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山好き的日々@京都北山

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2012年 04月 08日

上谷山-江越国境尾根のスノーシューハイク

【日 付】 2012年4月8日(日曜)
【天 候】 快晴
【山 域】 湖北・江越
【メンバー】 biwaco、kitayama-walk

【コース】 広野浄水場-P726-手倉山-P1069-県境稜線出合-上谷山-P1082-県境稜線分岐-P994-P903-P791-P599-P498-▲382-県道出合-広野浄水場

 biwacoさんからお誘いがあり、今年はコラボ山行をしましょうということで、日程調整をやっていましたが、天候不順や日程が合わなかったりで、なかなか実現できていませんでした。しかし、4/8(日)は天候もよく日程もぴったりと合ったので湖北の山にスノーシュー山行に行くことにしました。どこに行こうかと思案しましたが、先日妙理山から白く光って見えた江越国境にある上谷山(1196.7m)に登ることにしました。アプローチは、この時期滋賀県側からはしんどいので、福井県側の広野浄水場から。2011/3/28にbiwacoさんが歩いているので心強い。登りは、手倉山尾根を使い、下りは送電線の通過している尾根を使うことにしました。

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 上谷山山頂に向かって最後の登りです



<アクセス>京都東IC-米原JTC-今庄IC-R365-県231-広野浄水場

 今庄ICで北陸道を下り、JR今庄駅手前のR365沿いにあるファミマでbiwacoさんと合流し、県道231に入り、広野ダム方面に向かいます。15分ほどで広野浄水場に到着し、県道の広くなった路肩に駐車しました。身支度を整えていると、岐阜ナンバーの車がやってきて傍に駐車するので話をすると、私たちと同じく上谷山に登るということでした。男性単独行の方は、後から「お山の神様ARIがとう」のARIさんでした。

 県道から坂道を少し登ると、浄水場があり、滋賀ナンバーのワンボックス車が駐車していましたが、先行者のものと思われます。浄水場の左手から取り付きます。最初から固い積雪があり、ツボ足で歩きます。少しだけ植林の中を登ると、自然林になり、一部雪がなくなってヤブになっている箇所もありましたが、すぐに雪が出てきました。自然林の中をやや急登しながら1時間も登ると、小さな鉄製ポール(用途不明)が立っています。ここで小休止。東には越美国境の山である笹ヶ峰や美濃俣丸が姿を現し、その左には遠く越前大日山(越前甲山)が白い姿を見せていました。ここでスノーシューを履くことにしました。先行者のトレースもすでにスノーシューになっていました。

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 取り付きの最初から雪があります
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 ちょこっとしたヤブを漕ぎます
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 すぐに雪面になり、ツボ足でエッサホイサ
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 小さな鉄製ポールが立っています(ここでスノーシュー装着)
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 真ん中に見えるのが笹ヶ峰でしょうか
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 右の奥に白く見えるのは越前大日山でしょうか

 スノーシューに履き替えると、朝早い時間なので雪面が固いのと少し積もった雪とがいい感じになっていて、快適にスノーシューで登っていくことができます。高度を上げるにつれて、ブナが多くなってきて、細い若木だけど、いい雰囲気になってきました。いつの間にか、最初のチェックポイントのP726にやってきました。それまで樹間から垣間見ていた広野ダムも小さくなってきて間もなく見えなくなります。ブナ林の中を先行するトレースがあり、これに続きます。手倉山(1037.1m)の手前で右に大きくカーブしますが、この曲がった付近で初めて上谷山の姿を見ることができました。もちろん、越美国境尾根の山々、笹ヶ峰、美濃俣丸、三周ヶ岳、三国山、左千方と続く山並みがはっきりと見えていて、実にいい眺めです。天気も快晴で文句のつけようがありません。ああ、山にやってきてよかったなと思う瞬間でもあります。

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 樹間から広野ダムが垣間見られます
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 ブナの林の中を快適に登っていくことができます
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 このあたりのブナは細い若木です
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 左に寄るとちょっと危なかしい
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 太陽燦々と眩しい雪面を駆け上っていきます
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 初めて上谷山の姿が見えました
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 美濃俣丸から笹ヶ峰の続く越美国境の山々-さらに金草岳と部子山も見えています
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 金草岳と白倉岳のあたりをズームアップすると、その向こうに白山(御前峰・大汝峰)が見えています
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 手倉山山頂はあまり山頂らしくなく、単なる通過点のようなピークです。山頂からは真っ直ぐ南に歩き、一旦下ってから緩やかに登り返します。次のチェックポイントP1069でも東方向の景色がよく、越美国境の山並みが輝いています。P1069からは一旦急降下しますが、少し右手寄りに下ると緩やかになります。若干迂回するようになり、今度は左に直角に曲がって尾根に取り付いていきます。再び稜線に出ると、笹ヶ峰の左遠くに白い山が見えてきました。これが白山と別山でした。うんうんと文句ない眺望に見とれてしまいます。ここまで来ると、三国岳と左千方の右には金糞岳も姿を現してきました。やがて稜線は左手が落ち込んでいて、小さいながらも雪庇ができています。そのとき、何か鈴の音がするなと思って振り返ると、何と柴犬が登ってきています。こんなところに犬が単独に登って来るはずがないと思っていると、やがてご主人様がツボ足(アイゼン)でやってきました。地元の武生からやって来られたそうです。

