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山好き的日々@京都北山

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2009年 01月 25日

綿向山からイハイガ岳、そして竜王山周回

 この週末の天気予報はイマイチでしたが、前日になると晴れの確率が高くなってきたので、この冬豪雪になっているとの報告の綿向山に登ってみることにしました。登山口は、いつもの御幸橋登山口として(ここも1週間ほど前までは積雪のため車が進入できなかったようです)、山頂から稜線沿いにイハイガ岳までピストンし、帰りは竜王山を周回しようとする計画を立てました。

 7:40御幸橋駐車場を出発し、9:35山頂に到着しましたが、この時点では山頂付近は曇っていて眺望がありませんでした。しかし、今日は時間が経てば必ず晴れてくると信じて待つこと30分。期待どおり晴れてキタ━━(゜∀゜)━━ッ!!ではありませんか(狂喜乱舞)。
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 待つこと30分-綿向山山頂は晴れてきました



 今日は久しぶりの単独行となり、午前6時に自宅を出発し、京都東ICから名神に乗り、八日市ICで降り、R421→R307→R477と進みました。次第に綿向山の姿が大きくなってきましたが、この時点ではまだ雲が多く、綿向山も薄暗い状態でした。
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 まだ雲が多く薄暗い状態の綿向山(R477から)

 音羽(北畑口)の信号を左折して、西明寺口のバス停にやってきました。2週間前には積雪のため、ここから先は車で進入できなかったというのがウソのようです。ここには新しいトイレがあり、綿向山の案内板があります。よく見ると、案内板がきらきらしていて、昨年新しくされたようです。
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 2008年に新調された登山案内板

 道路には全く雪がないので、そのまま御幸橋(みゆきばし)駐車場に入ることができました。時刻は7:30でしたが、駐車場には車は3台しか駐まっていませんでした。身支度を整えて7:40出発しました。
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 まだほとんど車の駐まっていない御幸橋駐車場

 間もなく水木砂防堰堤が見えてきて、この堰堤の右端を登ると、北畑谷林道と合流します。すばらく林道を行きますが、途中で左手に天然記念物の「接触変質地帯」があります。ジュラ紀(14000~19000万年前)に堆積したもので、石灰岩が花崗岩と接触し地熱の影響で大理石などの変質したものと説明されています。
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 水木砂防堰堤を越えていきます
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 天然記念物「接触変質地帯」とあります

 10分ほどでヒミズ谷出合小屋までやってきました。ここが表参道コースの登山口であり、水無山北尾根コースとの分岐にもなっています。表参道というのは、山頂に大嵩神社が祀られているからです。
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 ヒミズ谷出合小屋が表参道登山口になっています

 ヒミズ谷出合小屋を過ぎると、すぐにヒミズ谷を渡る橋があります。この橋を渡ると、本格的な登山道に入ります。登り始めの道には全く雪がなかったのですが、しばらく登ると少しずつ積雪が出てきました。
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 ヒミズ谷出合小屋を過ぎたところの橋を渡ります
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 1合目を過ぎたあたりから積雪が出てきました
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 2合目あたりの積雪状況

 植林帯の中をジグザグを切りながら登っていきます。やがて林道に出てくると、ここが3合目になります。少し林道を右手に行くと、すぐに登り口があり、ここを少し登ると、あざみ小舎があります。しかし、ここではまだ休憩には早すぎます。
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 林道に出ると3合目です
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 樹林の中にある「あざみ小舎」

 あざみ小舎を過ぎると、大きき2回ジグザグを切ると、展望が現れてきて、5合目小屋に着きました。ここからは日野町の町並みが展望でき、また冠雪した湖北の山並みが見えていました。小屋は少し前に建て替えられ、「花咲き鐘」が設置されています。誰もいない小屋の中でアイゼンを装着することにしました。
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 5合目小屋に着きました-花咲き鐘があります
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 日野町の町並みと湖北の山並み(赤坂山あたりでしょうか?)が見えます
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 帰りに通過する竜王山と鉄塔が見えています

 5合目からは登山道がトラバース気味に登っていきます。15分ほどで7合目の行者コバに付きました。ここには行者堂が祀られていて、不動明王と役行者の像があります。昔、聖なる綿向山にたくさんの山伏が修行のため登り、ここで服装などを整える儀式を行ったそうです。
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 7合目-行者コバに着きました
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 行者堂の様子
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 右には不動明王像があります
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 左には役行者の座像があります

 7合目付近はブナ林になっていて、冬季には樹氷が見られますが、今日は樹氷はさほどでもありませんでした。ここから冬期ルートがあり、尾根を直登することになります。尾根道の冬期登山道は積雪が固くなっていて、アイゼンがサクサクと食い込んで、快適に登っていくことができます。しかし、天気の方があまりよくなく、5合目では晴れ間が出ていたのですが、雲が出てきました。
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 冬期ルートの取り付きです
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 冬山登山道の樹氷の状況

 7合目から30分弱で綿向山山頂に到着しました。しかし、この時点では山頂は曇っていて、期待していた眺望はありません。せっかく登ってきたのに(涙)。
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 山頂到着時の状況です
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 寒々としている山頂です

 曇った綿向山山頂はモノトーンの世界です。これは、昨年2/9のときと同じです。
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 しかし、天気予報は「晴れ」のはず。しばらく待てばきっと晴れてくるはず。まだ9:35と早いので時間は十分ある。待ちましょう!と、誰もいない山頂で一人待つこと30分。雲の流れが速く、次第に雲が切れてくるではありませんか。ああ、晴れてキタ━━(゜∀゜)━━ッ!!(涙) 今まで見えていなかった雨乞岳も鎌ヶ岳も見えてきました。寒い最中、辛抱して待った甲斐がありました。
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 先ほどの写真と見比べて下さい
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 山頂から少し下ったところです
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 おお、雨乞岳と鎌ヶ岳が姿を現しました
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 イブネから北に向かう県境ライン
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 水無山と日野町の町並み

