山好き的日々@京都北山

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2008年 02月 11日

快晴の霊仙山-榑ヶ畑道から西南尾根へ

 この3連休の初日(9日)、近畿地方一円は大雪に見舞われ、綿向山への登山も山頂には到達したものの、霧氷なし、眺望なし、イハイガ岳へは縦走できず撤退という残念な結果に終わってしまいました。このままではストレスがたまってしまう、もう一日チャレンジしようと計画したのが霊仙山です。
 霊仙山にはこれまで2回登っています。1回目は04/5/24廃村榑ヶ畑から汗フキ峠-お猿岩-お虎ヶ池-高塚山を経て山頂に至り、西南尾根を経由して廃村今畑に下り、大洞谷を回って汗フキ峠に帰りました。2回目は05/11/5上丹生から谷山谷を詰めて山頂に至りました。春と秋に登っているので、積雪期には初めての登山となります。
 一昨日の大雪がどれだけ残っているのか少々不安でしたが、今回は河内風穴を過ぎた廃村今畑・落合からアプローチすることにしました。大洞谷から汗フキ峠を経て、榑ヶ畑道の登山道を登って山頂に至り、西南尾根を下って元に戻るというコース設定にしました。1回目とは、出発点が違っているものの、歩くコースは全く同じものになります。
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 霊仙山最高点(1094m)から三角点峰(1083.5m)を眺望する



 名神高速彦根ICで下り、国道306号線を多賀方面に向かいます。間もなく「河内風穴」の案内板があり、ここを左折して久徳から県道17号線(多賀醒ヶ井線)を芹川に沿って遡ります。安養寺を通過し、河内風穴前を過ぎると、2箇所の分岐がありますが、いずれも直進します。どこまで除雪してあるか心配しましたが、予定していた駐車場まで前日に除雪されていました。ただ、芹川沿いの細道は、路面が凍結していて、レガシー(4WD+スタッドレスタイヤ)でも、滑ってしまい、川に転落するのではないかと怖かったです。速度を落としていたので大事には至らず、無事今畑の登山口手前の駐車場に到着しました(数台のスペースがあります)。ここには道脇に4軒ほどの小屋が建っているので、すぐに分かります。ここが今畑登山口で登山届の投入ポストや道標があり、下山はここに降りてくる予定です。
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 小屋4軒が立ち並ぶ今畑登山口手前
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 今畑登山口には登山届ポストと標識があります

 さて身支度を整えて、午前7時40分出発です。凍結した道を進むと、すぐに廃村落合の集落に着きます。ここには落合荘(これは比較的新しい建物)や落合神社があり、これで廃村なのかと思うほどです。落合神社に立ち寄って、今日の雪山山行の安全無事を祈願しました。
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 かつては落合集落の中心であった落合神社もひっそりとしています

 落合神社を過ぎたところに橋があり、これを渡ったところに落合登山口の標識と霊仙山の案内がありました。まずは林道歩きです。このあたり積雪はまだあまりなく、せいぜい10㎝程度です。左手に芹川の起点石柱を見やりながら進みます。
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 大洞谷に沿って林道を歩きます

 やがて丸太橋を渡ると、山道に入ります。大洞谷の右岸の植林帯の中を進むと、やがて登山道は山腹をトラバースするようになり、徐々に登っていきます。谷が詰まってきたところに、「霊仙山115分」と書かれた道標があります。
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 この標識が汗フキ峠への目印です

 登山道はここで大きく左手に切り返して急登になります。すぐに上部が明るくなってきて、汗フキ峠に到着しました。ここは廃村榑ヶ畑から登ってくる登山道と合流しています。歩き始めてから1時間足らずで、ちょうど汗をかいて休憩するに適した場所で、その名のとおり「汗拭き」峠です。
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 汗フキ峠は名前のとおり一汗かいたところです

 汗フキ峠からは尾根道になります。ここから山頂までの登山道はよく整備されていて、道迷い防止のための米原市・米原警察署の「登山道標」が適当な感覚で取り付けられています。道はよく整備されているものの、雪の止んだ前日に結構登山者がいたらしく、雪が踏み固められて凍結していて、ツルツルと滑ります。3合目を過ぎたあたりでアイゼンを装着することにしました。アイゼンの爪が固い雪にざくっと食い込んで快適に登っていけます。4合目を過ぎ、尾根を一つ越すと、明るい雑木林の中を進む快適な尾根道となります。
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 凍結した雪道はアイゼンがざくっと食い込みます

