山好き的日々@京都北山

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2008年 02月 16日

深雪の藤原岳

 最近はかなり雪が降り、京都北山や比良山系などの天気はくもりか雪。しかし、そんなときも鈴鹿地方の予報を見ると晴れになっていることが多く、この週末もそんな予報だったので、鈴鹿の藤原岳に登ってみることにしました。
 これまでの藤原岳の登山歴は、04/4/11と05/4/10の2回ですが、いずれもフクジュソウを見たいがためのものでした。今回は積雪期なので、御池岳、霊仙山に続き、冬景色と樹氷を堪能したいというものでした。
 当初の登山計画は、大貝戸登山口から表登山道を登り、藤原山荘から展望丘を往復し、次いで天狗岩から頭蛇ヶ平に至り、木和田尾道を下るという周回コースでした。しかし、予想していなかったことが2つも重なり、結局は・・・。
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 藤原岳展望丘の樹氷



 朝ちょっと寝坊してしまい、予定より30分あまり遅い出発となりました。京都東インターから名神高速に乗ると、予想どおり栗東あたりから雪模様。除雪車が出動し、作業開始しており、そのおかげで50㎞運転となりました。米原ジャンクションを過ぎると雲が切れてきて、朝日を浴びた伊吹山が見えてきました。関ヶ原インターで下り、国道365号線を南下し、凍結した路面に注意しながら低速運転です。黄金大橋から国道306号線に入り、間もなく大貝戸登山口の休憩所の駐車場に到着しました。
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 大貝戸登山口休憩所の駐車場には、すでに10台くらいの車が停まっており、休憩所では身支度をしている登山者が数名いました。この休憩所は近年建築されたらしく新しいものです。西藤原駅からも徒歩10分くらいで、鈴鹿山系の中で藤原岳は公共交通機関によるアクセスが最もよい山です。
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 最近建築された新しい大貝戸登山口の休憩所

 さて、登山靴に履き替えスパッツもして身支度を整え、午前8時40分、いざ出発です。空は晴れていて、朝日が差し込んでいます。予報どおり、やはり鈴鹿は晴れだ!と喜びながら。まずは神武神社の鳥居を潜り、登山道に入ります。
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 神武湛車の石鳥居を潜ります

 樹林帯の中の道を進むと、やがてフェンスの張ったところに出て、堰堤が見えます。土石流で荒れた谷が改修されて堰堤がいくつも造られています。
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 樹林帯の中の登山道を進みます

 溝道を緩やかに登っていくと、二合目の標識があり、すぐ側にはやさしい顔をした不動明王の石碑があります。
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 二合目を過ぎるとやがて右手に手すりがある細いトラバース道を越え、樹林帯の中の三合目に着きました。歩きやすい登山道なのでペースも上がってきます。四合目を過ぎたあたりから広い山腹道となり、積雪が増えて30㎝くらいになってきました。
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 四合目を過ぎると積雪量も増えてきました

 五合目を越え、六合目あたりからは再び植林帯の中に入り、積雪も50㎝ほどに増してきました。そして、聖宝寺道との合流点である八合目に到着です。
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 八合目に到着しました

 ここまでで1時間弱なので快調に登ってきました。ここで山から下りてきた登山者に会いました。もう登っておりてきたのですか?と尋ねると、いや、雪が腰上まであり、ワカンを履いていないので、八合目から九合目の半ばで引き返してきたということでした。そういえば、これまでに二人ほど下山者に会ったのですが、みんな途中撤退してきたことが分かりました。多量の積雪-これが予想外のひとつでした。

 さて、どうするか。スノーシューを持参しているので、行けるところまで行くことにしました。間もなく先行するツボ足の登山者に追いつきました。山頂へはトレースがあり、どうやらワカンの登山者がいるようですが、このあたりで1mほどの積雪で、ツボ足ではかなり沈み込んでしまい、一歩一歩の前進に苦労していました。
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 八合目から少し進んだところです

 この点、スノーシューなら沈み込みもさほどなく、交代して先行することになりました。八合目から九合目まではジグザグ道で結構しんどかったのですが、しっかりと踏み固めながら登ることにしました。

 やがて、九合目に到着しました。ここからは穏やかに晴れた空の下に藤原町の町並みが展望することができます。
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 九合目の展望地から藤原の町並みを展望しています

 九合目から山荘までは以外と距離があったなという印象でしたが、そのとおり、ラッセルしながらの歩きは結構疲れるもので、少し登っては休憩しながらの遅登でした。そうはいっても、天気もよき、青空の下、白い雪面とのコントラストの美しさを堪能しながら気持ちよい登りが続きます。
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 白い雪原にトレースが続いています

 山荘が近くなり、ようやく展望丘が見えてきました。あと一息で山荘到着です。
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 やっと展望丘が見えてきました

