2007年 11月 17日

銚子ヶ口からイブネへ

 今年イブネには、4/29武平峠から雨乞岳を経て、10/28甲津畑から杉峠を経て、と2回訪れています。今度は、銚子ヶ口から縦走してイブネに至ってみました。イブネには何となく魅力を感じてしまうのです。草川啓三氏の「鈴鹿の山を歩く」にも「イブネ・クラシの周辺は、鈴鹿では最も知られざる地域であった。いまだにはっきりとイブネ・クラシという山を把握できていないように思う。」「銚子ヶ口からクラシ、イブネへと続く尾根は、現在鈴鹿では一番奥深さを感じさせる地域ではないだろうか。」と記されています。
 銚子ヶ口には、06/5/5に杠葉尾(ゆずりお)から一般登山道を通って登り、水舟の池まで歩いたことがありますが、いつかこの先を縦走してイブネまで行ってみたいと思っていました。今回は、行動時間が制限されていることから、銚子ヶ口までのアプローチを、一般登山道ではないのですが、風越谷林道の奥の営林用トロッコレール沿いに登るルートを選択しました。
e0110500_0304318.jpg
 鈴鹿山地最大の「水舟の池」-雨乞い信仰の神秘の池



 名神高速八日市インターで下り、国道421号線(八風街道)を永源寺方面に向けて走ります。紅葉の始まっている永源寺、永源寺ダムを通過し、杠葉尾の集落に入り、銚子ヶ口の一般登山道の入口を通過すると間もなく神崎橋に至ります。
e0110500_2155559.jpg

 この橋の手前を神崎川林道の入口があるので、ここを右折して2キロほど進むと、今度は風越谷林道への分岐(瀬戸峠・天狗滝・羽鳥峰の案内板が立っています)があります。分岐は右折でここから登っていきます。
e0110500_21552816.jpg

 一応舗装はしてありますが、所々に落石などもあり、注意して走ります。途中で銚子ヶ口の東峰が見えてきたかと思うと間もなくトロッコレールが見えてきました。ここに3台ほどの駐車スペースがありました。
e0110500_21554718.jpg

e0110500_21555934.jpg

 トロッコレールに沿って、尾根伝いに登っていきます。レールの左側に踏み跡がありますが、いきなりの急登です。途中で何度も休憩しながらも、レールにつかまって登っていきます。
e0110500_21564318.jpg

 40分ほど我慢して、ようやく傾斜が緩くなってきたらレールの終点に着きました。終点からすぐのところで、杠葉尾からの一般登山道が合流し、ここが東峰の直下にあたり、もう左手には鈴鹿の主稜線が見えています。休まずに登るとすぐに東峰に到着です。
e0110500_2157848.jpg

 今日も天気がよく、東峰からの鈴鹿山系の眺望は抜群でした。正面に釈迦ヶ岳、その左に竜ヶ岳、藤原岳が見えます。さらに北には平らな御池岳があり、その左には霊仙山が見えています。今度は右に目をやると、御在所岳があり、鎌ヶ岳の先鋒がちらりとのぞいています。南には、イブネと雨乞岳の姿も望むことができます。東峰からは、北、東、南と三方向の眺望を楽しむことができます。
e0110500_0341641.jpg
 左から霊仙山、御池岳、藤原岳、竜ヶ岳と続く山並み
e0110500_035552.jpg
 東正面に鎮座する釈迦ヶ岳
e0110500_0354331.jpg
 南東には御在所岳と鎌ヶ岳が見える
e0110500_037897.jpg
 南にはイブネ、その右には雨乞岳が姿をのぞかせる
e0110500_054207.jpg
 東峰からのパノラマ写真

 東峰からの大観望を楽しんだ後は、本峰である三角点峰に向かいます。2分ほどの短い時間で到着しますが、ここは灌木に覆われていて、眺望はありません。銚子ヶ口の三等三角点が切り開かれた小さな広場の中心にありました。
e0110500_0385476.jpg

