山好き的日々@京都北山

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2007年 12月 09日

入道ヶ岳-鈴鹿セブンマウンテン完登

 鈴鹿山脈には、「鈴鹿セブンマウンテン」と呼ばれる山があります。鈴鹿セブンマウンテンとは何かというと、1964年(東京オリンピック開催年)近鉄が仕掛け人になり、朝日新聞社と名古屋テレビが呼応して開催された、鈴鹿の7つの山を選んで登るという登山大会が発端となっています。以降、この登山大会は三重県山岳連盟が登山の運営や一般愛好者の指導を引き受けて続けられているそうです。
 登山大会の対象として選ばれた7つの山は、北から順に、藤原岳(1140m)、竜ヶ岳(1100m)、釈迦ヶ岳(1092m)、御在所岳(1212m)、雨乞岳(1238m)、鎌ヶ岳(1161m)、入道ヶ岳(906m)です。
 私の登山歴としては、藤原岳(04/4/11、05/4/10)、竜ヶ岳(05/5/15)、釈迦ヶ岳(05/5/3)、御在所岳(04/4/25、06/2/25、06/5/4)、雨乞岳(05/4/30、06/5/4、07/4/29、07/11/3)、鎌ヶ岳(04/4/25、05/4/24、06/2/25)なのですが、なぜか入道ヶ岳だけ登っていませんでした。7つの山の中では最も低く、1000mを切っているからでしょうか。
 今回、入道ヶ岳について調べてみると、アクセスが便利で、登山道も4本(北尾根コース、二本松尾根コース、宮妻峡コース、池ヶ谷コース)あり、山頂がササに覆われた広々とした平原となっていて、眺望も抜群であることなどから、7つの中でも人気の高い山となっています。
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 国道306号線から眺めた入道ヶ岳(左)と鎌ヶ岳(右)



 今日の鈴鹿地方の天気は、曇りのち晴れと次第に天気が回復してくるという予報でした。午前5時半に自宅を出発し、名神高速を関ヶ原インターに向かいます。米原あたりから雨が降ってきて、関ヶ原インターを下り、国道365号線は雨で濡れた道路となっていました。国道306号線に入ると、鈴鹿の主峰の山並みが右手にが見えてきました。雨も上がって東の空は青空も出てきました。今回の登山口になっている小岐須渓谷の大石橋をめざして進むと、また曇ってきました。山が雲を集めているようです。小岐須渓谷のキャンプ場の前を通過し、大石橋手前まで来ると、通行止めになっていました。大石橋の架け替え工事をやっていました。そこで、大石橋手前の道路が曲がったところに余地があったので、ここに車を駐めることにしました。すでに何台かの車が駐まっています。

 今回の入道ヶ岳登山は、池ヶ谷コースから登ることにしたので、登山口自体は大石橋の手前にあります。身支度をしていると、小雨のような細かい雨が降ってきたので、最初から雨具を着ることにしました。車を駐めた場所から少し戻ると、池ヶ谷コースの登山口を示す標識があります。この付近の一般登山道は整備がされていて、番号をつけた標識が要所要所に設けられています。
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 登山口から取り付くと、最初は植林帯の中の道になります。間もなく、山腹を高巻くように登っていくと、1か所ガレ場があるので、慎重に通過します。やがて池ヶ谷に下っていき、渡渉して今度は右岸の高巻き道となります。さらに進むと、右手の谷に大きな岩と小滝が現れてきます。ちょうど№4の標識のところです。この大岩を振り返ってみると、岩門のようになっていて、「くぐり岩」と呼ばれているようです。
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 この「くぐり岩」のところで渡渉すると、眼前に岩壁が立ちはだかっていますが、よく見ると、鎖とロープが取り付けてありました。これを利用して岩壁をよじ登っていくと、避難小屋がありました。登山口からさほど距離がないところにある避難小屋なのですが、利用する人があるのでしょうか。
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 この避難小屋の横手から山腹の道に取り付くことになります。所々にテープの目印や岩に黄色ペンキで矢印がつけてあるので、これに従って登っていきます。やがて道が急斜面を登っていくようになります。これを登り切ると、滝ヶ谷からくる道と合流します。この地点に№6の標識があります。
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 ここでは左に折れ、入道ヶ岳をめざします。緩い傾斜のトラバース道となり、やがて次第に谷に下っていき、池ヶ谷に出合います。ここが№7の標識のところです。一旦渡渉し右岸を行くことになりますが、これ以降は池ヶ谷に沿って何度も渡渉を繰り返しながら谷を詰めていくことになります。
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 №9の標識のところで植林帯になりますが、これもすぐに終わり、ササが出てきます。
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 ササをかき分けて行くと、やがて広々とした平原に出てきました。№10の標識があり、右が入道ヶ岳山頂に、左が奥の宮からイワクラ尾根に向かうことになります。
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 このあたりから小雨が雪に変わってきました。小雪の舞う中を入道ヶ岳山頂に向かいました。
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 ササ原の中の道を進むとすぐに山頂にある鳥居が見えてきて、山頂に到着です。山頂からは、晴れていれば、鎌ヶ岳や御在所岳の姿が見えるのですが、今日はガスに覆われて全く見えません。しかし、まだ四日市市の街並みは何とか見ることができます。
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 山頂にある鳥居-今日は吹き付ける風が強い
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 正面に北の頭と右には雲母峰が見える
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 四日市の街並みがガスに煙っています