 午前11時ちょうど、藤原山荘に到着しました。八合目から1時間半近くかかったことになります。山荘周辺は晴れていて、青い空と白い雪原とが輝いていました。
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 藤原山荘に到着したときは青空が広がっていました
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 山荘周辺の風景もきれい

 取りあえず山荘に入ると、先行していた登山者が一人いました。話を聞くと、全くトレースのない雪面をワカンで登ってきたとか。八合目からは2時間以上かかったそうです。もうすでに昼ごはんを済ませ、これから展望丘に行くとか。私も一緒について行こうかと思いましたが、ちょっと疲れていたので休憩しながら昼ごはんを食べようと思い、お先に行ってもらいました。実はこれがもうひとつの誤算・判断ミスとなり、展望丘からの眺望を見ることができませんでした。

 山荘では、餅を入れた塩ラーメンを作り、缶ビールをあけて、グイッとやりました。八合目からのラッセルで汗だくの体には実に気持ちよかったです。そうしているうちに、続々と登山者が山荘に到着。小一時間のうちに、10数人となり、山荘はいっぱいになりました。今日の積雪では白瀬峠まではとてもとても行けないことから、展望丘と天狗岩への往復で下山するしかないと判断し、山荘でゆっくりすることにしました。

 山荘で登山者と山話をしながら1時間ほど過ごし、外に出てみたら、景色が変わっていました。先ほどまでの青空は消えてなくなり、曇ってきて小雪がちらついていました。とにかく天狗岩まで行こうと思い、山荘から北へ続く斜面を登り始めると吹雪いてきました。これから先はトレースが全くありません。
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 小高い丘に登り振り返ると、降りしきる雪の中に山荘がかすかに見えています。
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 天狗岩までは無雪期であると30分ですが、今日はどれくらいかかるか分かりません。正午に山荘を出発し、午後1時を過ぎたら引き返すつもりでした。地形図では、最初の丘から次第に左(北西)に向けて鞍部に下り、西に登り直し、さらに南西に下り、最後は真西に登ることになっています。このルートを頭に描きながら、GPSを頼りに前進しました。
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 斜面と鞍部では積雪量が多く、股下70~80㎝くらいはあります。しかし、スノーシューのおかげで思ったほどしんどくはありません。樹木につけられた目印のテープとGPSでルートを確認しながら進みました。途中に見覚えのある鉄製のしっかりとした標識も見つけられたので心丈夫でした。
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 最後の登りで「天狗岩→」と書かれた標識を見つけ、やれやれと思いました。
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 トレースの全くない灌木帯の中を進みます
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 天狗岩に到着したのがちょうど午後1時で、山荘から1時間かかりました。ちょうど、そのとき後ろから10人くらいのパーティーがやってきました。トレースを追いながらやってきたそうです。天狗岩からは西南の方向に見えるはずの展望丘も雪でうっすらと見える程度でした。
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 天狗岩からは展望丘がうっすらと見えました

 もう午後1時を回り、引き返さないといけません。でも、帰りはトレースがあるので心配はいりません。途中の開けた場所で、先ほどのパーティーが遅い昼食を摂っていました。帰りは半分の30分で山荘まで来ました。
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 藤原山荘の手前の丘からは展望丘がかすかに見えています

 まだ吹雪は続いていましたが、せっかくなので展望丘まで行ってみることにしました。藤原山荘から展望丘までは無雪期なら20分。一旦鞍部に下ってから登り直すルートであることは織り込み済み。すでに何人もの登山者が歩いているので、トレースがありますが、その上にさらに積雪しています。エッチラオッチラと下って登り30分かかって展望丘に到着しましたが、もう誰もいません。
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 ようやく展望丘に到着しました
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 何とか吹雪が収まってくれないかという淡い期待も空しく、一向に止もうとしません。期待した眺望もあきらめて、樹氷の写真を撮っていたとき、登山者がやってきました。何と、1/27に御池岳で出会った男性でした。まあ、好きな人もいるもんだ!とお互いに感心しました。

 展望丘には20分滞在して山荘に引き返しました。時刻は午後3時すぎで山荘にはもう誰もいません。山荘でテルモスの紅茶を飲んで一息入れました。ちなみに、このテルモスは最近買ったのですが、ステンレスです。チタンのテルモスもあったのですが、軽さはちょっと軽い程度なのに値段は3倍。中身を入れるとほとんど変わらないみたいです。
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 戻ってきた藤原山荘前から展望丘を眺めています

 午後3時15分-下山にかかりました。まだスノーシューを履いて、九合目まで下りました。九合目の展望地では、朝見た町並みが夕日に光っていました。山の天気と下界の天気との違いをまざまざと見せつけられました。
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 九合目の展望地からの町並みです

