2009年 05月 05日

三国岳から烏帽子岳へ周回

 5/3京都北山のシャクナゲ尾根を歩きましたが、シャクナゲの花は盛りを越えており、時期すでに遅かったのでした。そこで、昨年GW前の4/26に歩いた鈴鹿の三国岳・烏帽子岳ではまだシャクナゲのつぼみが固かったことを思い出し、昨年より1週間ほど遅いので、シャクナゲの開花は真っ盛りではないかと期待して行ってみることにしました。結果的には、シャクナゲの花は満開を迎えており、樹木の枝に鈴なりになったシャクナゲを堪能することができました。ただ、昨年はカタクリの花が満開だったのが、今年はもう終わっていたことはちょっと残念でした。もっとも、カタクリとシャクナゲが両方満開になることはないのですから、仕方がないことかも知れませんね。
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 時山に向かう県道から烏帽子岳を望む



 午前6時過ぎに京都を出発し、京都東ICから名神に乗り、関ヶ原ICで下り、R365をいなべ方面に向けて走り、上石津トンネルを抜け、緑の森公園の先で左折して時山に向かいました。途中、県道が工事中で迂回路を設けてあり、何とか時山バンガローの先にある阿蘇(あんぞ)谷登山口の駐車地までやってきました。ここは三国岳への登山口になっていて、通常は阿蘇谷を遡り、ダイラを右手に見て、県境尾根に出て三国岳に登ることになります。
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県道沿いの駐車地から牧田川に架かる橋を渡ると三国岳の道標があります

 牧田川に架かる橋を渡り、左折して突き当たりを右折すると、左手にワサビ田、右手に墓があり、阿蘇谷の左岸を上ることになります。ある人が新ハイ雑誌に書いていたのですが、この阿蘇谷と治田峠への青川はヤマビルの巣窟で有名であり、迂闊に入るととんでもないことになると。しかし、まだ5月初めというのでヤマビルの活動も活発でないと思いながらも、やはり吸血されるといやなので、阿蘇谷西尾根を登ることにしました。
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 ワサビ田と墓所を過ぎたところにある道標(ここから右手に尾根に取り付きます)

 すぐに右手の尾根に取り付くと、植林帯の中に薄い踏み跡があります。これに従って登っていきますが、結構急登になっています。しばらくすると、尾根を外さないように登っていくと、植林帯から自然林に変わってくると傾斜も緩やかになってきます。
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 最初は植林帯の急登になっています
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 やがて自然林に変わってきます

 新緑に変わりつつある気持ちよい自然林の中を進むと、尾根が広がってきて、二重山稜になってきました。その山稜の間に小さな池がありました。ちょうど窪地になっているところに水が溜まっているという感じです。これがひょうたん池(あるいはダイラの池)と呼ばれているものです。この池の右手の山稜がちょうどP597になっています。
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 ひょうたん池がありました
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 右手の山稜から見ると池は窪地にあり、二重山稜になっていることがわかります
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 二重山稜の右手がP597になっています

 一旦下り再び尾根を登っていくと、ヤセ尾根になってきましたが、尾根自体ははっきりとしているので、外さないように進みました。やがて右手から毘沙門谷東尾根が合流してきたところで左手にカーブしてきます。P732を通過すると、少し下り鞍部から登り返します。このあたりには、昨年はカタクリの花がたくさん咲いていたことを思い出しました。石灰岩の岩塊が出てきて、少し急登になってきますが、左手には烏帽子岳が見えてきました。この尾根を登り切ったところがダイラの頭(803m)になっています。ここは五僧峠からやってくる県境尾根との出合になっていますが、灌木に覆われていて展望がありません。しかし、無理やり灌木に登ると、三国岳の姿を見ることができました。
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 尾根を外さないように進みます
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 石灰岩に黄ペイントで矢印-ダイラの頭に向かっています
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 烏帽子岳が見えています(若干ガスっています)
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 ダイラの頭は展望がよくありません
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 ダイラの頭から三国岳を眺望しています

