2010年 12月 05日

雨乞岳&イブネ・トライアングル(その2)

 12月5日(日曜) 晴れ F田氏、K峰君と三人

 イブネ(1167m)は、クラシ(1154m)、銚子(1150m)とともに、佐目子谷神崎川の水源を形成する台地の一峰で、三峰の中では最も標高が高い。東雨乞岳山頂から見えていたように、大らかなドーム状の台地であり、今でこそ、ササ枯れで簡単に登ることができますが、昔は背丈を越えるササに覆われていて、容易に近づくことができず、「鈴鹿の秘境」と呼ばれていたそうです。イブネの名は、伊勢側の集落「伊船」(25000分の1の地形図にも同名のものがある)から来たものと思われますが、その真偽は不明です。

 クラシは「クラシシ」から来たものと言われていますが、クラシシとはカモシカの古名で「嵓猪」「嵓羊」のようです。クラシ谷から上がってきている尾根の頂になっていますが、クラシからは北尾根が派生していて、難所があるものの、サワビ峠、さらにはお金峠に続いています。銚子は、おそらく、銚子ヶ口から南下してくる尾根がイブネの台地に合流する箇所にあるところから名付けられたのではないかと思います。

 イブネから銚子に向かうことにします。イブネと銚子の間には、佐目子谷の支谷の源頭があり、この時期でも涸れることなく、水を集めていました。イブネから下る斜面もササが枯れていて何もなく、その向こうに岩の集まった場所があります。御池岳の日本庭園を思わせるような雰囲気です。なかなかいい場所なので、今日はここでランチタイムにしました。この場所付近を「熊ノ戸平」と呼ぶこともあるそうです。
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 イブネ北端から北方向を眺望すると、鈴ヶ岳、御池岳、藤原岳、竜ヶ岳などの山並みが見えます



 
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 雨乞岳とイブネ付近(「鈴鹿の山と谷」から引用)-赤線は今回の歩いたコースです
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 イブネからの眺望-左が銚子、右は銚子ヶ口に続く峰
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 北方向には、霊仙山、御池岳、藤原岳、竜ヶ岳の峰が並んでいます
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 イブネと銚子の中間地点にある岩の集まった場所(熊ノ戸平)
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 熊ノ戸平からイブネの台地を見上げています
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 イブネと銚子の間にある佐目子谷の支谷の源頭には水があります
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 銚子に登り返しながらイブネを振り返っています
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 銚子付近にはブナがあります

 イブネ、銚子、クラシの三峰は、なだらかなドーム状台地でほぼ正三角形を形成するように見えるので、これを「イブネ・トライアングル」と勝手に名付けることにしました。銚子からクラシに向かいますが、銚子から銚子ヶ口に向かう尾根への入口(左)を確認します(この先の尾根はP1022の深谷山まで一気に100m以上急降下しています)。クラシへは右手にイブネの台地を眺めながら平坦な尾根を行きます。少し下りになっていますが、やがて登りになり、稜線に上がったところで左に行きます(右に行くとイブネの北端に出ます)。すぐに疎林に入り、右手に折れて少し進む(ここで左手に行くとクラシ北尾根に入ります)とクラシの頂上に着きました。山頂は樹林の中で眺望はほとんどありませんが、山名プレートを確認して引き返します。先ほどのイブネ北端の分岐まで戻り、少し登ると北端に着きました。
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 イブネ・トライアングル
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 右にイブネ台地と雨乞岳を見ながらクラシに向かいます
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 イブネ北端分岐点からクラシを望んでいます(右の樹林がクラシ)
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 クラシ山頂は樹林の中で展望がありません
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 引き返してイブネ北端に登っていきます
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 イブネ北端のプレートが架かっています
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 イブネ北端からは正面に釈迦ヶ岳がドンと大きく見えます
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 向こうには御池岳、藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳などが見えています(手前にクラシ)
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 イブネ北端からのパノラマ写真

