2008年 04月 26日

三国岳・烏帽子岳・狗留尊山の三山周回

 GW前半のスタートは、鈴鹿山系北部にある三国岳(894m)、烏帽子岳(861.5m)、ついでに狗留尊山(722m)も回ってきました。どこから登ろうかと思案しましたが、時山バンガロー村から阿蘇谷ではなく、阿蘇谷の西尾根に駆け上り、ダイラの頭に至り、そこから三国岳三角点と894m峰を踏み、県境尾根を烏帽子岳に縦走し、狗留尊山までピストンして、烏帽子岳からは北西尾根を時山バンガロー村まで下りました。この日は、天気予報がぴたりと当たり、午前中は好天に恵まれましたが、午後から曇ってきて、3時過ぎからは小雨が降ってきて、ガスが舞うという生憎の天気になりました。
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 時山に向かう県道から烏帽子岳を展望しています



 関ヶ原ICから国道365号線を南下し、上石津トンネルを抜け、緑の村公園を過ぎたところで右折して、時山に向かいました。牧田川を左手に見ながら県道を西進していくと、晴れた青空の下、烏帽子岳の姿が見えてきました。なかなか形のよい山で今日の登山を期待させてくれます。

 時山バンガロー村を少し過ぎたところの道路左脇に3、4台の駐車スペースがあり、ここに車を駐めました。すぐに牧田川に架かった橋を渡ると、三国岳の案内プレートが架かっていました。「阿蘇谷コース 美渓谷多い 標高911m 上り2時間30分 下り2時間」と書いてありました。この阿蘇(あんぞ)谷はヤマビルが多いことで有名な谷だそうです。まだ気温が20度を超えないのでヤマビルの心配はしなくてよいと思ったのですが、それでも若干の心配もあり、阿蘇谷ではなく、阿蘇谷西尾根を登ってみることにしました。
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 牧田川に架かる橋を渡ったところにある三国岳の案内板

 阿蘇谷登山口のわさび田を過ぎたところの右手に西尾根への取り付きがありました。結構明瞭な踏み跡があり、これに沿って植林帯の尾根を登っていきます。
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 阿蘇谷西尾根への取り付き地点です 

 少し急登になっていますが、やがて左手が自然林に変わってきます。傾斜が緩くなってくると尾根が広がり、周囲は気持ちのよい二次林となってきます。この二次林の中を登っていくと、二重山稜になっている箇所に出てきます。その間に窪地があり、この中に「ひょうたん池」が静かに横たわっていました。ちょうどP597にあたるところです。
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 尾根の左側が自然林に変わってきます
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 やがて気持ちのよい二次林の中に出ます
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 二重山稜の間の窪地にあるひょうたん池

 ここから尾根を辿り、まずP732をめざします。そう傾斜のきつい尾根ではなく、次第に左にカーブしていくことを頭に入れておけば、目印のテープもあり、迷うようなことはありません。しばらくすると、紫色の花が目に入ってきました。カタクリの花です。尾根沿いにかなり咲いています。今年初めて見つけたカタクリの花でした(今日のコースでは、これから至る所たくさんのカタクリの花に出会うことになります)。
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 やがて毘沙門谷の東尾根から登ってくる道と合流すると、程なくP732に至りました。尾根に左手には烏帽子岳の姿が見えてきました。カタクリの花もあちこちに咲いており、キランソウ(別名ジゴクノカマノフタ)の花もありました。
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 烏帽子岳の姿を垣間見ることができます
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 あたり一面に咲いているカタクリの花
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 ニシキゴロモ(錦衣)-キランソウと似ているが、葉に光沢がありません

 やがて石灰岩が多くなってくると、傾斜が急になりますが、県境稜線に駆け上がりました。この県境稜線は五僧峠からやってきているということなので、またの機会にはヨコネ(横根)も含めて歩いてみたいと思います。
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 県境稜線にあるダイラの頭(P803)

 さて、この地点がP803で、「ダイラの頭」と呼ばれているところです。樹木が茂っているので展望が今ひとつです。しかし、比較的幹の太い樹に登ってみると、三国岳の894m峰とその右に最高点峰(901m)が並んでいます。また、その左手には、これから歩く三国岳から烏帽子岳に続く稜線と烏帽子岳がきれいに見えています。
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 三国岳の894m峰と最高点峰(右)が並んで見えます
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 県境稜線に続く烏帽子岳

 ダイラの頭からは、県境稜線を三国岳に向かって急降下して行きます。目印のテープもついているので迷うようなことはありません。鞍部まで下ると、左手から阿蘇谷道が合流してきました。この阿蘇谷道を時山方面に少し下ったところに、ダイラという平坦地に素晴らしい二次林帯があるということでしたが、今日は時間の関係でそのまま通過しました。
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 鞍部では左手から阿蘇谷道が合流してきました
 
