2012年 12月 08日
【日 付】 2012年12月8日(土曜) 【天 候】 曇り時々晴れ後雪 【山 域】 鈴鹿中部 【メンバー】 単独行 【コース】 駐車場(P622)-尾根取付点-(西尾根)-ヌタ場-銚子岳-県境尾根出合(銚子入口)-治田峠-銚子入口-セキオノコバ(池)-▲静ヶ岳-(北西尾根)-P861-林道出合-駐車地(P622) 鈴鹿中部の藤原岳と竜ヶ岳の間に、銚子岳(1019m)と静ヶ岳(1088m)の2つの山がある。いずれも山頂が県境稜線から少し西側にずれているせいか、三重県側からは目立たない。銚子岳には竜ヶ岳から県境稜線をピストンして登ったことがある。また静ヶ岳にはやはり竜ヶ岳とセットにして3回(三重県側から2回、滋賀県側から1回)登ったことがある。そこで、銚子岳と静ヶ岳の2つをセットにして、滋賀県側からアプローチしてみたいと思っていたところ、「岳人」2012年11月号に「ちいさな冒険の山 達人がすすめる7コース」のひとつとして、銚子岳と静ヶ岳の周回コースが紹介されていた。 「滋賀県側の銚子岳と静ヶ岳の2つを結ぶ破線コースは、11月に入ると落葉広葉樹林が彩る錦秋の山歩きが楽しめる。太夫谷を挟み、銚子岳の西尾根と静ヶ岳の北西尾根は、道がないが藪もなく、静かな山歩きにふさわしい。」(岳人2012年11月号63頁) <アクセス>京都東IC-(名神)-八日市IC-R421(八風街道)-茨川(茶屋川)林道-駐車地 八風街道(R421)を進み、神崎橋を越えると、石榑トンネルに続く新道に入っていくが、間もなく左手に茨川林道(茶屋川林道)に分岐する地点がある。茨川林道はこれまでに何度か通ったことがあるが、地道で水たまりのある凸凹が多く、相当な悪路であり、4WD車でなければならない。時速20㎞程度しか出せないので廃村茨川までは30分ほどかかる。 今回は林道に崩壊場所が3箇所あった。最初の崩壊は難なく通過し、2番目の箇所は注意しながら進み、最後の崩壊箇所は通行不能になっていた。この最後のところは焼尾橋の手前で、右手に林道が分岐して登っている箇所である。この右に分岐している林道を上っていくと、右に大きく回り込んでいき、やがて前方が開けたところで分岐している。この分岐点に尾根端があり、ここが取付点である。車は分岐を右に少し進んだところに広い駐車スペースがあるので、ここに駐車した(P622の近くである)。 駐車した場所からの展望はよく、前方左にはこれから取り付く銚子岳の西尾根が見え、右には下山予定の静ヶ岳北西尾根が見えている。天気はまずまず晴れているものの、風が強いので寒さを感じる。少し戻って、林道分岐点(左カーブ)で尾根に取り付いた。以前はここに作業小屋があったそうだが、今はない。まずは植林の中を登っていくことになる。 所々に赤と黄のテープがあり、この尾根も登行に使われていることがわかる。やがて左手の樹間から藤原岳や御池岳を垣間見ることができる。尾根芯を忠実に行くと少しヤブっぽいので右下を少し巻くようにして行くと歩きやすい。前方に白いものが見えてきたが、近づいてよく見るとヌタ場が凍ったものであった。やはり気温は氷点下になっていたのだ。その後は、急登になってきて、いつの間にか植林が自然林に変わっていた。広がった尾根の疎らな自然林の中を登り切ると、そこが銚子岳の山頂(1019m)であった(9:45)。2008年5月以来4年ぶり2回目の銚子岳登頂である。 銚子岳の山頂にはしっかりした標識(静ヶ岳と同じ)があるが、これも以前来たときよりかなり傷んでいる。ここには三角点はないが、標識のもとに標石がある。これは「図根点」と呼ばれるものらしい。少し北に寄ると、御池岳から藤原岳にかけての展望がある。御池岳は黒い雲に覆われていて降雪しているようだ。10分ほど休憩しながら撮影を行う。銚子岳山頂は県境稜線から北西方向に200mほど外れている。県境稜線まではしっかりと踏み跡がある。 県境稜線(銚子入口)には道標が立っており、治田財産区管内の登山道案内図⑦番がある(①番は竜ヶ岳の県境稜線分岐、⑳番は藤原岳)。まだ時間は午前10時過ぎなので十分時間がある。そこで、鈴鹿県境稜線で2箇所ある未踏の部分のうち、銚子岳(入口)~治田峠(もうひとつは谷山~五僧峠)を歩いておこうと考えた。地形図を見ると治田峠は標高770mほどなので240mほど下って、また登り返して来なければならない。県境縦走路は最初かなりの勾配で下っている。落葉に少し積もった雪があるため、滑りやすい状態になっている。途中、所々で眺望が開けていて、藤原岳から延びる孫太尾根、土倉岳の向こうに御池岳が見える。相変わらず、御池岳は寒そうに見える。 縦走路は当初北東に進み、ca820付近で左にカーブして真北に進み、2つの小ピークを越えると治田峠に出る(10:30)。峠には砂防堰堤工事のため青川峡キャンピングパークからの林道が通行できないと表示があった。青川から治田峠の間は名にし負うヤマビルの巣窟となっている。以前治田峠に来たのは2008年4月のことだが、廃村茨川から西尾根経由で藤原岳に登り県境稜線伝いにやってきて伊勢谷を下った。 