 鳥居の側に三等三角点がありました。前後して、5、6人のパーティが2組上がってきました。山頂は風がきつく、吹雪の様相を呈してきたので、1組は記念撮影をして移動、もう1組はテントを張り出しました。おそらくここでお昼の用意をするのでしょう。私も、こんな吹雪の中では長居はできないので、鳥居の前で記念撮影を済ませて、早々に北の頭に移動することにしました。
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 5分ほどで北の頭に到着しました。ここからも鎌ヶ岳と御在所岳が展望できるのでしょうが、今日は全く見えません。標識を見てみると、椿大神社からくる北尾根コース、宮妻峡からくる新道コース、そしてイワクラ尾根に向かう県境尾根コースの合流点になっています。
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 アセビの群生を見ながら北の頭をめざします
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 北の頭には登山道が集まっています

 寒いのでそうそうに奥の宮に向かうことにしました。アセビの群生の中を通り抜けると、広々としたササ原に出ました。正面に最高点915mの奥の宮があり、左手を振り返ると、入道ヶ岳山頂の鳥居が見えていました。この入道ヶ岳山頂は、三角点峰と北の頭と奥の宮の3つの地点で構成され、その中に囲まれた場所にササ原とアセビの群生があるという感じになっています。
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 正面に見える奥の宮をめざす
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 左手を振り返ると入道ヶ岳の鳥居が見える

 北の頭から5分ほどで奥の宮に着きました。ここには、新しい祠が建てられていて、何やら説明書きがありました。奥の宮というのですから、本宮があるはずで、これは椿大神社(つばきおおかみやしろ)のことでした。入道ヶ岳は鈴鹿山系の中央に位置し、山頂一帯は巨大な岩石で築かれた「磐座(いわくら)」が点在しています。この磐座は、古代には祭祀信仰の中心とされており、まだ社殿が築かれていない時代には、神々が降臨した神聖清浄な場所として崇められてきたそうです。昭和41年に氏子総代が奥の宮を建立したのですが、長年の風雪で老朽化が激しくなったため、平成17年に再築されています。
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 奥の宮を後にし、右手に上がっていくと、915mの最高地点に到達しますが、プレートが1枚架かっているだけで、展望も何もなく、単なる通過点のようなところになっています。ここからイワクラ尾根に入ります。アセビなどの灌木帯とササの下草の中を歩いていくと、イワクラ尾根コースの標識プレートが出てきます。
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 これから尾根を下っていくことになりますが、右手にガレ場が見えてきます。ヤセ尾根になっていて、かなり急降下しています。慎重に足を進めていきます。
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 やがて、鞍部になったところで、行く手正面に大きな岩塊が見えてきました。この岩の右腹にロープが取り付けてあり、これを使ってよじ登っていきます。
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 さらに登りが続き、所々にガレ場があったりしますが、ここは辛抱して登ります。やがて、緩やかになり、歩きやすい尾根道になってきました。間もなく右手に重ね岩と呼ばれる大きな岩があります。№4の標識があるところです。
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 さらに尾根を進むと、P874のところで右手が開けたところがあり、ロープが張ってありました。何かと思い、ロープを越えて見てみると、三角になった岩がそそり立っていました。これが先ほど奥の宮にあった説明書に載っていた写真の磐座でした。「仏岩」とか「仏石の磐座」とか呼ばれているようです。ここからも、鎌ヶ岳や右手に雲母峰が見えるはずですが、やはりガスのため見えません。
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 仏石の磐座と呼ばれる三角の巨石