 約1時間も綿向山山頂に滞在しましが、その間に10人くらいの登山者が登ってきました。今日は少し遅めの出発が正解だったかも知れません。さて、これからイハイガ岳をめざします。まずは、変形ブナ「幸福の木」を見て、稜線の上を進みます。
 
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 今度はイハイガ岳方面に向かいます
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 これから歩く稜線が見えています
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 「幸福の木」付近の積雪はこれくらいです
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 竜王山とイハイガ岳の分岐です
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 分岐付近の樹氷
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 竜王山との分岐にやってきましたが、帰りはここから竜王山をめざすとして、まずは右にイハイガ岳に続き稜線歩きです。ここでスノーシューを履くことにしました。この稜線歩きが今回のハイライトになります。
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 綿向山を振り返って見ています
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 行く手には雨乞岳と鎌ヶ岳が見えています
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 藤原岳、御池岳、霊仙山と続く山並みも見えます
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 御池岳と霊仙山をアップで(200㎜望遠)

 イハイガ岳への稜線には、トレースがついていました。途中でイハイガ岳まで行ってきたという60代の夫婦に会いました。綿向山山頂では眺望がなかったので、イハイガ岳まで行ってきたとか。これから晴れるので綿向山に戻ると眺望が楽しめることでしょう。
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 イハイガ岳に続く稜線
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 鎌ヶ岳をアップで(200㎜望遠)
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 イハイガ岳までの稜線は小さなアップダウンがありますが、さほど難儀はしませんでした。途中に2回シャクナゲのある小ピークを通過しましたが、今回は右を巻くでも左を巻くでもなく、直進することができました。2つ目のピークでスノーシューを脱いでツボ足で歩くことにしました。
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 目の前にイハイガ岳が見えてきました
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 イハイガ岳直前のピークでスノーシューを脱ぎました

 11:30綿向山からちょうど1時間でイハイガ岳に到着しました。山頂の三角点は雪に埋もれてしまっています。一人山頂で昼食タイムにしていると、40代の男性がやってきました。30分ほど山談義に話が進みました。イハイガ岳から先はトレースはありませんでした。大峠くらいまでなら行けないことはなかったのですが、竜王山への周回を考えると自重することにしました。
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 イハイガ岳山頂から綿向山方面を眺望しています
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 雨乞岳(右)とイブネ(左)を眺望しています
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 イハイガ岳山頂の私製プレート

 約1時間のランチタイムが終わると、今度はピストンして、竜王山分岐まで戻ることになりました。途中で綿向山などを見上げると、真っ白な雪面が輝いていて、感動的でした。
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 ピストンの帰りで稜線を見上げたもの
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 稜線の上にあった樹氷
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 太陽の光に輝いています

 竜王山分岐まで戻ってきましたが、この付近の樹氷はまだ健在でした。眺望もよく、御池岳や霊仙山が見えています。
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 竜王山分岐付近から綿向山を見ています
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 まだ樹氷がありました
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 竜王山分岐からは、右にとると急降下になります。しかし、トレースがしっかりとしているので何ら不安はありません。
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 竜王山へ向かう道が急降下しています
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 午後になっても樹氷は残っています
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 御池岳と霊仙山

 登り返してP962を越えると、再度急降下します。ロープも設置してありますが、転倒しないように注意します。そして、最低鞍部から登り返すと、917mピークにやってきました。ここから綿向山を振り返ることができました。
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 P962 を通過します
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 綿向山を振り返っています
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 御池岳と霊仙山が見えています

 P913 からは左に直角に曲がります。稜線を忠実に辿ると、やがて送電線の鉄塔にやってきます。ここから谷を隔てて綿向山の姿が見えます。
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 P913 では左に曲がります
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 途中で綿向山の姿が見えます
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 送電線の鉄塔が見えてきました
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 「オンバノフトコロ」とはどういう意味でしょう?
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 鉄塔から綿向山を振り返っています
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 鉄塔から御池岳を望んでいます

 鉄塔からは稜線伝いに歩くと、間もなく竜王山に到着します。山頂からは北方向が開けています。さらに少し行ったところに三角点がありますが、今日は雪に埋もれて見ることができませんでした。
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 竜王山山頂に到着しました
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 三角点は雪の下に埋もれて見えません

 竜王山の山頂からは急な下りとなります。千畳平まで来ると、傾斜も緩くなり、自然林の中を下っていくことになります。積雪も次第に少なくなってきて、ジグザグを切りながら進むと、竜王山登山口に降りてきました。ここからは林道歩きにになり、御幸橋駐車場まで30分ほど歩くことになりました。
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 千畳平と呼ばれるところです
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 自然林の中を進みます
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 積雪も少なくなってきました
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 竜王山登山口に降りてきました
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 御幸橋駐車場の手前から綿向山を見上げています

 午後4時前に御幸橋駐車場に戻ってきましたが、残っている車は3台でした。イハイガ岳山頂で出会った男性は駐車場が満杯になっていたと言っていましたが、もうほとんど下山してしまったのでしょう。
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 帰りにR477沿いに綿向山を眺めてみました
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 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平20業使 第438号)

<コースタイム>090125曇り後晴れ
740御幸橋駐車場 750ヒミズ小屋 830三合目 845五合目855 910七合目 935綿向山1030 1040イハイガ分岐 1130イハイガ岳(昼食)1230 1320竜王山分岐 1340P962 1420P913 1445鉄塔(P842) 1500竜王山 1530登山口 1555御幸橋駐車場


by kitayama-walk | 2009-01-25 23:52 | 鈴鹿山系


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