2008年 11月 23日

鹿の楽園と御所平

 今年4月5日に御所平から仙ヶ岳を歩き、また4月28日には能登ヶ峰から鹿の楽園を通り、サクラグチを周回してきました。御所平も、鹿の楽園も、低い笹原に覆われた平原で、実に気持ちの和むところでした。そこで、今回は、この2つをセットにして一度で歩いてみました。

 登山口は、黒滝公民館前から能登ヶ峰に登り、鹿の楽園に至ります。笹原の尾根を歩いて、P696を過ぎたあたりで、一旦田村川林道に下ります。そして、田村川林道を割谷出合まで歩き、割谷をつめて、御所峠(仙ヶ岳から御所平に下った鞍部)に出てきます。ここから仙ヶ岳までピストンしてきます。それから御所平まで歩き、南端部から県境稜線沿いに歩き、舟石のところからベンケイを経由して惣王神社に下ってきて、黒滝公民館前に戻ってきました。
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 朝日を浴びて輝く鹿の楽園の風景



 午前6時京都市内を出発し、京都東ICから名神-新名神-土山ICで下り、国道1号線に入り、猪鼻交差点から黒滝集落をめざします。瑞雲禅寺の前にある黒滝公民館の駐車場に車を駐めさせてもらいます。目の前にある小谷沿いに、能登ヶ峰と鹿の楽園への登山標識が立っていました。ひとつは、「能登ヶ峰 アセビの巨木の登山口」、もうひとつは「能登ヶ峰 ハイカーと鹿の楽園」と書かれていました。いずれも「ゲ」となっていて、これでは「のとがみね」とは読めないのですが・・。

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 黒滝公民館前に車を駐めさせてもらいます
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 登山口に立ててある2本の標識

 橋を渡り、登山口の標識に従って、階段のついた山道に入ります。谷沿いにあるトラバース道を行くと、間もなく植林に「能登ゲ峰⇒」と書かれているところで右折して支尾根に乗ります。植林帯の中を登っていくと、TVアンテナのあるところを過ぎ、右手に展望が見えてきました。左に明るい二次林を見ながら登って行くと、やがて右に植林帯があるところを一直線に登って行くようになります。
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 杉木立に白ペンキで書かれている案内(右折)
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 TVアンテナの側を通過します
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 右手に展望がある明るい登山道
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 今度は右手に植林のあるところを真っ直ぐ登って行きます

 やがて植林帯の中に入り、尾根の分岐にあるテープや目印を見落とさないように登って行き、最後は左に大きく曲がると、能登ヶ峰の山頂(759.68m)に到着しました。残念ながら、展望はありませんが、三等三角点がありました。ここにも「鹿の楽園」を案内する標識が立っています。
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 能登ヶ峰山頂に設置されている三等三角点
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 鹿の楽園の案内標識があります

 能登ヶ峰からは北東に進み、少し下っていくと、まず左手(北西)に綿向山と奥草山が見えてきました。右手に少し登っていくと、笹原の中にアセビの灌木が群生するようになります。尾根の台地の端まで行くと、眼下に田村川が見えています。また、その向こうには帰りに下るベンケイ尾根が見えています。
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 左手に綿向山と水無山が見えてきました
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 笹原にアセビの灌木が出てきました

 ここでもう一度、このあたりの地形を整理しておくと、能登ヶ峰のある尾根は、田村川と鯎(ウグイ)川に挟まれています。ウグイ川の向こうにはサクラグチ(918.8m)をもつ尾根が走っています。また、田村川を挟んで御所平のある尾根が走っています。これらの3つの尾根がほぼ平行的に北東から南西に走っています。

 アセビの群生する笹原を進むと、展望が大きく開けてきました。左手には綿向山と水無山、正面には横谷山、その向こうには鎌ヶ岳なども見えてきました。
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 手前にウグイ川を挟んだ尾根、その向こうに綿向山と奥草山が見えています
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 正面にはこの尾根にある横谷山、その向こうに鎌ヶ岳が見えています

