2011年 04月 02日

鍋尻山-フクジュソウ鑑賞山行

【日 付】 2011年4月2日(土曜)
【天 候】 晴れ時々曇り
【山 域】 鈴鹿北部
【メンバー】 単独行

【コース】 保月-フクジュソウ群生地-展望地-▲鍋尻山-展望地-フクジュソウ群生地-保月

 例年ならば藤原岳や霊山山の山頂付近でもたくさんのフクジュソウが花を咲かせているのが見られるはずです。しかし、今年は雪が多く、山頂付近では未だ積雪が残っており、フクジュソウは雪の下に埋もれていて見ることができません。今、フクジュソウの花が見られるのは、山頂からもう少し低い南斜面のようです。そこで、この時期フクジュソウの花が見られるという情報を得て、穴場とも言える鍋尻山の南斜面に行ってみることにしました。

 どこからアクセスするか迷いました。河内の山女原(あけんばら)から山頂を越えて南斜面に下るコースもありますが、今回はフクジュソウの観賞だけを目的としたことから、最も短時間(50分)で行ける廃村保月からのアクセスにしました。

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 鍋尻山の南斜面に群生するフクジュソウ



<アクセス>京都東IC-彦根IC-R306-(久徳)-県道17-県道139-杉坂峠-地蔵峠(地蔵杉)-保月

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 保月(ほうづき)は、かつて鈴鹿山系北部、滋賀県犬上郡旧脇ヶ畑村の中心をなした集落で、小学校、役場、郵便局などがありました。旧脇ヶ畑村には、この手前の杉集落、更に奥地の五僧集落の三集落からなっていて、昭和初期には約50軒の民家が軒を連ねていたといいます。しかし、昭和35年頃からの産業構造の変化、主に鉄道や自動車による交通が広がっていくに連れて交通は途絶え、脇ヶ畑村は陸の孤島の様相を深めていき、杉は昭和48年,五僧は昭和49年に廃村、そして保月は昭和51年に冬季無人集落となりました。

 県道139に入ると、舗装道路ではあるけれど、幅員3mほどの狭い道になってきます。離合が困難な道なので、対向車が来たら大変です。杉の植林帯の中をどんどんと高度を上げていきます。やがて蛇行を繰り返すようになります。やがて杉坂峠にやってきました。峠の近くには、多賀大社のご神木として崇められている大杉(県指定自然記念物)があります。案内板には、「昔、伊邪那岐(いざなぎ)の神様がこの地に降り立ち、この峠を下って、芹川の上流、栗栖の里に鎮まられました。道中、村人に柏の葉に盛られた栗飯を出されたいそう喜んで召し上がられたそうです。その時に地面にさされたお箸がやがて芽吹き、現在の御神木になったといわれています。」と書かれています。
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 杉坂峠の様子
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 杉坂のご神木の説明板

 杉坂峠を通過してしばらく行くと、廃村と思われる小さな集落がありました。これが杉集落のようです。さらに進むと、林道分岐があり、右は高室山に通じている高室林道でした。ここでは左にそのまま進みます。やがて再び峠にやってきました。小さな祠を囲むように3本の大杉がそびえ立っていました。これが地蔵峠の地蔵杉のようです。さらに狭い林道を進んで、やっと保月集落にやってきました。県道139に入ってから30分ほどかかりました。
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 地蔵峠の地蔵杉-祠を囲むように3本の巨杉が立っています

 保月集落に向かう途中、赤帽軽四輪車がやってきました。廃村なのに荷物を配達する家があるのかな?と疑問に思っていたら、保月集落の旧脇ヶ畑小学校跡の駐車スペースに停車しました。尋ねてみると、家業の赤帽車で鍋尻山にフクジュソウを見に来たということで、今日はお仕事ではありませんでした。そんな話をしながら、身支度を整えて、出発しました。向かいにある神社を右手に見ながら行くと、登山道の標識がありました。最初は植林帯の中を緩やかに登っていきます。