 ダイラの頭と彫られた樹木の幹に大きく彫られた跡が痛々しいのですが、ここからは県境尾根を三国岳まで歩くことになります。まずは、鞍部まで急降下していくことになります。このあたりは結構目印のテープが多くなっています。鞍部まで下りてくると、左手から阿蘇谷からの登山道が合流してきました。
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 木の実に彫られた跡が痛々しい
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 ダイラの頭から下った鞍部で時山から上がってくる阿蘇谷登山道が合流します

 さて、時間的にはまだ余裕があるので、ここでちょっと「ダイラ」と呼ばれるところに立ち寄ってみることにしました。最初は阿蘇谷登山道を下り、途中からショートカットして、山腹をトラバースして、平坦地になっているダイラに直行しました。ダイラは、かなり広範囲にわたって平坦な地形になっていて、萌えだした新緑が眩しい。炭焼き窯の跡なども残っていて、昔は炭焼きが盛んに行われたことを物語っていました。
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 阿蘇谷登山道から外れ山腹をトラバースしてダイラに向かいます
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 ここがダイラです
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 ダイラの平坦地をぐるりと周回してみましたが、結構広くて現在地が分からなくなりそうでした。さて、元に戻るべく、今度は阿蘇谷登山道に合流するつもりでした。ところが、登山道に気づかず、結果的にはこれを横切って、ひとつ尾根を越えた谷筋を登ることになってしまいました。ピンクのテープがあり、これに導かれて、尾根の急登をよじ登りました。GPSで確認したところ、このことが分かったのですが、引き返すよりは、このまま登った方が早いので、少ししんどいのは試練としました。
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 ひとつ間違えた谷筋-右の尾根を急登しました
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 急登も終わりとなり県境尾根に出る手前でダイラの頭が見えました

 県境尾根に戻り、三国岳をめざします。ここからは登りになりますが、すぐに右手に送電線の鉄塔があり、登山道がここで左を巻くように進んでいました。このあたりからシャクナゲの花が見え始めてきました。今年は当たり年かもという期待が膨らんできます。巻き道から尾根に戻り、鉄塔まで行ってみました。ここからは、霊仙山、ソノド、茶野、これから行く烏帽子岳などの眺望がありました。
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 左に霊仙山、右にソノド、真ん中に県境尾根が見えています
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 送電線の右に茶野、2本立っている右の鉄塔が桜峠
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 右の高い山が烏帽子岳

 やがて右手に大君ヶ畑(おじがはた)に下る道を見送ると、三国岳の三角点峰への分岐点がありました。ここから少し折り返すように登っていくと、三角点がある小さな山頂に到着しました。ここからは眺望はあまりよくありませんが、周囲にはシャクナゲの花がたくさん咲いていて、まさに咲き誇っているという感じでした。点の記によると、三等三角点で、点名は「阿惣」、標高は814.97m、明治21年8月13日選点とされていました。
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 三国岳(三角点峰)の山名プレート
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 三国岳の三等三角点(814.97m)
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 三国岳三角点峰のシャクナゲ
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 さて、三角点峰のシャクナゲを堪能した後、県境稜線に戻り、三国岳(894m-滋賀、岐阜、三重の県境)をめざします。この登りが結構急登になっています。途中、展望が開ける岩場があったり、オオイワイワカガミの花に慰めながら、登っていきました。
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 ここから急登になってきます
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 途中の岩場からの眺望-左に鍋尻山、右に霊仙山、手前にはダイラの頭と鉄塔が見えます
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 霊仙山(左)とソノド(右)
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 オオイワカガミが咲き始めていました

 三国岳には、県境峰、最高峰、三角点峰の3つのピークがあり、今度は県境峰(894m)に到着しました。ちょうど正午を過ぎたところだったので、昼食タイムにしました。ここからの眺望は南方向だけであり、御池岳、鈴ヶ岳、茶野が見えていました。
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 県境峰(894m)の山頂
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 御池岳と鈴ヶ岳
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 鈴ヶ岳と茶野(右の鉄塔が桜峠)