 笹原の中を進むと、やがて幾筋もの獣道が通っているところに出てきました。ここが「鹿の楽園」(パートⅠ)と呼ばれるところです。いかにも鹿が戯れていそうな雰囲気が漂っているところでしたが、今日は残念ながらここでは鹿の姿を見ることはできませんでした(他のところでは二度鹿には出会いました)。
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 鹿の楽園に入っていきます(南から北を展望)
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 今度は北から南を展望しています(左はガレています)

 鹿の楽園を登り返し、一旦灌木の多い細尾根を下っていきます。再びアセビの多い尾根を登っていくと、二次林の多い雑木林となり、P696を通過します。
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 気持ちのよい二次林の中を通過します
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 P696を通過します

 P696からは、再びアセビの中を通過し、下りとなります。前方には「鹿の楽園」(パートⅡ)が見えてきました。このあたりから道を尾根の右端よりにしていきます。田村川林道への下降点を見落とさないように注意します。2つほど標識がありましたが、ここではなく、錆びたドラム缶のある場所を探しました。なかなか見つかりません。どうやら行き過ぎたようで、P758に近くなってきたので引き返してウロウロしていると、あった、ありました、ドラム缶。ちょうど植林と雑木との境目くらいにありました。
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 鹿の楽園パートⅡが見えてきました
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 この標識ではありません
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 この標識も違います
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 ありました錆びたトラム缶-ここが田村川林道への下降点になっています

 錆びたドラム缶のある下降点からはかなり急降下していきます。目印のテープがあるので見落とさないようにします。途中倒木などがあって歩きにくく、転びやすいので慎重に下っていかなければなりません。やがて眼下に林道が見えてくると、右に寄って行き、最後は小さな沢のところから林道におりました。ここには、トラロープがあるので目印になります。
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 植林の中の尾根を急降下していきます
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 田村川林道に下りた箇所です(小谷とトラロープがあります)

 田村川林道に下りると、しばらくは林道歩きになります。この時期、紅葉がまだきれいで、歩きながらこの晩秋の紅葉を楽しむことができました。
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 30分ほど林道歩きをすると、やがて右手に割谷出合が見えてきました。この割谷をつめて県境尾根まで登ることになるのですが、初めてのルートでもあり、また情報もほとんどないので、谷の様子も分からず、どれくらいの時間がかかるのか不安でしたが、1時間ほどと読んでいました。堰堤を2つ越えると、谷が次第に狭まってきました。水流はそう多くないのですが、所々に固定ロープが設置してあり、この谷をつめている人がいることを窺わせます。2、3箇所危険なところがありましたが、慎重に登っていくと、次第に水流もなくなってきて涸沢となり、やがて県境尾根の御所峠(尾根を越えた谷が御所谷です)に到達しました。所要時間は約1時間で予想どおりでした。
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 割谷の出合付近
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 県境尾根直下にきました
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 県境尾根の御所峠に着きました

 時間があれば、仙ヶ岳(西峰)に立ち寄ろうと思っていましたが、まだ11時なので余裕があります。ここは仙ヶ岳までピストンすることにしました。尾根を登っていくと、途中にザレたところがあり、その上に岩場があり、そこからは眺望がありました。
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 横谷山からサクラグチへU字型に尾根が回り、その向こうに綿向山から雨乞岳に続く稜線が見えています
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 雨乞岳から御在所岳、鎌ヶ岳と並んでいます
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 手前に見える尾根が御所平、その向こう側に鹿の楽園のある尾根が見えます

 仙ヶ岳に近づくに連れて、急登になってきますが、ここは頑張って登ると、やがて低い笹と灌木になってくると正面には仙ヶ岳が迫ってきました。右手には、仙ヶ岳東峰からの南尾根が荒々しく延びています。
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 仙ヶ岳(西峰)が迫ってきます
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 南尾根が荒々しく見えます
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 仙ノ石を眺めてみると登山者がいます(200ミリ望遠レンズ)

