2010年 12月 23日

御在所岳-国見尾根から裏道へ

 12月23日(祝日) 雨一時雪のち晴れ

  御在所岳(1212m)は、ロープウェイがあることから敬遠がちで、これまであまり登ってきませんでした。三重県側からの登山道はいくつかあり、表道、一ノ谷新道、中道、裏道、国見尾根、ヤシオ尾根などがあります。初めての登山は、数年前に表道から登り、一ノ谷新道を下りました。次いで、2009/4/5、腰越峠経由してヤシオ尾根から登り、中道を下りました。ヤシオ尾根はきのこ岩などがある尾根で、あまり歩かれていませんが、中道はキレット、地蔵岩、負ばれ石などがあり、なかなかハードな道でした。
 
 今回は、登りに国見尾根を使い、裏道から下山しました。藤内小屋(2年前の集中豪雨により崩壊したが、再建されています)から、裏道に入り、途中(藤内壁分岐手前)から国見尾根に上がるルートを使いました。この国見尾根には、ゆるぎ岩や天狗岩の奇岩があります。天気が回復するという予報でしたが、回復が遅れ、雨や雪の降る中を歩くことになってしまい、結構ハードな登山でした。

<本日のルート>
駐車地(冬季ゲート)-裏道登山口-藤内小屋-兎の耳-国見尾根分岐-国見尾根-ゆるぎ岩・天狗岩-県境稜線-国見峠-藤内壁分岐-藤内小屋-裏道登山口・蒼滝-駐車地

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 国見尾根にある奇岩「ゆるぎ岩」です



 御在所岳に行くには、やはり新名神が便利です。京都東ICから高速に乗り、草津JCTで新名神、亀山JCTで東名阪と乗り継ぎ、四日市ICで下りました。あとは、R477の鈴鹿スカイラインめざして行けばよいのです。めざすのは、蒼滝トンネル手前の駐車地です。今日の天気予報は、晴れ時々曇りですが、風が少々強いということでした。四日市ICを下りてスカイラインに向かう道中、御在所岳を見上げると、山頂付近は雲の中。山沿いは天気の回復が遅れているようです。

 鈴鹿スカイラインに入り、蒼滝トンネル手前まで行こうと思っていたのですが、すでに冬期通行止めが実施されていて、鳥居道山キャンプ場を越えたところに冬期ゲートが閉まっており、警備員が工事関係車両のみを通していました。仕方がないのでゲート手前の路肩に駐車することにしました。このとき、駐車していた登山者の車は1台のみで出発の準備中でした。
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 冬期通行止めのゲートです

 準備体操して、7:40にゲートをスタートしました。蒼滝トンネル前の裏道登山口までスカイラインの舗装道路を歩きます。裏道登山口までどれくらいあるか、20分くらいかと思っていましたが、意外と早く10分で到着しました。前回は、蒼滝大橋を渡ったすぐ右にある裏道登山口からそのままコンクリート道を上がって行ったのですが、よく見ると右下(橋下)の蒼滝に下る道が裏道登山道を記載されていました。そうか、コンクリート道は工事車両専用道路で、登山者用ルートは下に付けられているのかと思って、下ってみました。すぐに蒼滝に下る道がありましたが、これは帰りに立ち寄ることにして、先に進むと登り返していました。そして、その先はどうなっていたかというと、何と言うことはない、先ほどのコンクリート道に出てきました。何だ!これはと思いながら、先に進みます。
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 蒼滝トンネル手前(蒼滝大橋を渡ったところ)に裏口登山口があります
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 「裏道登山口」の標識案内によると、橋の下におりていきます(左に登っているコンクリート道)
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 2008年集中豪雨の後に整備された標識(菰野町観光協会により至る所に設置してあります)これによると直進すれば藤内小屋に行けることになっていますが、実際にはコンクリート道に出てきました
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 コンクリート道に戻り、再び登山者用ルートに入ると、鉄製の橋があります

 2008年9月2日の集中豪雨のため、裏道登山道はかなりのダメージを受け、復旧工事が行われています。最初の鉄製の桟橋からは、旧道をそのまま行くことになりますが、やがて北谷沿いに下っていたところが変更になっていて、山沿いに新しい道(迂回路)がジグザグにつけられていました。ちょうど、迂回路がつけられているところの谷には新しい堰堤が作られていました。もとあった日向小屋は現在取り壊されてありません(前回無残な姿をさらしていた小屋が見つからなかった)。ネットで調べてみると、日向小屋の再築工事は来年度以降になる模様です。山側に設置されたジグザグ道は登って下りますが、下ったところで北谷を右岸から左岸に渡っていました。ここが「七の渡し」と書かれていました。左岸を行くとすぐに再び右岸に渡り返していました(「四の渡し」と書かれています)。このあたりでかなり雨が落ちてきたので、カッパを着ることにしました。ここからは、旧道に戻り、途中で中道への分岐を右に見送り、緩やかに登って行くと、やがて北谷の河原に出ました。前方を見ると、何と虹が架かっているではありませんか。ちょっと得した気分にもなったのですが、相変わらず雨が降っているので、やはり気持ちはブルーです。北谷の荒れ具合はひどく、自然の驚異を目にしながら、藤内小屋に到着しました。
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 裏道通行案内図が掲示されていました(これを見ると、山側に迂回路が付けられていることがわかります)
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 山側に新しく設置された迂回路
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 2008年集中豪雨の後の日向小屋の無残な姿(今はこれもありません)
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 ジグザグ道を下ります
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 北谷に下りると、行く手に渡し(七の渡し)が見えてきました
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 「七の渡し」で左岸に渡ります
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 「四の渡し」で右岸に渡り返します
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 中道分岐を左に見送ります
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 北谷に下ると、前方に虹が架かっていました
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 藤内小屋に近づきました
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 藤内小屋の表玄関(標高665m)