 鞍部を過ぎると登りとなりますが、道は鉄塔の左を巻くようになっています。ついでに鉄塔のある場所に上がってみましたが、展望はまあまあといったところです。
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 鉄塔の左を巻くように進みます

 続いて、右手に大君ヶ畑に下る分岐を見送ると、急登になってきました。間もなく、右手に三角点ピークがありますが、これは少し戻るようになっているので、見落としてしまいそうなので注意が必要です。ここにはタムシバの白い花がきれいに咲いていました。
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 見落としてしまいような三角点峰(登山道から少し離れたところにある)
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 タムシバの白い花が咲いています

 右が植林帯になっている急登を登っていきますが、所々にイワウチワの花が咲いていて、しんどさを癒してくれます。左手は開けていて、ちょうど岩のあるところから眺望がありました。正面にダイラの頭があり、その左には鍋をひっくり返したような形の鍋尻山(838.3m)、そして右奥には霊仙山がどっしりと鎮座していました。
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 植林帯を右に見ながら急登します
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 イワウチワの可憐な花が咲いていました
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 正面にダイラの頭、左に鍋尻山、右には霊仙山が見えます

 急登はなおも続きますが、やがて左手に烏帽子岳への縦走路に入る分岐点を確認して進むと、894m峰に到着しました。
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 烏帽子岳への縦走路の分岐点です
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 三国岳の894m峰

 ここから鞍掛峠方面に少し進んだところに最高点(901m)があるのですが、通常はこの894m峰を三国岳の山頂と呼んでいるようです。ここは、滋賀・三重・岐阜の3県の県境が集まっている箇所ですから、三国岳というべきでしょう。この山頂からの展望は南西方面がよく、鈴ヶ岳から御池岳へと続く山稜を展望することができました。
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 右に鈴ヶ岳、左に御池岳が横たわっています

 三国岳山頂で昼食を摂っていると、鞍掛峠からやってきた夫婦連れと阿蘇谷から登ってきた夫婦連れに会いました。前者はここからピストンして鞍掛峠まで戻り、後者は最高点まで行くということでした。

 昼食を済ませると、よく晴れていた空に雲が少し多くなってきましたので先を急がなくてはなりません。先ほどの烏帽子岳への縦走路分岐まで戻ります。ここから急降下していき、展望のよい大岩の上に出てきます。
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 烏帽子岳への縦走路を急降下します 

 なおも下って行くと、平坦な台地のようなところに出てきます。尾根の下を巻きながら進むと、ヤセ尾根を急登していきます。カタクリの花は相変わらずあちこちに咲いていましたが、このあたりからシャクナゲの木がたくさん出てきました。花が咲いていないかと探してみたのですが、まだ蕾が固いものが多く、満開までにはあと10日くらいかかるのではないかと思いました。
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 これが精一杯咲きかけていたシャクナゲでした

 ブナの古木のある鞍部まで下ると、今度はヤセ尾根を登っていきます。やがて、鉄塔のところに出てきました。ここからは遮るものがないので、四囲の展望が広がっています。北西には、ダイラの頭、鍋尻山、霊仙山、西南には、鈴ヶ岳、御池岳などが見えています。
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 伐採された稜線に立つ鉄塔
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 ダイラの頭と鍋尻山が見えています
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 こちらは霊仙山です

 鉄塔を過ぎると、大きな岩がいくつか出てきますが、その脇を抜けるように登っていきます。途中左手に時山バンガロー村に下る分岐点を確認すると、階段のついた巡視路になってきます。所々にイワウチワの花が可憐に咲いていました。
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 時山バンガロー村に下る分岐点を確認します
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 イワウチワの白い花が可憐です
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 階段になっているところを登ります

 やがて、右(狗留尊山)に巡視路が分岐するのを見送り、そのまま進むと、烏帽子岳の最高点(872m)に着きましたが、ここには狗留尊山に至る分岐があるだけで、もう少し進むと三角点峰(865.1m)に到着しました。
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 烏帽子岳山頂は小さな広場になっていて、北東方面の展望があります

 烏帽子岳山頂から北東方面の展望があります。北の鐘吊谷への下山路を確認して、引き返すことにしました。空がかなり暗くなり、今にも雨が降ってきそうな天候ですが、ここまできたら、狗留尊山まで足を延ばすことにしました。先ほどの最高点から南に下る尾根道を歩きます。やはり途中で雨が落ちてきました。しかし、この道は巡視路になっていて、歩きやすく助かりました。
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 歩きやすい二次林の中の巡視路

 狗留尊山の山頂は伐採されていて、平坦地に反射板が立っています。ここから御池岳や三国岳の展望が開けています。山頂には山名プレートがあり、「狗留孫岳」「狗留尊岳」「狗留尊山」と3つの異なった名前がありました。どれが正しいのでしょうか。ちなみに、エリアマップは狗留尊山と記されています。
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 狗留尊山の山頂には反射板があり、その向こうに三国岳が見えています
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 狗留尊山山頂に3種類の山名プレート