 ようやく仙ヶ岳の西峰に到着しました。2、3人の登山者がいました。ここで昼食を摂ることにしましたが、今日は祝日ということもあって、10人くらいのグループが登ってきました。それから、名古屋から単独で来られたMさんと、今年何と4回目の遭遇。御池岳、藤原岳、竜ヶ岳、そして仙ヶ岳です。何とも奇遇としか言いようがありません。
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 仙ヶ岳山頂にて
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 御在所岳と鎌ヶ岳がよく見えます
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 鎌ヶ岳のクローズアップです(200ミリ望遠レンズ)
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 県境稜線を宮指路岳に向かう途中にある岩峰と犬返しの険付近を眺望しています(200ミリ望遠レンズ)
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 右手には入道ヶ岳と雲母峰が見えています

 昼食後、来た県境尾根道を引き返し、御所峠からは軽い登りとなり、萱原に入ると、御所平尾根の北端部であるヨコネに出てきました。ヨコネから南端部までは小さなアップダウンがあるものの、カヤトやススキの中、さらに笹原の中を少しずつ登っていくことになります。
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 手前の尾根が鹿の楽園から続いている尾根、その向こうにサクラグチのある尾根、右奥に見えるのが雨乞岳
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 歩いてきた鹿の楽園のある尾根が見えています(ヨコネから)
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 鹿の楽園をクローズアップしてみました(200ミリ望遠レンズ)
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 御所平の最高点に続いている尾根-笹原とアセビの群生、白く見えるのはススキの穂
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 東側には仙ヶ岳から南尾根が延びています

 途中には、かなり古くなった鹿除けネットが残っていて、概ねネットの左側を進むと、やがて最高点(850m)に達しました。ここからも鎌ヶ岳、宮指路岳、仙ヶ岳の景色がよく見えます。
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 御所平の最高点からは少し下ると、水無しに向けて笹原の尾根が続いているきれいな景色が見えてきました。
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 水無しに向かって笹原の稜線が延びています

 尾根を登り切ると水無しに出て、さらに南端部までやってきました。ここからやってきた尾根を振り返ると、これがまた美しいラインを作っています。西側に目をやると、鹿の楽園のガレ場が見えていました。
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 南端部から振り返っています
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 鹿の楽園のガレ場が正面に見えます
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 これから下るベンケイ尾根を眺望しています(南端部から)

 南端部から少し戻り、県境尾根を下って行きます。樹林帯の中を下りていくと、やがて小太郎谷の源頭部に出てきます。ここにも笹原とアシビの群生があり、気持ちのよい場所になっています。左手にガレ場がありますが、尾根下の巻き道を通過して、やがて舟石に出てきます。ここからは新名神の高架が見えています。
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 小太郎谷源頭部にある笹原とアシビの群生
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 左手にはガレ場もあります
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 これが舟石です
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 舟石からの展望

 舟石からは右手に樹林帯の中に下る道があります。ここが県境尾根からに分岐になっていて、ベンケイに向かう道です。2つの鞍部をアップダウンしながら進むと、三等三角点のあるベンケイに到着しました。点名は太郎谷、標高は761.56mです。残念ながら眺望はありませんでした。
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 ベンケイの山頂の三等三角点

 ベンケイからすぐのところに、林道に下る道と、惣王神社に下る尾根道との分岐点がありました。もちろん、ここでは右の神社尾根に下ります。途中にヤセ尾根があったり、鹿除けネット沿いに下ったりしながら、最後は惣王神社の境内に下りてきました。後は田村川を渡って、黒滝公民館まで戻りました。
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 林道に下る道と神社尾根の分岐点です
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 神社尾根を下ります
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 惣王神社に下りてきました。
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 惣王神社には、ベンケイ(弁慶)と御所平への登山口を示す標識があります
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<コースタイム>081123晴れ時々くもり
710黒滝公民館 755能登ヶ峰 825鹿の楽園 910林道下降点 935田村川林道 1005割谷出合 1100御所峠 1135仙ヶ岳(昼食)1225 1240御所峠 1250ヨコネ 1315御所平(最高点) 1335南端部 1400舟石 1420ベンケイ 1510惣王神社 1515黒滝公民館