 藤内小屋に着きましたが、小屋のおやじさん以外には誰もいません。あー、雨やし、風も強いし、これから先どれくらいで回復してくるかわからんしー、と弱気の虫が「今日は止めときましょう!」と囁きかけてきます。でも、せっかく来たんやし、間もなく晴れて来るかも知れんしー、「下りて晴れていたら後悔するで!」と強気の虫もけしかけてきます。うん、若干雨も小降りになってきたし、日が当たってきたし、と言い聞かせて、取りあえず国見尾根までのルートを偵察してみようと先に進みことにしました(やったネ!)。今日の予定は、裏道を進み、藤内壁の手前から国見尾根に取り付くバリルートを登ることにしています。

 藤内小屋の裏手から北谷の中に入ると、流されてきた大小の岩石が散乱していて、集中豪雨の爪痕が痛ましく感じられます。行く手には、藤内壁の前尾根の姿が見えていますが、山はガスに覆われて見えません。振り返ると、平野部が明るく晴れていて対照的です。藤内壁は、中道登山道の尾根の北側一帯に位置し、鈴鹿随一のロックゲレンデになっていて、古くからクライマーたちのトレーニング場となっています。奥又尾根、中尾根、後尾根の岩稜からなり、人気の高いのは一ノ壁、バットレス、ツルム付近と言われていますが、初級者に適しているのは前尾根です。各岩壁を観察するのに適しているので、まず前尾根を登るのが順序だそうです。
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 藤内小屋の裏手にある分岐点-まっすぐ行くと裏道、右の橋を渡ると国見尾根や腰越峠(ヤシオ尾根)への道-今回は変則ルートで国見尾根に取り付くため直進します
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 藤内小屋から北谷を遡ると集中豪雨の爪痕が残っています(向こうには藤内壁の前尾根が見えています)
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 前尾根の下部-P7~1まであります
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 振り返ると、平野部はかなり明るく晴れています(行く手と対照的)
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 北谷の中を歩くのはほんの少しの間で、すぐに右手に「兎の耳」と呼ばれる突き立った奇岩が見えてきます。なるほど、兎の耳は尖って天を突いていますから、そう例えたのでしょうね。この兎の耳のところで、小さな渡渉をし、クサリのある取り付きになります。集中豪雨の前は、藤内小屋からは樹林の中を歩いたそうですが、今は北谷の河原のような中を歩くルートに変貌しています。
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 兎の耳と呼ばれる奇岩
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 兎の耳のところで小さな渡渉をし、クサリのある取り付きに登っていきます
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 取り付きには真新しいクサリが設置されています

 兎の耳のクサリ場から少し行くと、水場がありました。この水場と藤内壁分岐の中間地点に国見尾根への分岐点があるという情報だったので、水場を過ぎて少し行くと、右斜め方向に登っていく比較的広く、石のごろごろした道がありました。分岐点に標識がなかったこともあり、確信がないまま分岐に踏み込んだところ、すぐにテープやペンキ印が散見されるようになり、間違いないと確信しました。急登ですが、踏み後はしっかりとしていますので、迷うようなことはありません。30分ほど登ると、大きな岩が出てきて、ここが国見尾根との出合いになっていました。ガスに覆われているものの、時々ガスが切れて青空がのぞくこともありました。ここからは、国見尾根にあるゆるぎ岩・天狗岩も眺めることができます。また、ヤシオ尾根の方向を見やると、ハライドの山頂も垣間見ることができました。なお、岳不動尊からやってくる登山道も本来はここに合流してくるのですが、集中豪雨による登山道崩壊のため通行止めになっていました。
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 兎の耳からすぐのところにある水場
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 水場からすぐに国見尾根分岐点があります
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 割としっかりした道が続きます
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 急登ですが、30分ほどで国見尾根出合です
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 国見尾根出合にある大岩
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 国見尾根に出たことが分かる標識(岳不動尊からの登山道は崩壊のため通行止め)
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 これから登っていく国見尾根
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 ガスの切れ間にゆるぎ岩と天狗岩が見えます
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 ゆるぎ岩をアップ撮影
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 ヤシオ尾根に続いているハライドの山頂が見えます