 さて、小雨が降っているので早々に引き返すことにしました。まだ小雨なので傘を差して歩くことができます。足元を見ると、カタクリの花が雨に濡れてきれいに見えます。烏帽子岳に近づくにつれてガスが出てきました。やがて、最高点には戻らず、トラバースして県境稜線の巡視路分岐に戻ります。
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 雨に濡れたカタクリ花
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 烏帽子岳に近づくとガスが出てきました 
 さらに先ほど確認した時山バンガロー村へ下る分岐まで戻ります。ここからは鐘吊谷の北西尾根を下っていくことになります。最初は灌木の多い細尾根ですが、次第に尾根が広がってくると、中間点のP681に到着します。
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 時山バンガロー村へ下る分岐点です
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 中間点のP681を通過します 

 道は明瞭なので迷う心配はありません。どんどんと下っていくと、2本の鉄塔は交差しているところに出てきます。ここまでくると、時山の集落を見下ろすことができます。もう雨もほとんど上がっており、ゆっくりとバンガロー村に下り、駐車地まで戻りました。
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 鉄塔からは時山の集落が見下ろせます
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 最後は時山バンガロー村に下りてきました
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<コースタイム>080426晴れのち曇り一時雨
840時山駐車地 915ひょうたん池(P597) 940P732(撮影) 1040ダイラの頭1100発 1105阿蘇谷道分岐 三角点(▲815) 1140三国岳(昼食)1300発 1340鉄塔 1420▲烏帽子岳1430発 1445P794 1500狗留尊山1510発 1545北西尾根分岐 1600P681 1630時山駐車地


by kitayama-walk | 2008-04-26 23:56 | 鈴鹿山系 | Comments(7)
Commented by 温泉玉子 at 2008-05-10 18:36 x
ホームページを訪ねて頂きありがとうございます。
私はまだまだ若輩者ですがよろしくお願いします。
(地味なもので山でお会い出来ても気付いて貰えなさそう?)

三国岳、烏帽子岳、狗留尊山>
3ヶ所共行った事がありません。
最近三国岳のレポはよく見ますが花盛りって感じですね。
5月はまだ山へ行っておらず、鈴鹿へも半月程行ってません…
そろそろ御池岳、伊吹山、雨乞岳辺りへ行きたいですね。
Commented by tihom at 2008-05-10 20:56
時山~ダイラをとおり、三国岳へ今度は登りたいです。
島津越え(五僧越え)という歴史的に残るところだと最近知りました。
何年か前の大河ドラマで、そのシーンはみた記憶あるのですが、ここだったということは忘れていました。
Commented by kitayama-walk at 2008-05-10 22:20 x
 マレーネさんのいうとおり、この五僧越は島津越ともいわれています。関ヶ原の戦い(1600)で破れた西軍・薩摩の武将島津義弘が大勢の敵軍の中を大胆にも中央突破し、美濃国から国境の五僧峠に出て近江国に入り、近江国の小林新六郎の案内で高宮の河原で一泊して、翌朝信楽を出て堺まで行き、そして船で薩摩に帰ったところから、そう呼ばれていますね。
 次は、時山から横根三山を歩いて五僧越を歩いて見たいと思います。
Commented by tihom at 2008-06-10 18:38
阿蘇谷の西尾、聞いたことあります。
この頃、とてもたくさんの登山者でしたね、イワウチワが目当てだったのかなと思いました。
焼尾山の頂上にシャクナゲが少しだけありました。
ひょうたん池、新緑が映し出され、側のうす茶色の地面とマッチして上品ですね、カタクリの花、きれいに撮影されましたね、輝いてます。

ダイラは、紅葉の季節に、またゆっくりと訪づれたいです。
ダイラのファン多いみたいです。
Commented by ひとり部 at 2008-06-10 21:56 x
ようやくUPされましたか。首を長くして待っていましたよ♪
1カ月以上前の山行記なのに、これだけ詳細に記憶されているとは…何か秘けつでもあるんでしょうか(笑)。

カタクリというと、まず御池岳が思い浮かびますが、この山域も結構楽しめそうですね。
Commented by 温泉玉子 at 2008-06-10 23:29 x
私のページはここまで詳細には上げてません…
記録はデジカメで管理してますが記憶が薄まるのでなるべく早く心掛けてます。

阿蘇谷西尾根の二次林は気持ち良さそうですね。
Commented by ひとり部 at 2008-06-13 22:37 x
温泉玉子さん、こんばんは!…というか、初めましてですね。
いやぁ、ほんとkitayama-walkさんの記憶力と文章構成力には頭が下がります。
でも、温泉玉子さんのサイトを拝見しましたが、情報が早いし、見どころが写真でうまく表現されていて、なかなかですよ~。
また楽しい山行記、楽しみにしています。


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