by kitayama-walk | 2008-11-23 23:53 | 鈴鹿山系 | Comments(11)
Commented by 温泉玉子 at 2008-12-05 23:14 x
雨が上がってめっきり寒くなりましたね、比良や鈴鹿は白いかも。
御所平へは行った事が有りますが能登ヶ峰と鹿の楽園は未踏です。
周回ルートは組めるけど行程が長くなるのでなかなか足が進みません^^;
Commented by kitayama-walk at 2008-12-06 00:04
 温泉玉子さん、こんばんは。
 これは、温泉玉子さんらしくないですね。ロングルートはお手の物じゃないでしょうか。でも、能登ヶ峰と鹿の楽園だけなら、黒滝公民館から能登ヶ峰に登り、鹿の楽園を通って、ドラム缶のところから田村川林道に下り、あとは林道歩きをして黒滝公民館まで戻ってくるというコースもありますよ。最後の林道歩きが50分くらいでしょうか。全行程4時間ほどで歩けると思います。
 イチマルさんのHPを参考にして下さい。
http://www.geocities.jp/yamalbum/2006/20061014sika/index.html
Commented by イチマル at 2008-12-07 22:39 x
こんばんは。能登ヶ峰と御所平をいっぺんに両方というのは、やっぱり長いですね。途中で林道に下りますので、1日に2回山登りをする感じです。それに加えて仙ヶ岳というのは、さすがkitayama-walk さんです。
あれ、私のHP紹介してくださっていますね。ありがとうございます。
Commented by 温泉玉子 at 2008-12-09 20:37 x
こんばんわ、レポ最後まで拝見しましたがやはり後半が辛そうです。
御所平~能登ヶ峰~鹿の楽園ですが西内さんの本も参考にし短絡ルートで行ってみます。

ロングルートも嫌いではないですが6時間程で満腹ですね…3時間では物足らず4~5時間が理想でしょうか。
Commented by DJ Kei at 2008-12-09 20:48 x
こんにちは.あらためて長距離歩きお疲れさまでした.また,当日は2回もすれちがいましたね.御所平で追い越されたと思ったらあっという間に姿が見えなくなって...この行程をkitayama-walkさんはかなりのハイペースで,全8時間で歩かれていますが,ふつうはまねしない方がよいかも(笑).
朝日を受けて輝く鹿の楽園,いいですね.一度自分の目で見てみたい気がします.草原は朝か夕方が美しいですね.
Commented by 温泉玉子 at 2008-12-12 21:59 x
今日、田村川林道小太郎谷付近より御所平→仙ヶ岳→鹿の楽園→能登ヶ峰と登って来ました。
行程短くする為に稜線以外の登り下りは不明瞭なバリルートで植林が殆どと難有りなルートでした。
Commented by kitayama-walk at 2008-12-12 23:59
 イチマルさんの言われるとおり、1回林道まで下り、登り直すのですから、2つの山を登るような気がしました。お気に入りの場所である鹿の楽園と御所平を一遍にというのはかなり欲張りなんでしょうね。でも、結構行けます。
Commented by kitayama-walk at 2008-12-13 00:03
 温泉玉子さん、こんばんは。
 今回は、稜線以外はバリルートということですが、一体どこを歩かれたのか興味津々ですね。小太郎谷の源頭付近も気持ちのよいところですが、ここに登ってきたのですかね。
Commented by kitayama-walk at 2008-12-13 00:05
 DJ Keiさん、確かにあの日は2回もすれ違いましたね。私たちは二人組でしたが、相棒も結構早く歩くことができるようになったので、助かっています。この時期は日が短いので、早起き、早歩きしないとロングコースが歩けません。
Commented by mten at 2008-12-13 16:43 x
kitayama-walk さん、お久で~す。。
相変わらず鈴鹿をやってますね~~私もロングは大好きなんですが、このところ短ばかり・・トホホ
私の山仲間からまたkitayama-walk さんの山名札また見たよと情報が入ってくるんですよ。(知ってる方と言ってるものですから)
いつか一緒に歩きませんか?

ところでリンク欄のタイトルを変更してます。ご免なさ~い
ご面倒おかけしますがよ・ろ・し・く
Commented by 温泉玉子 at 2008-12-13 21:44 x
御所平~能登ヶ峰のレポupしました。
御所平へは小太郎谷経て植林道?ピンクのリボンテープ頼み。
能登ヶ峰からの下山は南南東尾根を下りるも道無しでした。


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