 そうはいっても、あとは下るだけ。九合目から八合目にかけては、登ったときにはジグザグを切ったのですが、帰りは登山者の尻セードの跡がくっきり。ということで、スノーシューを外して、アイゼンに履き替え、踏み固められた尻セードの跡を早足で駆け下りました。あとは登ってきた表登山道をそのまま下りました。
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 尻セードで踏み固められたトレース
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 やっと登山口まで戻ってきました

  今日の登山で想定外だったことは、第一に積雪量が多かったこと。この冬の登山の中では一番でした。第二に先行者がほとんどなくラッセルを強いられたこと。これもいい経験になりました。腰ほどの積雪になると一歩一歩が大変です。たくさんの汗をかかせてもらいました。こんなときは複数のパーティーだと苦労を分散できたことでしょう。
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<コースタイム>晴れのち雪
840駐車場(大貝戸登山口) 910五合目 935八合目 1100藤原山荘(昼食)1200発 1300天狗岩1320発 1350藤原山荘 1420展望丘1440発 1505藤原山荘1515発 1535八合目 1555五合目 1630駐車場(歩行距離約7.7㎞)


by kitayama-walk | 2008-02-16 23:48 | 鈴鹿山系 | Comments(9)
Commented by イチマル at 2008-02-17 21:04 x
うゎァ、昨日も行かれたのですか!霊仙の山レポを拝見しようと、のぞいてみたらビックリです。昨日も朝一は快晴だったのですが、犬の散歩をしている間にみるみる雲って小雪もパラつきました。
山には行かず、大文字の山レポアップしました。
Commented by kitayama-walk at 2008-02-18 00:32 x
 また冬の鈴鹿に行ってきました。今回は藤原岳。これまではフクジュソウ鑑賞のためだったのですが、今回は雪山です。予想外の深雪とラッセルでした。それと天候の急転でした。でも、いい経験になりました。3月下旬にはまたフクジュソウ鑑賞といきたいものです。
Commented by tihom at 2008-02-18 22:04
藤原岳は好きな山です。
あの天候からして、深い雪だったことでしょうね。
ラッセル、とても体力のない私には無理です。
福寿草の前のセリバオウレンがみたいのですが、
ゆけるかなという感じです。
Commented by kitayama-walk at 2008-02-19 23:57 x
 マレーネさん、ご訪問ありがとうございます。
 確かに、あの日は予想外に雪が深くて苦労しましたが、残念だったことは、お昼ごはんを早く食べたため、時間をロスし、展望を見損ねたことです。登山者の多くは三重県側からのアプローチですが、次回は3月下旬か4月上旬に滋賀県側から(茨川から西尾根へ)アプローチしてみたいと思っています。
Commented by ひとり部 at 2008-02-20 22:07 x
藤原まで遠征お疲れです!
山の天気の急変ぶりには、いつも驚かされます。
私の場合、鈴鹿へ登るときは三重県側・滋賀県側の両方の天気予報をにらめっこしていますが、なかなか読み切れません。
それにしても、kitayama-walkさんの行動力には感心です。
ちなみにソロ中心でしょうか?
どうも、私・ひとり部と同じ匂いがするんですが。。。(笑)
Commented by 山幸彦です at 2008-02-20 22:49 x
こんばんは、精力的に登っていますね、小生の方は年の所為か幾分ダウン気味。
とは云うものの福寿草が待ち遠しくて・・・、最近の雪がなければ中腹ではもう満開の筈なんですがね。今日からの暖かさが続けば 今週末は大丈夫でしょう。
鈴鹿の山は懐が深く、山野草は多く急峻な箇所もあって楽しませてくれます。
リンクさせていただきました、今後の山歩きを楽しみにしています。
Commented by kitayama-walk at 2008-02-21 02:34 x
 ひとり部さん、訪問ありがとうございます。
 私の山行は、ひとり部さんのおっしゃるとおり、おおかた単独行です。山仲間も何人かいますが、やはり日程が合わないことが多いですね。それに山慣れしてくると、自分の体力や好みに合った山行を求めてしまうもので、そうなると単独行の方が好都合となりますね。ただ、心配なのは山行中の事故ですね。GPSのおかげで道迷いはかなり減りましたが、思わぬ転落事故などで動けなくなったときのことが心配ですね。何でもないようなところで事故は起こるもの。油断大敵ですね。
Commented by kitayama-walk at 2008-02-21 02:38 x
 山幸彦さん、こんばんは。
 このところ、毎週のように山にでかけています。ちょっと病気みたいですね。特に、鈴鹿の山に集中するようになりました。2/23に新名神が開通すると、京都からのアクセスがもっと短縮されますので、拍車をかけるものと思っています。これから5月まではせいぜい鈴鹿詣でをしましょう(6月以降はヤマビルを恐れて10月までお休みです)。
Commented by tihom at 2008-03-13 13:48
藤原岳は、9合目の標識~山荘までが長いなあといつも思います。
大貝戸と聖宝寺の合流するとこまでは、意外とすっとゆけるような。


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