 やがて、傾斜が緩くなったところで左手の眺望が開けてきて、5合目の見晴台に到着しました。ここからは琵琶湖を見下ろしことができ、雪をかぶった湖北や湖西の山々が見渡すことができました。
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 5合目の見晴台は最初の休憩地に最適です
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 湖北の山並みが見えています

 5合目からは急登になります。登山道は疎らな自然林の中を登っていきますが、固定ロープが設けてあります。途中で迂回路を案内する標識がありました。
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 迂回路の標識に従って展望のよい道を進みます

 冬道と違う案内ですが、こちら方が「眺めがよくて歩きやすい」という案内に従い、迂回路を進みました。何回かジグザグを繰り返しながら登っていくと、左手の眺望がよく、琵琶湖を見下ろしながら、湖北の山々が白く浮かび、伊吹山もようやく視界に入ってきました。
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 ジグザグ道ながら展望が開けてくるので快適です 

 やがて台地の上に登ってくると、東は伊吹山から湖北の山並み、西は湖西の山々までぐるっと見渡せるところにやってきました。標識があり、「ここはお猿岩」と書かれていました。
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 雪の台地の上にあるお猿岩の標識
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 伊吹山から湖北の山並みが見渡せます

 このあたりはササ原になっていて、行く手には緩やかな丘陵が見えています。
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 ササ原の中をトレースは進みます

 このササ原の丘を越えると、鳥居が見えてきました。鳥居には「霊仙神社」と書かれていました。鳥居の奥がちょっと広い平坦な場所となっていましたが、ここがお虎ヶ池です。石灰岩台地のドリーネに水が溜まったものと言われ、今は雪に覆われて見えませんが、5月に来たときには池の中にはオタマジャクシがうじゃうじゃといっぱいいたことを思い出しました。
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 お虎ヶ池と霊仙神社の鳥居

 お虎ヶ池からは一旦下っていき、鞍部から登り返していきます。行く手には、霊仙の最初の峰であるきょう経塚山(1040m)が見えています。山の斜面が太陽の光を反射して輝いています。前日のトレースがあるので、これを利用して登ると楽に登れます。
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 行く手には経塚山が見えています

 経塚山からは、北方向正面に伊吹山が大きく見えています。その右手には能郷白山と白山がうっすらと見えています。
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 経塚山から伊吹山を展望しています
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 伊吹山のクローズアップ!

 東からは柏原方面からの登山道(上丹生からの谷山谷道もここに合流しています)が合流してきています。尾根を少し下ったところに避難小屋が見えています。この小屋は2002年に新築されたそうです。
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 東斜面には避難小屋が見え、右手にはソノド(926m)

 また、真南を見ると、霊仙山最高点の峰、その右手には三角点峰が並んでいます。この経塚山周辺は、カレンフェルトの石灰岩が露出しており、今日は雪をかぶって所々で頭を出していました。
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 カレンフェルトの石灰岩の露岩と最高点峰(左)と三角点峰(右)

 さて、経塚山から一旦鞍部に下り、登り返して三角点峰をめざします。ここからはアイゼンをスノーシューに履き替えました。ササ原の中にトレースは続いていますが、これを外れるとスノーシューを履いていても、時々膝頭あたりまで埋まってしまいます。鞍部まではおとなしくトレースに従って下り、登りはトレースのない斜面を登ります。20~30㎝沈みますが、それでも気持ちよいのです。山頂からは空身で先行していた10人くらいのパーティーが降りてきていました。
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 三角点峰をめざしています(山頂から降りてくる人がいます)

 山の斜面にできた雪の風紋が光を浴びて輝いていました。午前10時50分-ヒイヒイ言いながらも三角点峰(1083.5m)に到着しました。登り始めて約3時間かかりました。
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 雪の風紋が輝いています

 霊仙山の山頂は快晴で、風もほとんどなく、ぽかぽか気分になってきます。山頂からの展望は抜群で、伊吹山が正面に見え、琵琶湖を見下ろし、湖北から湖西に続く山並みをじっくりと眺めることができました。
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 霊仙山(三角点峰)の山頂
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 山頂には二等三角点があります
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 また、南には藤原岳(天狗岩)、御池岳、鈴ヶ岳、御在所岳、雨乞岳などの鈴鹿山地の主峰も並んでいます。山頂では登山者と話をしたり、昼ごはんを食べたりしながら、1時間あまりも滞在してしまいました。一昨日の綿向山とは大違いです。
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 藤原岳、御池岳、御在所岳、雨乞岳と並んでいます
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 山頂にあった説明板を読むと、霊仙は「三蔵」の称号を得た日本人で唯一の僧侶だそうです。修業のために中国に渡り、苦労して三蔵の称号を得たが、帰国することなく異国で生涯を終えたそうです。この霊仙が幼少時代に修業したのが山頂付近にあった霊山寺であったと言われています。
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 霊山と三蔵についての説明板と向こうに最高点が見えます

