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山好き的日々@京都北山

kitayamawa.exblog.jp
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2010年 11月 07日

美濃と越前の国境の山-金草岳

【日 付】 2010年11月7日(日曜)
【天候】 晴れ
【山域】 越美国境
【メンバー】 M井、M松、H岡、kitayama-walk

【コース】 冠山峠-布滝の頭-桧尾峠-白倉岳-金草岳-白倉岳-桧尾峠-布滝の頭-冠山峠

 11/7は従前から小グループ登山の計画をしていました。候補地は、台高山脈中央部の明神平と桧塚奥峰で、マナコ谷登山口の先から奥山谷経由で紅葉を楽しみながら明神平に到達し、そこからブナ林を通って桧塚奥峰・桧塚に出て、マナコ谷登山口まで戻るという周回コースを考えていました。しかし、前日までは快晴に恵まれた天気も、11/7には気圧の谷の通過で曇り一時雨という予報でした。

 こんな天気では紅葉もぱっとしないことから、天気のよいところはないかと探したところ、北陸地方は晴天に恵まれるという予報でした。そこで、いくつ紅葉の期待できる山を探してみたところ、美濃と越前の県境にある冠山(1256.6m)と金草岳(1227.1m)がいいのではないかということになりました。登山口は冠山峠ですが、峠に車を駐めて、東へ冠山、西へ金草岳とピストンすると、冠岳往復2時間50分、金草岳往復4時間ということになります。私単独行であれば、午前5時に出発し、午前8時からまず冠山へ登山開始し、次に午前11時に金草岳へ向かい、午後3時に峠に戻ってくるということにするのですが、今回は小グループ登山なので、2つ一緒に登ることは無理と判断し、それなら冠山の眺望は得られ、また適度の時間がかかる金草岳を選択しました。

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 冠山峠から冠山を望む



 午前7時京都を出発し、京都東ICから名神高速に乗り、米原JCTから北陸道に入り、武生ICで降り、R417を通り、板垣トンネルを抜けて池田町に向かいます。途中で帰りに立ち寄る予定の「渓流温泉冠荘」の横を通過し、田代トンネルを3つ通過すると、冠林道に入ります。池田町に入ったところでは朝霧に包まれていましたが、次第に晴れてきました。林道は冠山峠まで舗装道路ですが、曲がりくねった細い道なので、途中で離合には苦労します。次第に高度を増して行くと、500~800mくらいのところでは、太陽の光を浴びてブナや楓の紅葉が真っ盛りという感じでした。午前10時に冠山峠に到着しました。福井県側と岐阜県側の双方に駐車地があり、福井県側の方が駐車スペースが広い。すでに40台くらいの車が到着しており、この時期、人気のある山ということが分かりました。峠付近は駐車できなかったので福井県側に30mほど戻って駐車スペースを確保しました。
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 冠山峠に到着しました
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 福井県側の駐車スペースには車がいっぱいでした

 冠山峠には「冠山峠」と書かれた林道開通記念の大きな石碑があります。そして、福井県側には「越前国池田町」という石碑、岐阜県側には「美濃国徳山村」「美濃国藤橋村」「美濃国揖斐川町」という3つの石碑が設置してありました。石碑の裏側を見ると、昭和63年3月に徳山ダム建設のため徳山全村が水没するため、廃村となり、藤橋村に編入され、次いで平成17年1月平成の大合併で藤橋村は揖斐川町に合併されたと記されていました。
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 「冠山峠」と刻まれた大きな石碑と4つの町村名の石碑があります
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 徳山村の廃村により藤橋村となりました
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 平成の大合併で藤橋村は揖斐川町になりました

 冠山峠から東に眺める冠山は烏帽子の冠そのままの姿であり(魔女の帽子にも見えます)、マッターホルンにも似た秀麗な山容をしていて、登行意欲を否が応でも掻き立ててくれます。峠に駐車した登山者の大部分が冠山めざして登山したものと思われます。私たちは、その誘惑を振り切るように、反対側の西に向けて金草岳をめざすことにしました。峠の西側の小高い場所に登ると、北側に白山の御前峰と別山が白い雪をかぶった姿を見せていました。
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 マッターホルンさながらの姿を見せる冠山
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 冠山峠から北には、御前峰(左)と別山(右)も見ることができます

