2010年 08月 05日
8月5日(木) 曇り M井、M村、F田氏と4人 西穂高岳から奥穂高岳への稜線は、北アルプスを代表する急峻な岩稜縦走路として有名です。一般登山道としては最難関のコースです。一昨年西穂高岳に登ったのですが、このとき西穂高岳の稜線から望む、間ノ岳、天狗ノ頭、ジャンダルム、奥穂高岳の岩峰群は圧倒的な迫力で迎えてくれました。このとき、この縦走路はいつかチャレンジしなければならないと決意した次第です。 この難コースは、確かな経験と技術と体力を必要とする上級者コースとされています(コースタイム9時間10分)。西穂高岳からの下り、間ノ岳、天狗ノ頭、ジャンダルム、ロバの耳、馬ノ背と難所が連続するので緊張の連続だと言われています。そんな長時間にわたり緊張を維持できるのか不安でしたが、天候が良好であることを確認してスタートすることにしました。 西穂から奥穂への縦走は天気のよい日に限るということで、天気予報は8/5曇り、8/6晴れ時々曇り、8/7晴れ時々曇りということでした。初日は西穂山荘までにアクセスなので、雨さえ降らなかったらいいと思いながらの出発となりました。 800京都-1100飛騨清見IC-1230平湯温泉と車で進みました。帰りは上高地に下る予定だったことから、車は平湯温泉のあかんだな駐車場に駐めておくことにしました。新穂高温泉で昼食を取ることにしましたが、どこか蕎麦のおいしいところはないかと探したところ、バスターミナルから徒歩5分くらいのところに、平湯神社があり、その隣に白川郷にある茅葺きの家のような建物が2棟あり、そのひとつでそばを食べることができました。早速、梅おろし蕎麦を注文し、ビールも。しかし、生はなく缶しかないと言います。まあ、缶でもよいので早く出してくれと言うと、お店の人が外に出て持ってきました。あとで見てみると、外には木でくり抜いた水槽があり、ここにトマトやきゅうりと一緒に缶ビールが冷やされていたのでした。 お蕎麦を食べ終わり、バスターミナルからバスに乗って新穂高温泉に向かいました。小一時間かかるので、ビールの酔いも相まって、気持ちよくうたた寝していました。1430新穂高温泉ロープウェイに到着すると、待ち時間もなく、ロープウェイに乗れました。第1、第2ロープウェイを乗り継いで西穂高口に向かいます。第2ロープウェイからは、やはり今日は雲が多く、眺望はよくありません。 西穂高口駅の建物から外に出たところは、少し開けた場所になっていて、「千石園地」と呼ばれ、観光客用の散策コースになっています。歩き出してすぐのところに、江戸時代に槍ヶ岳を開祖したという播隆上人の石像がありました。ここを通過すると、西穂高口登山届出所があり、ここから本格的な山道になります。 登山道は、最初は緩やかな下りになっています。この尾根道は千石尾根と呼ばれ、晴れていれば、左手には西穂高岳の稜線から槍ヶ岳まで眺望できますが、今日はガスに覆われていて見ることができません。鞍部に下ると、水場はあり、ここから急登になります。オオシラビソの針葉樹の中をジグザグを切りながら登っていきます。小一時間もすれば、傾斜は緩くなってきて、前方に建物が見えてきました。この建物が西穂山荘でした。周囲には、ミヤマトリカブト、ハクサンフウロ、オタカラコ、マルバタケブキなどの花も咲いていました。 西穂山荘で宿泊の手続を済ませ、まずは生ビールで乾杯です。2、3杯飲んで、気持ちよくなったところで、山荘前にテラスに出てみました。テラスにはたくさんの人がいて、夕食を作って食べたり、ビールを飲んだり、談笑したりしていました。ふと見ると、どこかで見た顔の人がいます。ピンときました。あの「剱岳 点の記」の木村大作監督だ。少し近づいて観察すると、実によく似ている。やっぱり木村監督本人に間違いないと確信しましたが、声をかける勇気がありません。一緒にきたM村さんに話したら、途端に「監督、サインお願いします」と直撃です。やっぱり監督本人でした。F田氏も近づいてきて、ひょっとして,「孤高の人」(新田次郎)のロケハン?恐る恐るスタッフに尋ねたところ、「なんで、そんな軍事機密を知っているの?」とかわされてしまいました。でも、ちゃんとサインをもらうところは、さすが関西のおばちゃんでした。 <コースタイム>100805晴れ後曇り 1500西穂高口 1555西穂山荘
by kitayama-walk
| 2010-08-05 23:41
| 日本百名山
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