 銚子ヶ口の山頂付近は結構複雑な地形をしていて、ピークがいくつもあります。三角点峰からは少し下り、自然林の鞍部から登り返したところが中峰です。ここには、鈴鹿源流会の古い道標がありますが、かなり薄く文字が消えかかっていて、「佐目峠→」という文字が何とか読めました。
e0110500_0402358.jpg

e0110500_0403624.jpg

 中峰から少し南に尾根を辿り、5分ほどで行ける南峰に立ち寄ってみました。ここからも眺望がよく、東の釈迦ヶ岳はもちろんのこと、南に御在所岳、鎌ヶ岳(先のみ)イブネ、雨乞岳、タイジョウ(頭だけ)、綿向山の山並みが見えます。その手前には、これから歩く、西峰、水舟の頭、大峠の頭の峰が並んでいて、わくわくした気分にさせてくれます。
e0110500_041184.jpg
 中央向こうに見えるのは釈迦ヶ岳
e0110500_0574248.jpg
 左から御在所岳、鎌ヶ岳(先のみ)、イブネ、雨乞岳と続いている
e0110500_059574.jpg
 手前の左から大峠の頭、水舟の頭、西峰、向こうにタイジョウ、綿向山が見える
 
 南峰からは中峰に戻り、西峰に向かいます。右手に若い植林を見ながら、少し下った後、2つの小ピークを通過して、登り直すと西峰に着きました。西峰からの眺望もよく、先ほどいた南峰、右に釈迦ヶ岳、南には水舟の頭が座り、その右に形のよいタイジョウ、さらに綿向山と続いています。
e0110500_113277.jpg

e0110500_114834.jpg
 手前の峰が南峰、その向こうに釈迦ヶ岳
e0110500_123451.jpg
 左手に水舟の頭、その右にタイジョウが見える

 西峰からは一旦鞍部に下ります。水舟の頭の方に尾根道は続いていますが、その前に水舟の池に立ち寄りました。山腹の巻き道から右手にある植林帯の中を右斜め下に向かって下ります。ここで注意することはあまり下に降りないようにすることです。前回は下に降りすぎてしまい、水舟の池を探すのに苦労しました。やがて下に下る踏み跡が見つかります。この踏み跡を辿り、テープの目印を左手に行くと、池が見えてきました。
e0110500_19136.jpg

 水面は光の加減もあり、エメラルドや濃いブルーに輝いていて神秘的な雰囲気に包まれています。池の周囲を一周し、小高い場所から池の全景を見ることができます。鈴鹿山系では最も広い池と言われていて、以前は稜線からも眺めることができたそうですが、今は植林が大きくなったため見えなくなっています。

 さて、水舟の池からは、先ほどやってきた踏み跡を登ると、巻き道に出ますが、水舟の頭(1067m)に立ち寄るため、そのまま直登して稜線に至ります。そこからわずかに登るとピークに達しました。ここが水舟の頭です。灌木に覆われていて眺望がありません。
e0110500_194474.jpg

 水舟の頭からは南に下ると、すぐに広いコルに着きます。ここが大峠です。広々とした草原のようなところで、昼食には最適の場所でしょう。行く手には、大峠の頭への尾根が見え、その右手には佐目子谷をはさんでタイジョウの端正なピーク、さらに右に綿向山が見えています。
e0110500_1102131.jpg

e0110500_1121884.jpg
 広々としたコルとこれから辿る大峠の頭が見える
e0110500_1123382.jpg
 タイジョウと綿向山が見えている

 大峠からは尾根の登り道となります。自然林の雑木林の中を道が次第に上がっていき、最後は分岐を左に少し行ったところが大峠の頭(1087m)でした。ここも、水舟の頭同様、灌木に覆われていて眺望はありませんでした。
e0110500_1152540.jpg

 大峠の頭からは分岐まで引き返し、下っていくと、正面にイブネとチョウシの平坦な山並みが眼前に迫ってきます。
e0110500_116032.jpg

 やがて、ガレ場にやってきます。このガレの突端にはロープが張ってあります。ここからも、これから歩く尾根筋とその先にあるチョウシやイブネの峰の姿が見えます。また、ガレ下をのぞき込むと、佐目子谷側の大きなガレが切れ落ちたところが飛び込んできます。ここからはヤセ尾根になり、一部は右に巻き道になっているので、慎重に足を進めました。
e0110500_1165272.jpg

 やがてヤセ尾根が終わると、もとのよい尾根になり、ピークにやってきます。ここから少し下った右斜面が窪地となっていて、ここが舟窪です。台風の強風のため、大きなブナが根から持ち上げられるように窪地に倒れているのですぐに分かります。
e0110500_118222.jpg

 舟窪からは下りとなります。ブナ林の中の気持ちのよい下りを鞍部まで降りていきます。ここからはまたヤセ尾根の登りとなり、P1022から再度下りとなり、狭いコルに落ち立ちます。このコルからはチョウシの峰への最後の登りとなります。この登りがかなり急登になっていて、途中で何回か休憩せざるを得ませんでした。喘ぎながら何とか登り切ると、見覚えのあるチョウシとの分岐点に着きました。
e0110500_119420.jpg

