浴びて山が輝いているではないか。ここで登行意欲が急上昇。どうせならもっと雪のあるであろう比良に登ろう。事前の準備がなくても登れるのは武奈ヶ岳だと決めて、自宅までスノーシューを取りに戻った。R367から大原経由で坊村に向かう。京都市内は晴れていたが、北上するにつれて雲ってきて、大原付近から雪が舞い始めた。花折トンネルを越えると雪に覆われた白い別世界になった。路面は雪に覆われているので時速も40キロほどしか出せない。午前9時過ぎにようやく坊村の駐車場に到着した。登山者のものであろうと思われる車が数台駐車していた。相変わらず雪が降っているので登ろうかどうか迷ったが、駐車場から身支度を整えた登山者が一人二人と出発していくので、私も背中を押される形で午前9時30分に坊村登山口を出発することになった。 曙橋を渡り国道を横切り、比良山荘の前を通過して、地主神社を右手に見送り、朱に塗られた三宝橋を渡って、明王院の前にやってきた。ここから武奈ヶ岳への御殿山コースが始まることになる。最初は、樹林の中の急登を黙々と登ることになるのはわかっている。すでにトレースがつけられているので、無雪期とそう変わらないペースで登っていくことができる。すぐに小学校低学年の女の子を連れた夫婦を追い越す。こんな日に子連れの登山は大変だと思うが、ただ頑張って下さい、無理だと思ったらいつでも引き返して下さいと。 無雪期の登山道とはちょっと違ったところにトレースがついているのは、冬季なので仕方がない。トレースを踏んでどんどんと登っていくと、尾根に出る急登前にある平坦地(一服平)に出る。ここから再び急登になるが、山腹を左へトラバースしながら、ジグザグを切って登っていく。途中で20代の若者2人がアイゼンをつけている。聞くと雪山は初めてのこと。ワカンやスノーシューを持っていないようなので山頂まで行けるかどうか。一汗掻いて尾根に到達し、急登は終わり、尾根伝いにゆっくりと登っていく。P846のピーク横をトレースは通過している。やがて夏道・冬道分岐点にやってきた。さすがに夏道の方向にトレースはない。夏道はここから右手にトラバースしていくのだが、冬道はまっすぐ尾根芯を通って登っていくことになる。無雪期にはヤブが少しうるさいところであるが、今は雪に覆われているので歩くには支障はない。トレースに導かれてどんどんを登っていくと、先行する単独者や数人のグループに追いつく。休憩している側を通過させてもらい、先を急ぐ。小雪がちらつき眺望もないので、淡々と登っていくのみである。冬道は尾根伝いに通っているので歩きやすい。途中雪庇ができているところもあるが、規模が小さいので危険はない。所々にテープの目印があり、やはり冬道といえども心丈夫なところだ。傾斜が緩やかになってきて、樹間から、左に西南稜、右に蓬莱山が見えてくるところだが、今日はあいにく天気で眺望がない。やがて御殿山に到着した。ここまで1時間50分かかっている。やはり無雪期よりは1.5倍ほど時間がかかっている。 御殿山ではスノーシューを履くために少し休憩する。誰もいない山頂で暫し休んでいると、時折雲が切れて西南稜から武奈ヶ岳の山頂の姿を垣間見ることができる。しかし、それもほんの一時のことですぐに雲の中に隠れてしまう。先行する4名のグループの姿が西南稜に見える。スノーシューをつけて登っているのであろう。ワサビ峠に急降下していく。ワサビ峠に下ってからスノーシューを履いてもよかったのですが、この程度の斜面ではスノーシューも滑らない。すぐにワサビ峠に着き、ここからは灌木の中を緩やかに登っていく。少しヤブがうるさいが、先行者のトレースに続いた。やがて灌木を抜け出ると、最初の小ピークに向かって急登していく。このあたりはツボ足に比べるとスノーシューは威力がある。小ピークからは西南稜の稜線を気持ちよく登っていくことになるが、今日は天気が悪いのであまり気持ちよくというわけでもない。途中に小さな雪庇ができていたが、その右下にトレースはついていた。次の小ピークからは緩やかに登った後、最後の急登になっている。先行グループを追いかけるようにスノーシューを蹴っていく。急登の直下付近で潜行グループに追いついた。ここまでトレースを利用させていただいたお礼を告げて、先頭を交代した。先頭に立ってトレースをつけるのは気持ちがよいが、やはり労力が要る。山頂までさほど距離もないので、一人頑張ることにし、どんどん登っていく。急登の最後に雪庇があったので、これを破って安全な部分に乗り上がる。あとは山頂まではほぼ平坦なところを100mほど進むだけである。新雪の上を踏んでいくのだから気持ちよく、えっさほいさとスノーシューを蹴って12:20に武奈ヶ岳の山頂に到達した。今日は2時間50分を要した。無雪期には2時間ほどなのでやはり1.5倍ほどの時間がかかったことになる。 まずは山頂で記念撮影だ。眺望のない山頂での写真だが、仕方がない。山頂到達の印である。山頂にはお地蔵さんがあるが、雪の下に埋もれているのを掘り返してあげた。せっかく眠っているのを起こして迷惑だったかも知れない。そうこうしているうちに4人グループがやってきた。年配女性3名を引率した男性からシャッターを押すのを頼まれた。これから風の当たらない斜面でランチタイムだという。寒い山頂で待っていると登山口で一緒になった男性単独者がやってきた。お互いに記念撮影をする。待てば海路の日和ありという諺どおり、周囲のガスが途切れて青空が見え、びわ湖が眺望できるではないか。ここぞとばかり写真に納めた。眺望も一時で再び白いベールに包まれて見えなくなってしまった。30分ほど山頂に滞在した後、往路を下山することにした。 帰路では、これから山頂に向かう登山者と下山する登山者に出会った。山頂に向かう登山者はスノーシューかワカンを履いている。下山する登山者はツボ足だ。聞くと、やはりツボ足ではしんどく、今日は途中であきらめて下山しているという。すでにトレースができているのでツボ足でもいけるとは思うが、やはり無理は止めておくべきであろう。往路で出会った20代の若者二人も出直してくるという。それがいい、今度はスノーシューもってくると元気な返事があった。P846の先の尾根までスノーシューで下ったが、その先は急降下になっているので、スノーシューを脱いだ。ツボ足での下山は早いもので、往路のトレースは無視してほぼ一直線に下っていく。この方が早い。結局山頂からは1時間40分で下山することができた。下山後は、くつき温泉「てんくう」まで行き、温泉につかってのんびりと冷えた体を温めた。ただ、雪は降り続いていたため、路面は積雪のためスリップしやすくなっていて、帰りの運転には緊張を余儀なくされた。 <コースタイム> 9:35坊村登山口 10:40P846 11:25御殿山 11:40ワサビ峠 12:20武奈ヶ岳12:50 13:15ワサビ峠 13:20御殿山 14:30坊村登山口
by kitayama-walk
| 2013-01-04 23:55
| 比良山系
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