 ゆっくりとした山頂での時間を楽しんだ後は、最高点(1094m)をめざします。三角点峰からは雪に覆われたササ原を下り、鞍部から登り返します。10分ほどで最高点に到着しました。ここからもトライアングルになっている三角点峰と経塚山を眺め、雄大な伊吹山の姿を堪能することができました。
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 最高点から経塚山を眺望しています
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 最高点から西南尾根を展望しています
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 最高点から南方向にある鈴鹿山地の主峰が並ぶ

 さて、いよいよ下山にかかります。最高点から北(経塚山)から東にかけての斜面はなだらかな傾斜になっていますが、南東は切れ落ちています。ちょうど御池岳のボタンブチのようです。これから歩く西南尾根は、この切れ立った崖の縁を歩くことになります。トレースは切れ立った縁を避けて歩いていましたが、これではおもしろくないので、細心の注意を払いながら縁に沿って、新しいトレースを描いて行きました。尾根自体は緩やかな起伏が続いていて、無雪期には石灰岩の露頭が散在するものの、今日は雪に覆われているので歩きやすい。
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 左(東南)が切れ落ちています

 やがて、灌木の中から出て、広々とした尾根を歩くと、小ピークに至りました。どうやら、ここが南霊山(1036m)のようです。振り返ると、三角点峰、最高点、そして歩いてきた西南尾根がパノラマになっています。行く手の左には、藤原岳から御池岳、雨乞岳、綿向山と連なる峰々が並んでいます。この南霊山から近江展望台にかけての斜面には、春先にはフクジュソウ(福寿草)がたくさん咲いているそうです。
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 行く手には西南尾根の緩やかな稜線が続いています
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 南霊山から三角点峰を展望しています
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 南霊山から歩いてきた尾根を見返しています

 西南尾根は小さなアップダウンがあるものの、総じてなだらかな尾根であり、灌木を避けて山腹に下ったりしながら進みます。南に進むに連れて尾根の幅が狭くなり、やがて台地の終点に至りました。ここは鈴鹿山地の主稜線の展望がよく、近江展望台と呼ばれています。
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 近江展望台から鈴鹿山地の主稜線を展望しています

 さて、ここからは笹峠に向かって、石灰岩の敷き詰まった草地を急降下することになります。南斜面なので、今日は雪解けが進んでいて、所々地面も露出していました。トレースのあるところは、雪解けでドロドロになっていて、滑りやすくなっています。ここからスノーシューを脱ぎ、トレースのないところを慎重に降りて行きました。右手には長浜、琵琶湖方面の景色が見えています。
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 やがて台地状の平坦なところに出てきて、雑木林の中を進みます。少し登りがありますが、すぐに右の山腹を下って行きます。気づかないうちに笹峠は通過してしまっていました。
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 登山道は植林帯の中を下っていきます。しっかりとした道なので迷うことはありません。小刻みなジグザグから溝状の道になり、やがて集落跡に出てきました。ここが廃村今畑です。小さなお寺や土蔵が残っていました。土蔵を見ていると、京都北山の廃村八丁にかつてあった土蔵を思い出します。この土蔵も八丁の土蔵のようにいつかは崩れ落ちて土塊に還っていくことでしょう。
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 植林帯の中をゆっくりと下ります
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 廃村今畑のお寺と土蔵

 廃村今畑からさらに下っていくと、朝に通過した今畑登山口に出てきました。時刻はちょうど午後3時でした。休憩時間を除くと約6時間の歩行で適度な山行になったと思います。今日は晴天に恵まれ、眺望も満喫でき、スノーシューも堪能できて、一昨日の分を取り戻した大満足の一日でした。

 帰りの時刻には、芹川沿いの細道も、さすがに路面の凍結も溶けていて、スムーズに運転することができました。彦根市内のかんぽの宿「千乃松原温泉」に立ち寄り、6階の展望風呂に入浴しました。窓からは、琵琶湖の湖面と伊吹山を眺めることができ、今日一日の疲れを癒すことができました。
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<コースタイム>080211晴れ
740駐車地 745落合 825汗ふき峠 910見晴台 940お猿岩 950お虎ケ池 1020経塚山1030発 1050▲霊仙山1215発 1230最高点 1320南霊山 1400近江展望台 1440笹峠 1450廃村今畑 1500駐車地(歩行距離約10㎞)


by kitayama-walk | 2008-02-11 23:06 | 鈴鹿山系 | Comments(0)


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