 チョウシに立ち寄ることにしました。チョウシの広いピークは気持ちがよく、対面にはイブネの尾根が広がって見えていました。目標のイブネまであと少しですが、あとは前回歩いたことのあるコースなので、元気が出てきました。灌木帯から草原状の平原に出て、イブネ北端からイブネ山頂(標識の立っているところ)まで辿り着きました。
e0110500_119439.jpg

e0110500_1204615.jpg
 平坦になっているイブネの山頂

 相変わらず、イブネからの眺望は抜群で、御在所岳、鎌ヶ岳、雨乞岳の美しいシルエットが並んでいて、しばし見とれていました。時刻は午後1時過ぎなので、帰りの時間を考えるとあまり余裕がありませんでしたが、取りあえず写真を撮って、引き返すことにしました。
e0110500_1215333.jpg

e0110500_1221229.jpg
 イブネの平原地はササが枯れてしまっている
e0110500_1405459.jpg
 イブネの北端から釈迦ヶ岳を望む
e0110500_1222470.jpg
 イブネから東にある御在所岳と鎌ヶ岳を展望する
e0110500_1224047.jpg
 イブネから南にそびえる雨乞岳
e0110500_1245618.jpg

 イブネからチョウシや銚子ヶ口の方向もきれいに見えていて、今までよく歩いてきたことを感じさせてくれます。
e0110500_1263059.jpg
 左がチョウシ、右には銚子ヶ口の峰々が見える
 
 もう少しここにとどまりたい思いがしました。ここから来た道を引き返すのですが、時刻は1時半なので、暗くなり始めの午後4時半まで3時間ありました。行きは寄り道や写真撮影などでかなり時間を食ったのですが、帰りはそれがない分だけ早く歩けました。大峠まで1時間10分、東峰まで1時間45分、トロッコレールの登山口まで2時間30分かかりました。結局、午後4時のまだ暗くなる前に下りてくることができました。
e0110500_1271069.jpg


<コースタイム>071117晴れ
830風越林道ケーブル始点 910ケーブル終点 915東峰940発 945▲銚子ケ口 955中峰 1000南峰1020発 1035西峰 1100水舟の池1110発 1120水舟ノ頭 1130大峠 1145大峠ノ頭 1210舟窪 1230P1022 1245チョウシ 1310イブネ 1330イブネ北端 1410舟窪 1440大峠 1455西峰 1515東峰 1600ケーブル始点


by kitayama-walk | 2007-11-17 23:29 | 鈴鹿山系 | Comments(3)
Commented by イチマル at 2007-11-18 10:18 x
kitayama-walk さん、こんにちは。
きのう11/17は、神崎川林道から釈迦ヶ岳に登りました。神崎川、オゾ谷からイブネ、銚子ヶ口の周回コースも頭に入れていたのですが、出発したのが遅かったので、イブネは、また今度ということにしました。もう少し早く出発していれば、またどこかですれ違っていたかもしれません。
kitayama-walkさんは、風越林道からの往復でしたか。私も、このコースは、短時間で銚子ヶ口に登れるので、時々利用しています。
Commented by kitayama-walk at 2007-11-20 01:38 x
 イチマルさん、コメントありがとうございます。
 11/17は、銚子ヶ口から釈迦ヶ岳を眺めていましたが、そのときにはイチマルさんが登っていたのですね。実は、私も出発時間が遅れてしまいました。というのは、GPSの地図を入れ替えるのを忘れてしまい、これに気づいたのは栗東ICの手前で、ここから京都に戻ったからです。地図を入れ直して再出発したため、1時間あまりのロスになり、結局歩き始めたのは8時半でした。このロスした時間があったなら、イブネあたりで昼ごはんを食べられたと思うのです。ま、こんなドジもやっています。(^_^;)
Commented by イチマル at 2007-11-20 21:44 x
栗東から京都に戻られたのですか。それはそれは大きなロスですね。今、GPSの軌跡を調べたら、私が風越林道の分岐を通過したのは、8:37でした。もう少し早く出発していれば、並んで走っていたかもしれません。私も、釈迦ヶ岳までの珍道中をアップしました。


<< 開聞岳-完璧な円錐形の山      湖北の最高峰・大御影山(950... >>