 昼食を終えてから、最高点峰まで行ってみることにしました。途中で左手に眺望が開けていて、これから歩く烏帽子岳までの稜線や、伊吹山が見えていました。5分ほどで最高点峰まで到着しました。ここは眺望がありませんでした。
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 最高点峰に向かいます
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 烏帽子岳とそれに向かう稜線
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 真北に伊吹山(1377m)、その手前はソノド(926m)
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 三国岳の最高点(911m)

 三国岳(県境峰)から県境尾根を少し戻ると、右手に下る分岐があります。ここから烏帽子岳への縦走が始まります。最初は急な坂を下ります。途中に終わったと思っていたカタクリの花がちょっとだけ残っていました。すぐに大きな岩があるところに出てきますが、ここからが好展望が開けています。
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 残っていたカタクリの花
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 大岩からの展望-左から鍋尻山、霊仙山、ソノド、手前にダイラの頭
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 これから歩く尾根と烏帽子岳
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 大岩からの展望パノラマ

 大岩の展望を楽しんだ後は、急な下りとなりました。やがて平坦な場所にやってくると尾根が広がってきました。さらに進むと、ヤセ尾根になってきて、小さなアップダウンが続きます。シャクナゲの花が次第に多くなり、まさに鈴なりでした。このあたりから小雨がぱらつき始めました。
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 急な岩尾根を降下します
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 尾根が広がって平坦になってきました
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 再び尾根が狭まりヤセ尾根になってきました
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 三国岳と烏帽子岳の稜線にはこんなにたくさんのシャクナゲが咲いていました
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 やがて展望の開けた鉄塔のあるところにやってきました。小雨もぱらぱらからしとしとに変わり、すこし景色も煙ってきましたが、まだ四囲の眺望がききました。
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 三国岳と烏帽子岳の稜線上のある鉄塔
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 左にダイラの頭、右には鍋尻山
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 鍋尻山(左)、霊仙山(中)、ソノド(右)
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 藤原岳から御池岳にかけての山稜

 鉄塔からも、次第に高度を上げていき、所々に大岩があるので、これを巻いたり越えたりして進みます。やがて鉄塔の巡視路となっている階段が出てくると、歩きやすくなってきます。左手に時山に下る登山道を見送り、雨に濡れたシャクナゲの花を見ながら登って行きます。右手に狗留尊岳(篠立方面)に向かう道を見送ると、間もなく烏帽子岳の山頂に到着しました。
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 大岩を巻いて進みます
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 シャクナゲの花が雨に濡れています
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 階段のついた巡視路になり歩きやすくなってきました

 烏帽子岳山頂は小さな広場になっていました。ここには三等三角点があり、北方向の眺望が開けていました。三角点の点名は烏帽子岳、標高は864.73mです。山頂にはシロヤシオの木があり、つぼみが大きくなってきて、開花直前の状態になっていました。
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 烏帽子岳の山頂広場
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 山頂にはシロヤシオの木がありました

 さて、烏帽子岳からの下山ですが、当初は鐘吊谷道を下る予定でしたが、どうやら登山道が整備されたようで、細野ルートという標識がありました。細野の集落に下るルートのようですが、細野から時山までは30分ほどの歩きになる見込みです。雨も本降りになってきたので、荒れているという鐘吊谷道よりは整備されたという細野ルートを選択することにしました。
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 山頂には細野ルートの表示がありました

 少し下って行くと、「展望岩コース」と「大岩コース」の分岐点がありました。この展望岩というのが物見岩のようなので、こちらを選択すると、すぐに大きな岩のところに出て眺望が開けていました。
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 展望岩コースと大岩コースの分岐点
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 展望岩(キケン)と書いてあります
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 霊仙山やソノドの眺望がありました
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 細野の集落も見下ろすことができます

 この展望岩のところから右手に下っていくと、大岩コースと合流して、登山道ははっきりとした踏み跡になっていました。これは大垣山岳会と地元の人々によって3年かかりで整備された新ルートと後で聞きました。見晴ポイントが4つ設けてあり、登山道を示す標識も要所要所につけられていました。また、樹木の名札もかけてあり、覚えるのに役立ちます。緩やかな下りを時間をかけて下っていくと、やがて溜池のところに出てきて、ここが細野ルートの登山口になっているようです。
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 第4見晴ポイント
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 ガスに包まれた細野の集落
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 登山口に溜池がありました