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 大きなブナの木が出迎えてくれます
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 三周ヶ岳と夜叉ヶ池丸の間の鞍部が夜叉ヶ池のある峠です
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 P1069から右寄りに緩やかに下っていきます
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 再び尾根に取り付いて急登になります
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 P1169のジャンクションピークまでは左側が切れ落ちている尾根をいきます
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 この尾根もスノーシューで快適に登ることができます
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 三周ヶ岳、能郷白山、美濃俣丸、笹ヶ峰、そして白山(別山、御前峰)が見えます
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 能郷白山のズームアップ
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 白山(御前峰、大汝峰、別山)のズームアップ
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 三国岳、左千方、そしてその横には金糞岳も姿を現しました
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 尾根を振り返ると、何とワンちゃん(柴犬)が登ってきているではありませんか

 やがてジャンクションポイントの県境尾根出合にやってきました。ここまで来ると、三国岳に続く県境稜線は明瞭になってきます。またびわ湖も見えてきて竹生島が肉眼で確認することができます。しかし、休まず県境稜線に沿って上谷山をめざします。少しヤセ尾根のような箇所を通過すると、なだらかな下りとなり、鞍部から最後の登りに取り付きます。エイサ、ホイサとかけ声も出るほどの快適な足運びで上谷山山頂に到達しました(11:20)。山頂は広い台地になっていて、360度パノラマが広がっています。快晴・無風で暖かい。白山を眺望しながらランチタイムにしました。こんなに天気のよい日はそうないと思い、山頂でbiwacoさんとアワワで乾杯です。そして、ゆっくりとランチタイムを過ごしました。すると、県境尾根の向こうから単独行の男性がやって来ました。聞くと、何と栃ノ木峠から歩いてきたというではありませんか。大変なロングコースですが、どこに下りるのかは聞きそびれてしまいました。

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 県境尾根出合のジャンクションピーク(P1169)からの眺望
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 めざせ!上谷山は近い
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 鞍部から最後の登り返しです
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 エッサホイサとあと少しです
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 biwacoさんとワンちゃんの飼い主が続いて登ってきます
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 あの白い頂が上谷山の頂上です
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 上谷山山頂からの眺望です
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 ちょっと赤っぽい白山と別山
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 びわ湖が見えています(竹生島も見えています)
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 本日のランチメニュー
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 上谷山山頂からのパノラマ写真

 立ち去りがたい山頂もいつまでもいるわけにはいきません。1時間ほどの滞在で下ることになりました。下りは当初の計画どおり、手倉尾根の2つ西にある送電塔尾根です。山頂からの県境稜線は緩やかに下っています。南に上谷山からP1041に下る尾根を眺めながら進みます。P1082から下る西尾根を右に見送って歩くと、やがて送電塔尾根への分岐点にやってきました。ここから先はトレースが全くありません。まさにバージンスノーを歩きます。この尾根はP994-P903-P791と続いていますが、越美国境尾根の展望が抜群であり、まさに展望尾根と言えるでしょう。

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 上谷山山頂から県境稜線に沿って下っていきます
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 稜線には大きなブナの木も点在します
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 越美国境の山々と白山を見ながら歩きます
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 県境稜線から上谷山を振り返っています
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 県境稜線から湖北の山々-安蔵山、妙理山、大黒山を眺望しています
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 P1082付近を下っています
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 こんなブナの木があるからうれしい
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 いいね、ブナの木


 P791で送電線の最初の鉄塔と出合います。それからも小さなアップダウンがあるものの、相変わらず東方の展望は続きます。鉄塔の数を数えながら、送電線に沿って下ります。P498の5つめの鉄塔を過ぎると、送電線から離れ、右方向に尾根を下ることになります。この辺りから雪が少なくなり、ヤブが出てきました。▲382.2付近では完全にヤブとなり、「お約束」のヤブこぎになってしまいました。その後、橋立集落に下る予定だったところ、右に寄りすぎてしまい、ヤブがもっと酷くなってきました。ここでGPSの確認で軌道修正して、左に寄り植林の中に入るとなだらかな下りになりました。最後は県道沿いの擁壁の上に出てしまいましたが、少し左によると階段があり、難なく県道に下り立つことができました。後は、県道を15分ほど歩いて広野浄水場下の駐車地に戻ることができました。

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 送電線塔のある尾根に入っていきます
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 最初の送電線塔(P791)
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 送電線の延びる尾根
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 尾根は雪に埋まっていて快適に歩けます
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 送電線塔の下も潜ります
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 立ち止まってしばし越美国境の山々を眺めます
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 一部ヤブこぎして県道に着地しました
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 橋立から15分ほどの県道歩きで駐車地に戻ってきました

 この日は、朝から快晴・無風の状態が終日続いてくれました。満を持しての山行だっただけに本当にありがたく思いました。山にやってきてよかった!こんな思いをさせてくれた山の神様に感謝です。そして、またこんな山行をしたいと思ってしまいますね。

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 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平20業使 第438号)

<コースタイム>
7:15広野浄水場-8:50P726-10:10手倉山-10:30P1069-11:05県境稜線出合-11:20上谷山12:20-12:45P1082-13:00県境稜線分岐-13:15P994-13:35P903-13:50P791-14:35P599-14:55P498-15:20▲382-15:45県道出合-16:00広野浄水場


by kitayama-walk | 2012-04-08 23:19 | 湖北・福井・美濃・飛騨・加賀


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