 イブネ北端からは、南東に延びる尾根を下り、小峠に向かうとう、ちょっとマイナーなルートを行くことにしました。この尾根ははっきりとしていて、しかも感じがいい。途中で尾根筋から少し外れたP1125の高昌山に立ち寄ってみましたが、ここからの眺望は御在所岳と鎌ヶ岳が少し見える程度でした。それから引き返すのではなく、適当に尾根筋に合流するように歩きました。この尾根はシャクナゲも結構あり、所々で右に巻いています。テープもしっかりとついているので確認しながら進みます。やがて尾根の右から左に巻く箇所にやってくると急降下していきます。「あぁ!」という声が上がりました。何かと振り返ると、K峰君の登山靴の左足ソールがぱっくりと剥がれていました。聞くと、朝慌てて家を出たので、靴を取り間違えたとか。その靴はもう10年選手だったといいます。F田氏が持参していた細紐とガムテープで応急修理しました。そして、再び歩き始めると、また「おぅ!」という声が。今度は右足のソールが剥がれています。あちゃちゃです。再度ガムテープで処置しました。何とか、急坂を下り、小峠まで下りてきました。前回はここから左の谷に下りましたが、今回は右に谷に下り、杉峠から下ってくる御池谷に合流することにしました。急な谷を下ると5分ほどで御池谷に合流しました。それからコクイ谷出合いまではわずかでした。
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 イブネ北端から南東に延びる尾根を下ります
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 途中で立ち寄った高昌山からは御在所岳と鎌ヶ岳が見えます
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 K峰君の登山靴のソールが剥がれました
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 ガムテープで応急修理しました
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 尾根は急降下となります
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 小峠までやってきました(ここから右の谷に下ります)
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 小峠からの谷下りです
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 御池鉱山から下ってくる道と合流するところの渡渉
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 コクイ谷出合に向かいます
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 コクイ谷出合の合流地手を渡渉します
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 コクイ谷出合から武平峠への道は数年前に一度歩いたことがありますが、あまり記憶にありません。とにかく、コクイ谷に沿って歩くことになることは覚えていました。しかし、思った以上に荒れた谷になっていました。2年前の集中豪雨のときの影響でしょうか。黒谷出合を通過し、次は沢谷出合という標識があり、ここで左岸から右岸に渡渉しました。これは記憶があったのですが、その次がどうなっていたか忘れていました。魚止谷への巻き道を登り、さらに滝の落ち口となっている沢谷へ登って行くことになるのですが、ここで間違ってしまい、元の谷に下ってしまいました。そしてクラ谷の方向に進んだところ、武平峠からやってくる一般登山道に出合ったので、間違っていたことを知りました。あとは、この登山道を武平峠に向かって歩きました。
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 コクイ谷出合には、武平峠への道標もあります
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 コクイ谷に沿って遡上します
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 こんな感じだったかな?と記憶がはっきりしません
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 荒れた感じもしています
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 黒谷出合を通過します
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 沢谷出合と書かれたプレートがあり、ここが渡渉点です
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 コクイ谷を左岸から右岸に渡渉します
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 渡渉したところは魚止滝出合で、ここに標識があります
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 巻き道を登ったところで、再びコクイ谷に下ってしまいました(これが間違いでした)
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 赤線が正規ルートで、青線が間違ったルート
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 間違ったコクイ谷は厳しい
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 ようやく正規ルートのクラ谷分岐に戻ってきました
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 郡界尾根分岐に戻りました(テープ印があります)
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 武平峠に近づくと、鎌ヶ岳が目の前に見えてきました
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 武平トンネル西口に戻ってきました

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 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平20業使 第438号)
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<本日のコースタイム>101205晴れ
700武平トンネル西口 740分岐 800沢谷峠 825三人山 900東雨乞山910 920雨乞岳930 950杉峠 佐目峠 1025イブネ 1035熊ノ戸平(昼食)1125 1135銚子 1155クラシ 1205イブネ北端 1215高昌山 1255小峠 1315コクイ谷出合 1430クラ谷分岐 1520武平トンネル西口


by kitayama-walk | 2010-12-05 23:31 | 鈴鹿山系 | Comments(0)


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