 10:15冠山峠を出発し、一路、金草岳をめざします。まずは、峠からブナ林の中のトラバース道を歩いていきます。ちょっといやらしい感じの傾斜ですが、慎重に進むと、最初の小ピークに達します。ここで振り返ると、烏帽子冠の形の冠山が大きく見えています。また、行く手の方向には、初めて金草岳の姿も見ることができます。
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 峠の地蔵の脇から金草岳への縦走路があります
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 ブナのあるトラバース道を進みます
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 振り返ると、烏帽子の形の冠山の姿が大きく見えます
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 行く手には初めて金草岳(左)の姿も見えます

 小ピークから一旦下って登り返すと、最初のポイントになっている布滝の頭(1046.6m)にやってきました。晴れているので明るいピークで遮るものがないので、後の冠山、北に白山(御前峰や別山)、銀杏峰(げなんぽ)、部子山(へこさん)、行く手の縦走路の先には白倉岳と金草岳がきれいに見えています。布滝の頭からは一旦下っていきます。鞍部付近にくると、右手から水の音が聞こえてくると、水場の案内がありました。ここからは登り返すことになります。やや急な登りでロープが設置してあるので、そう苦労せずに登っていくことができます。やがてピークに達すると、右手からやってくる登山道と合流した桧尾峠でした。
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 布滝の頭への登り
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 布滝の頭には遮るものがない
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 白く冠雪した白山(御前峰、別山)の左には銀杏峰と部子山が見えています-手前の山は紅葉がきれいです
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 大汝峰、御前峰と別山のアップ
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 布滝の頭からしばらく稜線歩きです
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 やがて一旦下ることになります
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 鞍部からの登り返しはやや急ですが、ロープがあります
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 桧尾峠の手前付近
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 桧尾峠-向こうに見えるの布滝の頭

 桧尾峠で最初の小休止をした後、県境稜線を西へ進みます。岐阜県側は植林帯になっていて緑っぽい感じでしたが、福井県側はブナなどの広葉樹林なので黄色や赤の紅葉に染まっていてきれいでした。最初の小ピークを越えると、背丈ほどの笹サブの中に切り開かれた道を下っていきます。前方には白倉岳が大きく迫っています。鞍部まで下ると、今度は緩やかに登り返します。途中で振り返ると、天を突く冠山の姿が見えていました。なおも、緩やかに登っていくと、白倉岳の手前で一旦下ってから、さらに登り返すところがあります。この登りは急登になっていて、途中にザレた箇所のあるので滑らないように注意して登ります。登り切ったところは平坦な場所になっていて、縦走路があるだけで山名プレートもないので、どこが山頂が分かりません。
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 桧尾峠から最初の小ピークに向かいます
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 最初の小ピークを越えると白倉岳が見えてきて、背丈ほどの笹ヤブの道を下ります
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 登りの途中で振り返ると、冠山が天を突き上げています
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 緩やかな登りが続きます
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 白倉岳の手前は急登になっています

 白倉岳を通過すると、目の前に金草岳の姿がはっきりと見えてきました。ここからも一旦下って行きます。そして、登り返すことになります。頂上かと思ったところ、まだあと緩やかな登りがありました。でも、すぐに山頂に到着しました。山頂は笹の刈り取られた土俵くらいの小さな広場になっていました。ほぼ中央に二等三角点がありました。点名:塚奥山、標高1227.14mです。先客の4名グループが昼食をとっており、私たちもランチタイムとすることにしました。山頂からは、北東に白山(御前峰、別山)、荒島岳、銀杏峰、部子山が望め、東には冠山、その向こうに能郷白山が見えていました。
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 白倉岳を越えると金草岳が目の前に見えてきました
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 金草岳への登りです
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 最後は緩やかな登りになっていました
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 金草岳山頂の小さな広場には二等三角点がありました
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 金草岳の点の記
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 白く冠雪しているのが白山、その手前が銀杏峰、その左が部子山、別山の右に荒島岳
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 中央に冠山(あまり目立たない)、その向こうに能郷白山
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 徳山ダムが見えています

 金草岳山頂で1時間のランチタイムを楽しんだ後は、来た道を戻ります。以下は、帰り道の様子を撮ったし写真です。
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 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平20業使 第438号)

<コースタイム>101107晴れ
1015冠山峠 1020P1118 1035布滝の頭 1115桧尾峠1125 1205白倉岳 1225金草岳(昼食)1325 1340白倉岳 1420桧尾峠 1505布滝の頭 1530冠山峠


by kitayama-walk | 2010-11-07 21:42 | 湖北・福井・美濃・飛騨・加賀


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