治田峠で一息ついたが、今度は240mの登り返しである。やはり登りは汗をかくので身体が熱くなってくる。アウターを脱いでひたすら登行する。30分頑張って銚子入口に着くが、天候が怪しくなってきた。先ほど御池岳あたりにあった黒雲が南下してきているようで、周囲が暗くなってきて、雪が舞い落ち始めたので、急いでアウターを着込んだ。落ちてくる雪は気温が低いためか、小粒の塊のようで、まるで白い霰である。どんどんと降雪してきた周囲の視界がきかなくなってきた。黒雲の通過に伴う降雪であるからしばらくすると止むであろうと考え、予定どおり県境尾根を南下し、静ヶ岳に向かうことにした。 銚子岳から静ヶ岳へは左手がガレ場になっていてガレ端沿いに急降下していくことは知っていたが、激しく吹雪いてきたので視界不良となり、ガレ場もよく見えない。足元をよく見ながら慎重に下っていくと、すぐに鞍部からの登り返しとなる。やがて二重尾根になっている付近にやってきたとき、前方から男性2人がやってきた。尋ねてみると、私同様に茨川林道から静ヶ岳に登ってきたという。これから銚子岳を経て西尾根を下るそうだ。私と反対回りに周回するようである。この二重尾根になっているところは右側に行かなければならないのだが、降雪のため視界がよくなく、知らないうちに左方向に歩いていた。GPSで確認した右方向に修正して登っていく。やがて右手下にセキオノコバの池が見えてきた。もちろん、表面は凍結していて、その上に雪が積もり始めていたが、まだ何とか見ることができた。もうしばらくすると雪の下に埋まってしまい池がどこにあるのかわからなくなってしまうだろう。 やがて静ヶ岳との分岐点にやってきた。この少し先にももうひとつ池があるが、今日はそこには行かず、そのまま静ヶ岳への登山道に進むことにした。この先も二重山稜になっていて、右側を行けば、そのまま合流することになる。右手に植林を見ながら登っていくと、やがて山頂に到達した(11:55)。山頂は小さな広場になっていて、南だけが開けている竜ヶ岳が見えるのだが、今日は吹雪いているので眺望は望むべくもない。本来ならばここでランチタイムとするところだが、未だ吹雪いていて寒いので立ち止まることはできない。天候も回復する兆しがないので、今日はこのまま下山することにした。 静ヶ岳山頂から滋賀県側へのバリルートは2つあり、ひとつは西尾根でP1047、P826と下るもので、もうひとつは北西尾根でP861を経由して真っ直ぐに下るルートである。2011年12月には前者で下ったので、今回は後者で下ることにする。方向を確認して、樹林の中に入っていく、まもなく切り開きのよい尾根道になってきた。目印のテープも所々にある。やがて大きな古杉が倒壊しているところを通過する。P861を通過すると次第に尾根が広がってきて踏み跡が不鮮明になってくるが、まだテープがある。しかし、いずれにしても下っていけば、茨川林道に出るのは明らかなので、尾根を外さないように下る。林道への着地点であるが、崖の上に出ないかと最後にちょっと心配した。結局、林道出合は少し高みにあったので、少し移動すれば林道に降りられる場所があった。 林道に降りてからは、林道を進み、太夫橋を越えたところから、右手の尾根に再び取り付いた。林道をそのまま歩いて駐車地まで戻ってもよいのであるが、ショートカットして尾根伝いにP622に登っていくことにした。15分程度のアルバイトで駐車地に戻ることができた。 <コースタイム> 9:00駐車地 9:05尾根取付点 9:35ヌタ場 9:45銚子岳10:00 10:05銚子入口 10:30治田峠10:40 11:10銚子入口 11:40セキオノコバ池 11:55静ヶ岳 12:20P861 13:00茨川林道 13:05尾根取付 13:20駐車地
by kitayama-walk
| 2012-12-08 23:49
| 鈴鹿山系
|
アバウト
カレンダー
カテゴリ
フォロー中のブログ
リンク
天気予報(京都)
梓林太郎のホームページ イチマル 山のアルバム 京都北山を中心としたテクテク隊 okaokaclub 花巡り山行 ちゃたろうの山日記+ 山たまごの東海岳行 鈴鹿の山歩き雑文集(たろぼう) 山幸彦の山歩記 ヨコヨレ山便り ヨレヨレ山便りⅡ 近江游山(温泉玉子) 晴山雨読記 昭和ひとけた低山ひとり旅 じんじん&ふーみんの山で逢えたら 京都比良山岳会 Yatoh's Home Page 歩人倶楽部 ジオンと山歩記 やぶこぎネット 中ちゃんずの山歩き アルイタキオク つくだに日記 たくたくの悠々 鈴鹿山系探検記(鈴鹿探検人) ヤマレコ 京都北山・東山トレイルラン 落第忍者の低山歩き 頑張らない山歩き 岳通信 クロオのアルバム 山々の記憶 越前 ひとり山 ある記 御池池守のブログ 以前の記事
2024年 01月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 07月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||