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 旧脇ヶ畑小学校跡の駐車スペースには3台ほど車が駐まっていました
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 神社を右手に見ながら進むと。鍋尻山の案内標識があります
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 登山道の取り付き付近の様子です
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 樹林帯の中に登山道が続いています

 樹林帯の中を抜けると、石灰岩が出てきて、明るい尾根になってきました。テープの目印に導かれて右手の方に進むと、明るい疎らな雑木林になります。ここから急登になってきます。滑り落ちるような急斜面になっているので、多少ジグザグを切りながら登ります。すると、目の前に石灰岩の露出したところにやってきて、フクジュソウが黄色い花をたくさん咲かせていました。

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 最初に石灰岩の露岩が出てきたところで、ここを右寄りに登っていきます
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 疎らな雑木林になります
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 急登で振り返ると、烏帽子岳、三国岳、焼尾山、御池岳が並んで見えていました

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 明るい黄色の花を咲かせているフクジュソウ
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 フクジュソウの群生地から、ロープに沿って少し登ると、石灰岩の露岩の横を通過して、カルスト台地に到着しました。ここからの南方向の展望抜群です。烏帽子岳、三国岳、焼尾山、頭陀ヶ平、鈴北岳、鈴ヶ岳、茶野、大見晴、天狗堂、サンヤリ、ザラノ、高室山などの山々が眼前に広がっています。

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 トラロープに従って登っていきます
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 この上頂上と書いてありますが、ここは山頂(三角点)手前のカルスト台地です
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 カルスト台地からの眺望1
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 カルスト台地からの眺望2
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 カルスト台地からのパノラマ写真
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 今日はカルスト台地でランチタイムです-目の前に広がる展望を見ながらのランチは最高でした

 カルスト台地にどかっと座って、目の前に鈴鹿の山並みを見ながらゆっくりとランチタイムを楽しんだ後は、山頂の三角点を探しにいきました。山頂付近には少し雪が残っていましたが、ひっそりと三等三角点が出迎えてくれました。点名:鍋尻、標高838.27m、撰点はM23に、かの古田盛作によってされています(点の記より)。

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 山頂は雑木林になっています(カルスト台地から山頂を見ています)
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 トラロープに沿って進みます
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 鍋尻山の山頂は小さな空地になっています-眺望は北方面が少し見える程度です
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 山頂の切り開きから霊仙山が眺望できます
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 三頭三角点(点名:鍋尻、標高838.27m)
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 山頂のプレートは少ない

 さて、帰りは、往路をそのまま引き返しましょう。再び、フクジュソウの群生地を通過し、急斜面を慎重に下り、あっという間に保月に集落に降りてくることができました。

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 さあ、カルスト台地から駆け下ります
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 フクジュソウの群生地
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 ケヤキの木も結構ありました

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 保月の集落にある神社-雪で灯籠が倒れています
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 予約型乗合タクシーが運行されています(利用者は登山者なんでしょうか)
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 照西寺というお寺がありました

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 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平20業使 第438号)

by kitayama-walk | 2011-04-02 23:02 | 鈴鹿山系 | Comments(3)
Commented by 温泉玉子 at 2011-04-23 20:26 x
杉峠から保月への道はバイクで一度だけ走った事がありますが、暗くて狭くて急坂でした。
福寿草の咲く時期なら行ってみたいですね、ただ歩く距離が短すぎて他の山も一緒にとなりそうですが。
Commented by kitayama-walk at 2011-04-23 22:52
 そうですね。高室山とセットにして登るとよいと思いますね。
Commented by je2dud at 2011-07-03 09:59
はじめまして!!!
こちらのブログを拝見してから
一度登ってみたかった
鍋尻山
登ってきました。
大変参考になりました。
有難うございました。
その記録は
楽天ブログに掲載しました。
http://plaza.rakuten.co.jp/je2dud/diary/201107020000/


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