 岳不動尊からの登山道を右に見送り、国見尾根を登っていきます。結構急登になっていますが、木の根やロープにつかまりながら登ればそう大したこともありません。10分ほど登ると、ゆるぎ岩・天狗岩の巨岩が間近に見えてきました。これまで何度か、ヤシオ尾根や県境稜線から眺めた奇岩の傍までやってきました。ゆるぎ岩=動ぎ岩は、あの不安定な岩が先に乗っかっているのですが、よくぞ落ちないものです。中道登山道にある地蔵岩と同じです。天狗岩も奇抜な格好をしてますが、むしろ獅子舞の顔に見えます。天狗=獅子なんでしょうか?両岩の中間に登り口があり、いずれもその上に登ることができます。しかし、今日は強風に煽られる危険があるので、近くまで登ったものの、そのてっぺんに立つことは控えました(次回にとっておくことにしました)。
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 国見尾根は急登ですが、根っこやロープをもって登ると案外簡単に登れます
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 間もなくゆるぎ岩&天狗岩が見えてきました
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 ゆるぎ岩を下から見上げています
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 ゆるぎ岩を角度を変えて見上げます
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 尾根上から見るゆるぎ岩
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 獅子舞のような天狗岩
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 これも天狗岩
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 頭の部分を上から見下ろしました

 10分ばかり奇岩の見学をした後、国見尾根を県境稜線に向かって進みます。もうほとんど稜線と高度が同じなので平坦な道になってきました。途中に天を突き上げるような巨岩がありました。これは何と呼ばれている岩なのでしょうか。傾斜はなくなったのはいいけれど、吹雪いてきました。ようやく県境尾根に出たところで、予定では国見岳まで行ってみるつもりでしたが、この吹雪では景色はないことから、行くの止め、石門まで様子を見に行くことに止めました。
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 県境稜線に近いところにある巨岩
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 国見尾根も平坦になってくると県境稜線が近い
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 県境稜線に到着しました
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 石門まで行ってみることにしました
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 吹雪いている中、石門に到着です

 今日は天気の回復が予報より遅れており、県境稜線は吹雪いていました。この分では、しばらくは吹雪いていることだろうし、ここから県境稜線を通って、御在所岳の三角点まで行っても眺望は望むべくもないだろうから、裏道経由でさっさと下山することにしました。実は、裏道登山道はまだ一度も歩いたことがなかったので、この機会に歩いておくことにしました。
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 国見尾根の県境稜線から国見峠に続くところのザレ場
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 県境稜線はしっかりとして道になっています
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 間もなく国見峠に着きました(ここは裏道登山道の八合目です)
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 裏道を下ります
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 右手には藤内壁の前尾根
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 アップしてみました(厳しそうなところです)
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 六合目手前付近が崩壊していて迂回路になっています
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 迂回して下りたところが六合目
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 前尾根を眺めています
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 こちらは中道のある稜線です
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 北谷が見えるところで様子を窺いました
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 藤内壁分岐点まで下りてきました
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 藤内壁の方向を眺望しています
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 兎の耳のところのクサリ場を下ります
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 兎の耳を真横から見たところ
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 藤内小屋が見えてきました
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 トイレ建築中です
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 藤内小屋に戻ってきてほっとしています
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 こちらは売店です
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 さあ、藤内小屋を出発します
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 中道分岐を右に見送ります
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 四の渡しを右岸から左岸へ
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 七の渡しは左岸から右岸へ
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 ジグザグ道を登るとき、晴れた国見尾根が見えていました
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 ズームアップするとゆるぎ岩が見えました
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 蒼滝大滝の向こうに町が見えています
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 裏道登山口まで戻ってきました
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 冬期ゲートまで戻りました

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 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平20業使 第438号)
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<コースタイム>101223小雨一時雪後晴れ
740駐車場(冬季ゲート) 750裏道登山口 820中道分岐 830藤内小屋855 900兎の耳 905国見尾根分岐 935国見尾根出合945 955ゆるぎ岩・天狗岩1005 1020県境稜線 1035国見峠 1120藤内壁分岐 1140藤内小屋1150 1220裏道登山口 1300駐車場


by kitayama-walk | 2010-12-23 23:52 | 鈴鹿山系 | Comments(2)
Commented by Chika at 2010-12-30 07:27 x
冬季通行規制って厄介ですねー(-"-;)
信州と比べたらどうってことない道でも通行止め。。
まぁ事故したら自己責任で済まないので仕方ないですけど。

ウチは今夜発で行者でテントです。
バッタリできるかな~~♪
わかりやすいよう、頭に旗たてといてください(笑
Commented by kitayama-walk at 2011-01-01 12:42
 chikaさん、ごめんなさいね。
 この年末に行く予定だった八ヶ岳(赤岳)は、仲間の事情で延
期になってしまいました。まあ天気も荒天だったようなので、仕
方ないかなと思っております。でも、chikaさんたちは、この天
気の中、大丈夫だったのでしょうかと、心配しております。


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