 先を急ぐことにし、尾根道を下っていきます。ちょうと鞍部に出たところに、№3の標識があり、イワクラ谷分岐となっています。今日の予定は、このイワクラ尾根を進み、県境尾根から小岐須峠-宮指路岳-ヤケギ谷-大石橋というコースを考えていました。しかし、天候が回復してこないことから、早く下山することとし、この分岐から大岩谷に下るエスケープルートがあるので、これを下って大石橋に戻ることにしました。
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 イワクラ尾根からは、まさに大岩谷の源頭に下るという感じです。周囲の樹木はもうすっかり落葉し、地面は落ち葉のじゅうたんがふっくらとしていて、落ち葉を蹴りながら下っていきます。谷の中の歩きやすいところを歩きながら進みます。次第に谷が広くなってくると、右岸、左岸の渡渉を繰り返します。やがて左岸の山腹を歩くようになります。目印のテープがつけてあるので、確認しながら進みました。
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 やがて右手に滝が見えてきました。白滝と呼ばれる滝だと思います。二段になって流れ落ちていて、このあたりでは結構大きな滝なのでしょう。道に戻り、また下っていきます。踏み跡が薄くなってきて、よく分からなくなりますが、谷に沿うように下っていけば、目印のテープが所々で見つかります。
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 二段になって流れ落ちる白滝
 
 やがて左手から谷が合流してくる地点に出てきます。ここが松の木谷と大岩谷の出合いになっています。分岐を示すプレートが1枚架かっていました。この松の木谷を詰めていくと、最後はイワクラ尾根のロープのあった岩塊のところに到着するようです。
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 この谷分岐のところから、一旦左岸に登り、再度合流した谷に下りて、この度は右岸に登ります。このとき、谷の小滝になった岩の上に何やら物体が横たわっているのが目に入りました。よく見ると、鹿が死んでいます。また腐敗もしていなく、死んで間もない感じでした。どうしてこんなところに倒れているのでしょうか。今は狩猟の解禁期なので、ハンターに打たれて逃げてきて力尽きたのでしょうか。
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 さらに右岸から左岸に渡渉し、あとは山腹のトラバース道を下っていくことになります。やがて鹿除けのネットが出てきました。なおもどんどんと下っていくと、作業小屋のような建物が出てきたかと思うと、堰堤に出ました。
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 この堰堤の下りたところで右岸に渡渉すると、林道に出ました。あとは林道を10分ばかり歩くと、大石橋の宮指路岳登山口に出ました。ここから大石橋を渡って駐車地まで戻ることになりました。なお、大石橋が架け替え工事中なので、渡れないのかと思いましたが、工事のやぐら板の上を慎重に渡って戻ることができました。
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 下山してみると、天候が回復しており、入道ヶ岳の山頂も青空が広がっていました。こんなこともあるのでしょう。
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 左:入道ヶ岳 中:鎌ヶ岳 右:雲母峰
<コースタイム>071209雨のち雪のち晴れ
815大石橋 845避難小屋 950▲入道ケ岳1020発 1025北の頭 1030奥の宮 1120仏岩 1125イワクラ尾根分岐 1320堰堤 1330大石橋
 

by kitayama-walk | 2007-12-09 23:56 | 鈴鹿山系 | Comments(2)
Commented by イチマル at 2007-12-21 23:53 x
kitayama-walk さん、こんばんは。詳しい山レポなので、半年前に登ったときの景色を思い出しながら拝見しました。池ヶ谷コースは、ずいぶん高い所に水場があり、おいしくて冷たい水を飲みました。三角形の大岩も憶えています。
この3連休は天気が悪そうですが、暖冬で雪も少なそうなので、正月休みには、どこか鈴鹿の山に行けそうです。
Commented by kitayama-walk at 2007-12-23 18:35 x
 イチマルさん、コメントありがとうございます。鈴鹿セブンマウンテン最後の入道ヶ岳は、調べてみると、4つも5つも登山ルートがあり、どれにしようかと迷ったのですが、周回コースができること、イワクラ尾根を歩くことなどを考慮して、池ヶ谷コースからの登りにしました。天気の回復が遅れてしまい、結局下山して麓から見上げると山頂には青空が広がっているという皮肉なことになってしまいましたが、まあこういうこともあるもんですね。仏石の磐座は、目立つ巨岩ですが、これが信仰の場となっているのですね。また、別ルートで登ってみたい山です。


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