 あとは、舗装された道路をテクテクと歩いて、時山の駐車地まで戻りました。途中に鐘吊谷ルートがキケンであることが表示されていました。
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 下山後の道路から烏帽子岳を見上げています
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 鐘吊谷道のキケンを知らせています
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 時山の駐車地まで戻ってきました
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 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平20業使 第438号)

<コースタイム>090505晴れのち曇りのち雨
730時山駐車地 820ひょうたん池 855P732 910ダイラの頭920 940ダイラ1010 1050鉄塔1100 1110三国岳三角点1145 1210三国岳(昼食)1245 1250最高点 1305三国岳 1415鉄塔 1455烏帽子岳1505 1555細野登山口 1640時山駐車地


by kitayama-walk | 2009-05-05 23:56 | 鈴鹿山系 | Comments(6)
Commented by 三太夫 at 2009-05-31 16:14 x
 kitayama-walk さん、こんにちは。
 いつもながらの立派なレポートに感心して拝読しました。
 この中で1点のみ気がかりな箇所がありました。
 それは、標高点597mの位置です。kitayama さんは、ヒョウタン池の北側となっています。地形図では、kitayama さんが歩かれた尾根に南東へ延びる尾根と北西へ延びる尾根が交わる辺りに印が付けられています。ここは、ヒョウタン池の手前になるとおもうが、如何なものでしょうか。
Commented by Chika at 2009-06-01 16:07 x
またロングコースですね、、^^;
あちこちで鈴鹿の美しい景色のレポを見ますが、ヒルが怖くて近寄れません・・
kitayama-walkさんならヒルが落ちてくる前にすばやく歩き去るので無事なのかも(笑)
秋、紅葉の頃に訪れたいです。
Commented by kitayama-walk at 2009-06-01 20:32 x
 三太夫さん、こんばんは。
 ご指摘の点ですが、私も確たる自信があるわけではありません。ただ、ひょうたん池は二重山稜の間にあると思うのです。そして、P597は、ひ
ょうたん池をはさんだ(進行方向の)右手の山稜にあると思っているのですが、どうでしょうか?
Commented by kiitayama-walk at 2009-06-01 20:40 x
Chikaさん、こんばんは。
 今回のコースはさほどロングランというわけではありません。ちょっとダイラに道草したり、新細野ルートを遠回りしたので、予定よりも時間がか
かってしまいました。

 もちろん、ヤマビルは嫌ですね。咬まれたらと思うだけでぞっとしてしまいますよ。ここは、君子危うきに近寄らずで、早々に鈴鹿からは撤退宣言
してしまいました。つまり、5/22に竜ヶ岳でおしましにしようと思っていたら雨で行けず。これで秋まで撤退ですね。

 5/23にはたくさんの人が竜ヶ岳のシロヤシオ鑑賞山行に行っていますね(山レポ多し)。私も行きたかったのですが、この日から北八ヶ岳遠征
に行きました。5/23天狗岳、5/25車山(霧ヶ峰)、5/26蓼科山と登ってきました。もう雪はほとんどなくなっており、アイゼンなどは不要でした。
また山レポアップしますね(でも、いつになることやら?
Commented by じんじん at 2009-06-01 22:06 x
見事な咲きっぷりのシャクナゲですね
今年は本当にツツジ科んの花がよく咲いてくれましたね
シャクナゲに勝る木々の芽吹きがいいですね
この時期にしか見られない素晴らしい光景です
今週末は天候不良で自宅待機でした
来週は晴れて欲しいですね
Commented by kitayama-walk at 2009-06-05 00:04 x
 じんじんさん、こんばんは。
 遅まきながらのシャクナゲでしたが、当たり年なんで、やはりいいもんですね。シロヤシオのことは見ることができなくて口惜しい思いをしまし
た。でも、その代わりに北八ヶ岳に遠征してきました。

 今週末の6/6-7も、どうやら天気が悪そうですね。予報がどんどん変わってきて、雨模様になってきています。日曜の方がよさそうですが、そ
れでも曇りですね。西の方が回復傾向です。さて、どうするか思案しています。


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